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大室山

(おおむろやま)

大室山は、静岡県伊東市に位置する標高580mの火山です。この美しい独立峰は、伊東市のシンボルとも言える存在で、毎年早春には700年以上続く伝統行事「山焼き」が行われます。そのため、一年草で覆われた独特の景観が楽しめます。山体は国の天然記念物に指定されており、また、富士箱根伊豆国立公園にも含まれています。

大室山の成り立ち

スコリア丘としての特徴

大室山は約4000年前に噴火した単成火山で、スコリア丘と呼ばれる円錐台状の地形が特徴です。山体の底径は約1km、比高300mで、中心には直径250m、深さ40mのスリバチ状の火口を持ちます。また、南斜面には直径50mほどの小火口も存在します。

噴火とその影響

噴火は約10年以内に収束し、溶岩流は北東と南の麓から噴出しました。これにより、現在の池地区には湖が生まれ、相模灘の城ヶ崎海岸を形成しました。この地形は、観光地や別荘地としての発展に寄与しています。

観光スポットとしての大室山

山頂からの眺望

山頂からは、伊豆半島東岸や天城山だけでなく、富士山や南アルプス、箱根の山々などの広大な景色が楽しめます。条件が良ければ、伊豆諸島や三浦半島、遠くには房総半島や東京スカイツリーまで見渡せる絶景スポットです。

山焼きの伝統

毎年2月に行われる「山焼き」は、観光行事としても知られています。かつては茅の採取を目的として行われていましたが、現在では観光保存会によって運営されています。観光客も事前申し込みを行うことで、点火に参加することができます。

周辺観光施設

さくらの里

北西麓に広がる「さくらの里」では、約40種、数千本の桜が植えられており、9月から翌年6月まで桜を楽しむことができます。春には「伊豆高原さくらの里まつり」が開催され、多くの観光客が訪れます。

大室山浅間神社

火口内東側には「大室山浅間神社」があります。主祭神である磐長姫命は安産や縁結びの神として信仰されており、火山の神秘性と相まって多くの参拝者を惹きつけています。

五智如来像と八ケ岳地蔵尊

火口縁西側には五智如来像が、南側には八ケ岳地蔵尊が安置されています。これらは漁師たちの海上安全や豊漁の祈願の場として歴史的価値が高いものです。

アクセス情報

北麓からは有料の「大室山登山リフト」が運行されており、約6分で山頂に到着します。山頂には遊歩道が整備されており、火口縁を一周する「お鉢周り」を楽しむことができます。

まとめ

大室山はその美しい自然景観と火山としての地質学的価値、そして伝統的な行事や歴史的文化財を併せ持つ観光スポットです。伊豆半島を訪れる際には、ぜひ立ち寄りたい魅力的な場所といえるでしょう。

Information

名称
大室山
(おおむろやま)
Mount Omuro
エリア
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