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岐阜かかみがはら航空宇宙博物館

(ぎふ 各務原 こうくう うちゅう はくぶつかん)

日本最大級の航空宇宙博物館「空宙博」

岐阜かかみがはら航空宇宙博物館は、岐阜県各務原市にある、航空と宇宙の両分野を本格的に学べる専門博物館です。愛称は「空宙博(そらはく)」。広さ約9,400平方メートルの展示空間に、実機41機と実物大模型15機を合わせた計56機を展示しており、国内最多の実機展示数を誇ります。

館内には、各務原で生産された機体で、世界で唯一現存する三式戦闘機二型「飛燕」や、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の実物大模型など、貴重な資料がそろっています。

航空機やロケットの歴史を学べるだけでなく、旅客機や小型ジェット機の操縦シミュレータ、VRヘリコプターシミュレータなどの体験設備も充実しています。ワークショップも定期的に開催されており、見て、学んで、体験しながら航空と宇宙の世界に親しめる施設です。館内にはカフェやミュージアムショップもあり、休憩や買い物も楽しめます。

航空エリアの見どころ

航空機と航空機産業の始まり

航空エリアの入口では、ライト兄弟が開発した「ライトフライヤー」の実物大模型が来館者を迎えます。人類が初めて動力飛行に成功してから、日本で航空機産業が発展していくまでの歴史をたどれる展示です。

1919年にはフランスから航空教育団が岐阜に招かれ、1922年にはフランスのサルムソン2A2偵察機をライセンス生産した「乙式一型偵察機」の生産が始まりました。こうした歩みを通じて、岐阜・各務原の地で航空機産業が誕生し、発展していった過程を紹介しています。

主な展示物

・ライトフライヤー(実物大模型)

・乙式一型偵察機(サルムソン2A2・実物大模型)

戦前・戦中の航空機開発

航空機の開発技術が海外からの導入を中心とする段階から、日本独自の技術を生み出す段階へと進んでいった歴史を紹介しています。二度の世界大戦を通じて航空技術は大きく進歩し、日本でも設計者の土井武夫や堀越二郎らによって、飛燕や零戦などの戦闘機が開発されました。

この展示エリアでは、現存する唯一の実機とされる三式戦闘機二型「飛燕」と、岐阜で初飛行した十二試艦上戦闘機「零戦(試作機)」の実物大模型を見学できます。航空機産業の発展と、当時の技術者たちが取り組んだ開発の挑戦を学べる展示です。

また、米国のスミソニアン航空宇宙博物館から借り受けた航空機エンジンや、日本の航空機に関する設計図など、貴重な資料も展示されています。

主な展示物

・ハンス・グラーデ1910年型単葉機(実物大模型)

・三式戦闘機二型「飛燕」

・ハ140エンジン

・十二試艦上戦闘機(実物大模型)

・三菱ハ42エンジン

戦後の航空機開発

第二次世界大戦後、日本ではGHQの方針により7年間にわたって航空機の研究・開発・製造が禁止されました。その後、航空機開発が再開されると、ジェット機の開発や製造、短距離離着陸機、垂直離着陸機の研究・試作など、さまざまな技術的挑戦が進められました。

空宙博の中でも特に広い展示エリアには、20機以上の実機が開発年代に沿って並んでいます。それぞれの機体を通じて、戦後の航空技術がどのように発展し、未来の航空機へとつながっていったのかを分かりやすく学べます。

主な展示物

・KAL-1

・KAT-1

・T-33A ジェット練習機

・F-104J 要撃戦闘機

・サーブ・サフィール91B改X1G

・T-1B 練習機

・N-62 イーグレット

・UF-XS 実験飛行艇

・VTOL実験機フライング・テスト・ベッド

・FA-200改 STOL実験機

・T-3 初等練習機

・T-2 高等練習機

・T-2 CCV 研究機

・F-4EJ改 要撃戦闘機

・NAL式STOL-1型(飛鳥)

・川崎ベル式47G3B-KH4型ヘリコプター

・川崎KHR-1 リジッドローター実験ヘリコプター

・川崎BK117P5(ATIC実験機)

・OH-6J 観測ヘリコプター

・BK117 ヘリコプター

・人力飛行機 HYPER-CHicK KoToNo Limited

・N70 シグナス動力滑空機

・新観測ヘリコプター XOH-1 モックアップ

・川崎T-4中等練習機風洞試験模型

・XT-4風洞試験模型

航空機のしくみを学ぶ

飛行機やヘリコプターが空を飛ぶ仕組みを、展示やシミュレータを通じて学べるエリアです。空気の力によって機体が浮き上がる仕組みや、エンジンが生み出す推進力など、航空機の基本原理を分かりやすく紹介しています。

さらに、旅客機や小型ジェット機の操縦シミュレータを使って、飛行機を操作する仕組みも体験できます。航空機の構造や飛行原理に興味がある方におすすめの展示です。

主な展示・体験

・航空機を設計しよう

・空気の力を確かめよう

・航空機の仕組みを知ろう

・旅客機シミュレータ

・小型ジェット機シミュレータ

宇宙エリアの見どころ

空から宇宙へ

飛行機の発明から約半世紀を経て、人類は宇宙への挑戦を始めました。地球とは異なる環境が広がる宇宙へ向かうには、強力な推進力を生み出すロケット技術が欠かせません。

このエリアでは、ロケットエンジン「LE-7」や、ロケットの先端部分に取り付けられ、打ち上げ時に人工衛星などを保護する「フェアリング」をシンボル展示として紹介しています。宇宙へ物資を運ぶための技術や、その仕組みを学べます。

主な展示物

・H-IIロケットフェアリング

・LE-7エンジン

宇宙への出発 ― ロケット ―

地上から宇宙空間へ向かうためには、地球の重力を振り切るための大きな推進力が必要です。このエリアでは、H3ロケットをはじめとする国産ロケットの模型を展示し、ロケットの構造や飛行制御の仕組みを解説しています。

固体燃料と液体燃料の違い、ロケット開発の歴史、各国のロケットの特徴なども紹介しており、世界の宇宙開発と日本の技術の歩みを比較しながら学べます。

主な展示物

・ペンシルロケット(実物大模型)

・H-IIロケット(1/20模型)

・M-Vロケット(1/20模型)

・H-IIBロケット(1/20模型)

・イプシロンロケット(1/20模型)

・H3ロケット(1/20模型)

・ボストークロケット(1/20模型)

・ソユーズ2ロケット(ソユーズ2.1a・1/20模型)

・ファルコン9ロケット(1/20模型)

・スペース・ローンチ・システム(1/20模型)

宇宙から地球の暮らしを支える ― 人工衛星 ―

天気予報やカーナビ、衛星放送、衛星通信など、私たちの暮らしには人工衛星が幅広く活用されています。このエリアでは、通信・放送衛星、気象衛星、測位衛星、科学衛星などの役割を紹介しています。

実物大模型などを通じて、人工衛星の構造や、重力の影響が小さい宇宙空間で機体の向きを制御する仕組みについても学べます。普段は意識することの少ない宇宙技術が、日常生活をどのように支えているのかを知ることができます。

主な展示物

・通信放送技術衛星「かけはし」

・光衛星間通信実験衛星「きらり」(実物大模型)

・CUTE-1

・Nano-JASMINE

・ChubuSat-2

・UNIFORM2

・フリーフライヤー(1/32模型)

・「おりひめ・ひこぼし」関連パーツ

・地球探査衛星を探そう

人を宇宙に送る ― 有人宇宙開発 ―

1961年、ユーリ・ガガーリンが人類初の宇宙飛行を成し遂げて以来、有人宇宙開発は着実に進歩してきました。このエリアでは、有人宇宙飛行の歴史や、それを支えてきた技術を紹介しています。

見どころのひとつは、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の実物大模型です。宇宙飛行士が活動する空間をイメージしながら、宇宙での実験や生活、今後の有人宇宙開発に向けた技術について学べます。

主な展示物

・宇宙服と宇宙遊泳噴射装置(実物大模型)

・スペースシャトル(1/25模型)

・ISS日本実験棟「きぼう」(実物大模型)

・宇宙船を設計しよう

・はやぶさ2ミッションシミュレータ

宇宙と生命の謎を探る ― 宇宙探査 ―

人類は、宇宙の仕組みや生命の起源を探るため、無人探査機を活用してきました。このエリアでは、小惑星探査機「はやぶさ2」や火星探査車「キュリオシティ」などの模型を通じて、宇宙探査の成果や今後の計画を紹介しています。

また、宇宙空間での移動や探査を支えるイオンエンジンなどの技術についても解説しています。地球以外の天体や生命の可能性を探る、人類の挑戦に触れられる展示です。

主な展示物

・はやぶさ2(実物大模型)

・イオンエンジン(実物大模型)

・イカロス(1/10模型)

・火星探査車「マーズ・エクスプロレーション・ローバー」(実物大模型)

・キュリオシティ(実物大模型)

・ミニシアター

屋外展示エリア

屋外エリアには、大型の航空機やヘリコプターが展示されています。駐車場から建物入口までの間では、戦後の日本で初めて開発・量産された旅客機「YS-11」をはじめ、実機4機を間近で見学できます。

館内の展示とは異なり、実際の航空機の大きさや構造を外からじっくり観察できるのが魅力です。大型機ならではの迫力を感じながら、日本の航空技術の発展を身近に体感できます。

主な展示物

・日本航空機製造 YS-11A-500R

・救難飛行艇 US-1A

・川崎 P-2J 対潜哨戒機

・川崎 V107-A ヘリコプター

シアタールームで航空と宇宙の物語を体感

シアタールームでは、航空と宇宙をテーマにしたオリジナル映像を上映しています。臨場感のある映像と音響を通じて、人類が空や宇宙を目指してきた歴史、技術者たちの挑戦を楽しめます。

上映内容

1. 宇宙への挑戦 世界編

宇宙は人類にとって夢と希望の象徴である一方、厳しい環境が広がる未知の世界でもあります。「アポロ13号」やスペースシャトル「チャレンジャー号」の事故など、困難や犠牲を乗り越えながら宇宙に挑み続けてきた人々のドラマを紹介します。

2. 鳥のように飛んでみたい ― 人類の飛行機開発の歴史

ライト兄弟の初飛行から現代まで、人類が空を飛ぶ夢を実現してきた歩みを紹介します。飛行機の誕生から技術の進歩までをたどり、航空機開発の歴史を学べる映像です。

3. 宇宙への挑戦 日本編

日本の宇宙開発の歩みを紹介します。独自の発想や技術を生かしながら、宇宙開発の分野で存在感を高めてきた日本の挑戦を知ることができます。

4. 宇宙開発を支える東海の技術者

日本のロケット開発や製造には、岐阜県をはじめとする東海地方の企業が数多く携わっています。宇宙開発を支える技術者たちの情熱や誇り、ものづくりへの思いを紹介します。

操縦シミュレータ体験

空宙博では、操縦席に座ってパイロット気分を味わえるシミュレータ体験も楽しめます。旅客機の離着陸や小型ジェット機によるアクロバット飛行、VRを使ったヘリコプター操縦など、異なる飛行体験を通じて航空機を操縦する面白さを体感できます。

旅客機シミュレータ

旅客機の操縦席に座り、大型旅客機の離着陸を体験できます。操縦の流れを体感しながら、パイロットの仕事への理解を深められます。

小型ジェット機シミュレータ

小型ジェット機を操縦し、アクロバット飛行に挑戦できるシミュレータです。機体の動きや操縦の難しさを体験しながら、空を飛ぶ楽しさを味わえます。

VRヘリシミュレータ

川崎重工業のBK117ヘリコプターをベースにした、本格的なVRヘリコプターシミュレータです。VRゴーグルを着用し、上空からの景色を眺めながら、ヘリコプターを操縦する感覚を体験できます。

航空と宇宙の未来に出会える博物館

岐阜かかみがはら航空宇宙博物館は、航空機産業が誕生した時代から現代の航空技術、さらにロケットや人工衛星、有人宇宙開発、宇宙探査まで、幅広い分野を学べる博物館です。

貴重な実機や実物大模型を間近で見られるだけでなく、映像展示やシミュレータを通じて、航空と宇宙の技術を体験できるのも大きな魅力です。航空機や宇宙に興味がある方はもちろん、家族で楽しみながら科学技術について学びたい方にもおすすめの観光スポットです。

Information

名称
岐阜かかみがはら航空宇宙博物館
(ぎふ 各務原 こうくう うちゅう はくぶつかん)
Gifu-Kakamigahara Aerospace Museum
リンク
公式サイト
住所
岐阜県各務原市下切町5-1
電話番号
058-386-8500
営業時間

平 日 10:00~17:00
土日祝 10:00~18:00

定休日

第1火曜日(祝日は翌平日)、年末年始

料金

大人800円、高校生・60才以上500円
中学生以下無料

駐車場
550台  大型バス 12台
アクセス

【公共交通機関】名鉄各務原線「各務原市役所前駅」下車、ふれあいバス(5)稲羽線・(7)川島線(ともに平日・休日あり)「各務原市役所前駅」停留所で乗車、「航空宇宙博物館」停留所で下車。

【自動車】東海北陸自動車道岐阜各務原インターチェンジから約7キロメートル。国道21号線を美濃加茂方面へ東進し、那加大東町交差点を右折、那加大東町交差点から信号3つ目の上戸町交差点を左折、次の信号交差点を左折

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