季節の魅力
春には「飛騨・美濃桜33選」に選ばれた桜が咲き誇り、秋には「飛騨・美濃紅葉33選」に選ばれた紅葉が美しく、ハイキングコースも整備されているので、自然散策を楽しむこともできます。春の桜祭りや秋のもみじ祭りでは、土産物屋が並ぶ参道が参拝者で賑わいます。
歴史
岐阜県揖斐川町にある天台宗の寺院で、西国三十三所の唯一の近畿地方以外にある札所です。西国三十三番 札所結願の地として知られています。
延暦17年(798年)に会津の郡司、大口大領によって創建されました。大口大領は十一面観音像を安置するために草庵を建立し、延暦末年に僧・豊然上人の協力を得て華厳寺を完成させました。
醍醐天皇から「谷汲山」の山号と「華厳寺」の扁額を賜り、朱雀天皇からは鎮護国家の道場として勅願所に定められました。
境内の様子
境内に入ると、ソメイヨシノの桜並木や土産物店、飲食店が並ぶ参道が続きます。仁王門を過ぎると、ゆるやかな石畳の参道があり、本堂や阿弥陀堂、満願堂などがあります。また、本堂周辺にはトロッコの線路が残されていました。
文化財
本堂: 1879年に再建された入母屋造の建物で、本尊の十一面観音、脇侍の不動明王像と毘沙門天像を安置しています。
鐘楼堂や阿弥陀堂などの他、多くの堂宇があり、それぞれに見所があります。
重要文化財
木造毘沙門天立像: 平安時代初期の作で、本堂内に安置されています。
絹本著色三十三所観音曼荼羅: 鎌倉時代の作で、平成24年に指定されました。
特徴的な行事と習慣
戒壇巡り: 暗闇の中を手探りで歩く体験ができます。
精進落としの鯉: 銅製の鯉に触れる習わしがあります。