玉野市立 玉野海洋博物館(たまのしりつ たまの かいよう はくぶつかん、Tamano Marine Museum)は、岡山県玉野市渋川に位置する玉野市立の海洋博物館です。昭和28年に開館し、長い歴史を持つこの博物館は、渋川マリン水族館という愛称でも親しまれています。
玉野市立玉野海洋博物館は、水族館と陳列館の2つのパートで構成されています。水族館では大小34個の水槽に、瀬戸内海の生物を中心とした約180種2000点の海洋生物が展示されています。一方、陳列館では貝類の標本や魚類の剥製、船舶模型などが展示され、訪れる人々に海の魅力を伝えています。また、屋外には昭和28年に昭和天皇と香淳皇后の行幸を記念して建てられた灯台の模型があり、「御幸灯台」として当館のシンボルとなっています。
水族館では、瀬戸内海に春を告げる魚であるイカナゴや、岡山で「ままかり」として知られるサッパなど、瀬戸内海を代表する魚が展示されています。これらの魚種の展示は全国でも珍しく、瀬戸内海の生態系を身近に感じることができます。水族館内では、ウミガメやオタリアなどの海獣類も展示されており、多彩な海洋生物を間近で観察することができます。
陳列館は、3つの展示室で構成されており、貝類標本約1000点や船舶模型、魚類剥製などが展示されています。貝類標本には希少な種も多く、数は少ないものの見応えのある展示となっています。また、船舶模型や魚類剥製も充実しており、海に関連する多様な資料を楽しむことができます。
屋外展示では、キタオットセイやゴマフアザラシ、ウミガメといった海獣類や、海洋機器の実物が展示されています。特に、「御幸灯台」として知られる灯台の模型は、昭和天皇・皇后両陛下の御行幸を記念して建てられたもので、当館の象徴的な存在となっています。
玉野市立玉野海洋博物館の周辺には、渋川海岸や岡山県立渋川青年の家、おもちゃ王国、ダイヤモンド瀬戸内マリンホテルなどの観光スポットがあります。これらの施設を訪れることで、より充実した観光体験を楽しむことができます。
玉野市立玉野海洋博物館は、1953年(昭和28年)に開館し、長い歴史を誇る海洋博物館です。開館以来、瀬戸内海を中心とした海の魅力を広く伝えており、地域住民や観光客に親しまれてきました。2019年3月には、岡山住みます芸人の江西あきよし氏がPR大使に任命され、さらに同年6月には佐久間一行氏が特任ディレクターに就任し、館の魅力を広く発信する取り組みが行われています。
玉野市立玉野海洋博物館では、子どもたちが実際に海の生き物に触れることができる「ふれあいタイドプール」が人気です。貝やヒトデ、ナマコなどがここで暮らしており、見た目と触り心地の違いに驚く子どもたちがたくさんいます。海の“潮だまり”で遊んでいるような感覚で、生き物との触れ合いを楽しむことができます。