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養老の滝

(ようろう たき)

古くから文人墨客を魅了してきた、歴史と伝説に彩られた名瀑

雄大な自然が生み出す美しい滝

養老の滝は、岐阜県養老郡養老町の養老公園内にある、古くから名瀑として知られる滝です。高さ約30m、幅約4mを誇り、清らかな水が岩角を打ちながら勢いよく流れ落ちる姿は、迫力と美しさを兼ね備えています。日本の滝百選にも選ばれており、豊かな自然の中で滝の雄大な景観を楽しめます。

滝の周囲には、清涼な空気と木々の緑に包まれた散策路が整備されています。春には桜、秋には紅葉が美しく、季節ごとに異なる表情を見せてくれます。滝の流れる音に耳を傾けながら歩けば、日常を離れて心身をリフレッシュできるでしょう。

養老の滝は標高約270mの場所にあります。滝入口の駐車場からは、急な坂道を約1.2km、徒歩でおよそ30分登る必要があります。一方、滝の上部にも駐車場があり、車で滝の近くまで向かうこともできます。

養老公園で楽しむ自然と歴史

養老の滝を中心とする養老公園には、自然散策だけでなく、歴史や文化に触れられる見どころも点在しています。滝から流れる小川には、それぞれ異なる趣を持つ7つの橋が架かり、橋の上から水辺の景色を眺めたり、写真を撮ったりしながら散策を楽しめます。

また、酒にまつわる伝説で知られる霊泉や、由緒ある寺社、秋の紅葉が美しい小道なども見逃せません。さらに、体験型アート施設「養老天命反転地」や、子ども向けの遊具がそろう「子どもの国」もあり、幅広い世代が一年を通して楽しめる公園となっています。

菊水泉

菊水泉(きくすいせん)は、養老山地から湧き出る水で、ミネラルを含む名水として知られています。養老神社の境内にあり、環境省の名水百選にも選定されています。

伝説によると、元正天皇がこの泉の水で手や顔を洗ったところ、肌が美しくなり、痛みも和らいだと伝えられています。養老の滝にまつわる「養老孝子伝説」とも深い関わりがあり、この地の歴史や信仰を感じられる場所です。

養老寺

養老寺は、養老孝子伝説に登場する源丞内が開いたと伝えられる寺院です。不老長寿を願う参拝者も訪れ、西美濃三十三霊場の第二十五番札所として知られています。

宝物殿には、国指定文化財の「十一面千手観音立像」や、岐阜県指定文化財の「滝守不動明王立像」などが所蔵されています。養老の滝に伝わる伝説とともに、地域の信仰や文化に触れられるスポットです。

養老神社

養老神社は、養老の滝や菊水泉にゆかりのある神社です。境内には名水百選に選ばれた菊水泉が湧き出ており、不老長寿や学徳成就を願う人々から信仰を集めています。

創建時期は明らかになっていませんが、養老孝子伝説の源丞内との関わりから、奈良時代の養老年間以降に成立したと考えられています。伝説は鎌倉時代の説話集『古今著聞集』にも記され、親孝行の大切さを伝える物語として語り継がれてきました。

社伝によれば、当初は雨乞いや祈願のための天神社として信仰され、「菊水天神」や「養老天神」とも呼ばれていました。1504年(永正元年)には菅原道真が合祀され、社名は「養老天神」に改められました。その後、明治初期に近隣にあった元正天皇と聖武天皇の祭場を移して合祀し、現在の「養老神社」という名称になったと伝えられています。

養老せせらぎ街道・養老孝子坂

養老せせらぎ街道

養老せせらぎ街道は、妙見堂から東へと続く道です。秋には木々が色づき、美しい紅葉を眺めながら散策できます。養老の滝へ向かうメインルートから一本入った場所にあるため、比較的落ち着いた雰囲気の中で自然を楽しめます。

養老孝子坂

養老孝子坂は、滝谷の左岸に沿って養老の滝へと続く園路です。道沿いには飲食店や土産物店が並び、散策途中の休憩にも適しています。

養老ならではのお土産として知られるひょうたんや養老サイダーを購入できるほか、焼きたてのお団子なども楽しめます。滝への行き帰りに立ち寄り、食事や買い物を満喫するのもおすすめです。

養老天命反転地と子どもの国

養老公園には、自然や歴史を楽しむ施設に加え、芸術や遊びを体験できるスポットもあります。

「養老天命反転地」は、独創的な空間や構造を体験できるアート施設です。普段とは異なる感覚で空間を巡りながら、作品の世界に入り込んだような体験ができます。

一方、「子どもの国」には遊具などが設けられており、子どもたちが体を動かして遊べます。自然散策や滝の見学と組み合わせれば、家族で充実した一日を過ごせます。

養老孝子伝説

養老の滝には、親孝行の若者にまつわる「養老孝子伝説」が伝えられています。

昔、美濃国に源丞内という貧しい若者がいました。丞内は、年老いた父親を養うため、毎日山へ柴を刈りに出かけ、それを売って米や父親の好物である酒を買っていました。目の不自由な父親にとって、酒は何よりの楽しみだったといいます。

ある日、山で柴刈りをしていた丞内は、転んだ拍子に眠ってしまいました。夢の中で酒の甘い香りを感じ、目を覚ますと、近くに酒の湧き出る泉があることに気づきました。

丞内は喜んで酒を持ち帰り、父親に飲ませました。すると、目が不自由だった父親の視力が回復したと伝えられています。この不思議な泉の噂は広く知れ渡り、やがて朝廷にも届きました。親孝行を称えられた丞内は、美濃国の役人に任命されたといいます。

この物語は、養老の滝と周辺の泉にまつわる伝説として、長く語り継がれてきました。親を思う心の大切さを伝える物語としても知られています。

「養老」の名の由来と若返りの水

養老という地名には、若返りの水にまつわる伝承が関係しています。717年、美濃国にある「若返りの水」の噂が都に伝わり、元正天皇がこの地を訪れたといわれています。

老いた人を養い、若返らせる水として称えられたことから、元号が「養老」と定められたという伝承が残っています。養老という元号が用いられたのは717年から724年までです。718年(養老2年)にも元正天皇が再び当地を訪れ、740年(天平12年)には聖武天皇も行幸したと伝えられています。

養老の滝や菊水泉を訪れると、豊かな自然だけでなく、古くからこの地に受け継がれてきた伝説や歴史にも触れられます。滝の景観を楽しみながら、養老の地に伝わる物語をたどってみてはいかがでしょうか。

自然・歴史・芸術を満喫できる養老の滝

養老の滝は、迫力ある水の流れと四季折々の自然が魅力の名瀑です。周辺には菊水泉や養老寺、養老神社などの歴史あるスポットがあり、親孝行の伝説や若返りの水にまつわる物語も楽しめます。

養老公園では、紅葉の散策や食事、土産物探しに加え、アート施設や子どもの遊び場も利用できます。自然と歴史、文化を一度に味わえる観光地として、ゆっくり時間をかけて巡るのがおすすめです。

Information

名称
養老の滝
(ようろう たき)
Yoro Falls
リンク
公式サイト
住所
岐阜県養老郡養老町養老公園
電話番号
0584-32-1108
アクセス

養老駅から徒歩で40分
東海道新幹線岐阜羽島駅からタクシーで30分
東名阪桑名東ICから車で40分

エリア
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