本殿
本殿には御祭神が祀られています。正面のお供え台に油揚げを供え、賽銭箱にお賽銭を納めて参拝します。作法は他の神社と同じく、二拝二拍手一拝です。
「先祖の御霊を千代に保て」という教えにより、現在でも境内ではお札やお守りは扱っていませんが、おみくじは置かれています。お供えとしては、稲藁で結んだ油揚げと蝋燭が使われます。
歴史・祭神
千代保稲荷神社の始まりは平安時代に遡ります。源八幡太郎義家の六男、義隆が分家する際に「先祖の御霊を千代に保て」という言葉と共に宝剣と義家の肖像画を授かったことが由来です。この言葉が神社の名前の由来となっています。後に室町時代の文明年間(1469年 - 1486年)、子孫の森八海がこの地に祖神を祀り、現在まで続いています。祭神は大祖大神(おおみおやのおおかみ)、稲荷大神(いなりおおかみ)、祖神(みおやのかみ)。商売繁盛、縁結び、合格祈願などにご利益があります。
門前町
参道は東口から南口まで約700メートル続き、両側に川魚料理や漬物、串カツ、草餅などの店が約150店が並んでいます。境内ではお札やお守りを扱っていないため、この門前町には縁起物を扱う店が多いです。土日や祝祭日には多くの人で賑わいます。毎月末の夜から翌日1日の朝にかけては、月越参りという縁日が開催され、多くの店が朝まで営業しています。
おちょぼ名物
名物としては草餅、川魚料理(鰻、鯰、モロコの甘露煮、鮒味噌など)、串カツと土手煮、漬物があります。特に串カツとどて串が有名で、多くの店が軒を連ねています。客は軒先で立ち食いし、どて串を煮込む鍋の味噌仕立ての煮汁に串カツを漬けて食べます。草もちは、香り豊かなよもぎがたっぷり入っており、手作りならではの風味と美味しさが特徴です。もろこの甘露煮は、清流で育ったモロコをじっくり煮込んだ伝統の味で、素朴ながら深い味わいが楽しめます。