岡山県立博物館は、岡山県岡山市北区にある後楽園外苑に位置する博物館です。1971年(昭和46年)8月に岡山県政100周年を記念して開館し、現在の岡山県域を中心に古代の吉備国をはじめとした文化遺産を収集・保存し、その代表的な遺産を展示しています。収蔵品には国宝や国の重要文化財が含まれ、岡山の歴史と文化を後世に伝える重要な施設です。
岡山県立博物館は、古代の吉備国を中心とした岡山県の文化遺産を保存し、展示することを目的に設立されました。博物館の収蔵品には、平安時代からの鎧や刀剣、考古資料などが含まれており、これらの文化財を通じて岡山の歴史と文化を深く理解することができます。
博物館は2020年4月から大規模改修のため休館していましたが、2023年4月に全面リニューアルオープンしました。1階展示室は2023年1月に部分的に開館し、その後、全面開館となりました。このリニューアルにより、展示内容や設備が一新され、さらに多くの来館者に岡山の文化遺産を楽しんでもらえるようになりました。
岡山県立博物館の建設工事は、1970年(昭和45年)10月に着工され、翌年の1971年6月に完工しました。同年8月には開館し、岡山の文化を広く伝える場として多くの人々に親しまれています。2004年には岡山県立博物館友の会が設立され、2005年にはデジタルミュージアムが公開されるなど、時代に合わせた取り組みも進められています。
2020年4月から始まった大規模改修により、博物館は一時休館しましたが、2023年1月には1階展示室が再開され、4月には全面リニューアルオープンしました。これにより、博物館の展示内容や施設がさらに充実し、訪れる人々にとってより魅力的な場所となっています。
岡山県立博物館には、国宝に指定されている文化財がいくつかあります。その中でも特に注目すべきは、赤韋威鎧 兜、大袖付(あかがわおどしよろい かぶと・おおそでつき)です。平安時代後期に作られたこの鎧は、備中赤木家に伝わり、現在でもその美しい状態を保っています。この鎧は、製作当初の状態が良好に保たれており、資料的にも非常に貴重なものです。
博物館には、国の重要文化財に指定されている多くの貴重な品々も収蔵されています。たとえば、絹本著色宇喜多能家像や太刀 銘則宗、太刀 銘長光などがその代表例です。これらの文化財は、岡山の歴史や文化を知る上で欠かせない重要な資料となっています。
岡山県立博物館には、江戸時代を代表する画家である浦上玉堂の作品も多く収蔵されています。南村訪雪図や吾心与山楽図、山林清閑図などがその代表作であり、これらの作品を通じて江戸時代の絵画の美しさを感じることができます。
博物館には、広瀬臺山や藤本鉄石、柴田義董など、江戸時代の著名な画家たちの作品も多数収蔵されています。これらの作品は、それぞれの画家の個性と技術が感じられるものであり、江戸時代の文化を今に伝えています。
博物館の収蔵品には、江戸時代から明治時代にかけての作品も多く含まれています。たとえば、矢部楳山の作品や、池田綱政、池田継政の作品などが展示されており、これらの作品を通じて時代の移り変わりを感じることができます。
岡山県立博物館は、地域の歴史や文化を広く伝えるための施設として、市民の生涯学習の場としても活用されています。特に岡山地域の歴史に関する展示が充実しており、小中学生の学習の場としても利用されています。また、企画展では、全国各地や海外からの貴重な文化財が展示されることもあり、常に新しい発見があります。
観光客にとっても、岡山県立博物館は魅力的なスポットです。古代から現代までの岡山の歴史や文化を深く知ることができる場所として、多くの人々が訪れています。博物館内には、ミュージアムショップやカフェもあり、展示を楽しんだ後にゆっくりと過ごすことができます。
岡山県立博物館は、JR岡山駅から徒歩すぐの場所に位置しており、アクセスも非常に便利です。後楽園外苑にあるため、博物館を訪れた後は、岡山の自然を楽しむこともできます。