対面石八幡神社は、静岡県駿東郡清水町に位置する歴史深い神社です。黄瀬川八幡神社とも呼ばれ、正式名称は「八幡神社(やはたじんじゃ)」です。長泉町の割狐塚稲荷神社が兼務しており、地域の守護神として親しまれています。
神社は黄瀬川と県道380号(旧国道1号)が交差する「黄瀬川大橋」の東方、八幡地区に鎮座しています。県道145号(旧東海道)に面しており、南側の「黄瀬川橋」から200メートルの長い参道が社殿に向かって伸びています。
創建年代は不詳ですが、境内には治承4年(1180年)に源頼朝と源義経が平家討伐を誓い合ったと伝えられる「対面石」があります。この石が社名の由来となっており、神社の歴史を語る重要な遺産です。
治承4年(1180年)8月、源頼朝は富士川の戦いに向けてこの地に本営を設けました。その際、奥州から駆けつけた義経と涙ながらに対面し、平家討伐を誓い合いました。境内にはその記念として「対面石」と、頼朝公が植えたと伝えられる「ねじり柿」が残されています。
天正19年(1591年)、徳川家康は東海道を足柄越えから箱根越えに変更した際に、社殿を南向きに改め、参道を整備しました。また、社領二十石(後に四十石)を寄進し、八幡大菩薩と刻まれた神刀を奉納するなど、神社の発展に大きく寄与しました。
主祭神は譽田別命(ほんだわけのみこと)、すなわち応神天皇です。また、相殿には比売神と息長足姫命(神功皇后)の三神をお祀りしています。
御祭神は学問振興や産業発展の神として崇敬されており、商売繁盛や交通安全、厄除けの神徳もあります。特に交通の要所として、東海道の守護神としての役割が大きく、往来する旅人や地域の人々から篤い信仰を受けています。
旧東海道からの鳥居をくぐると、約200メートルの参道が続きます。参道の両側には桜が植えられており、春には見事な花景色が広がります。また、根元にはサツキやツツジが植えられ、四季折々の美しさを楽しめます。
参道を進むと途中に源頼朝を祀る「白旗社」があります。さらに進むと手水舎があり、ここでは柿田川の湧水を引いています。この水で手を清めるとご利益があると伝えられています。
社殿を左手に進むと、源頼朝と源義経が対面し、平家打倒を誓い合ったとされる「対面石」が見えてきます。この石は神社の象徴的な存在であり、多くの参拝者が訪れるスポットです。
元日の朝、神社役員や氏子総代が参列する中で執り行われます。祝詞奏上の後、巫女による「豊栄の舞」が奉納され、新年の平穏と繁栄を祈願します。
豊作と国家の安泰を祈る祭りで、玉串拝礼が行われます。地域住民が集い、神への感謝と祈りを捧げます。
無病息災を願う大祓式が行われます。茅の輪をくぐり、厄除けの神事が執り行われます。
前日には宵宮祭が賑やかに行われ、当日は巫女による「浦安の舞」が奉納されます。また、境内では奉納相撲が行われ、地域の子どもたちが参加する豆力士の相撲が見どころです。
対面石八幡神社へは、JR三島駅またはJR沼津駅からバスで約15分です。バス停から徒歩圏内にあり、観光の際にもアクセスが便利です。