飛騨地方の伝統を伝える古民家
園内には、飛騨地方の各地から移築・保存された約30棟の民家が点在しています。その中には、国の重要文化財に指定された建物が4棟、岐阜県指定重要文化財が7棟含まれています。
豪雪に備えた独特の構造や、地域の自然環境に合わせた住まいの工夫など、飛騨地方ならではの建築文化を観察できます。合掌造りの家屋をはじめとする伝統的な建物を巡れば、厳しい冬を乗り越えてきた人々の知恵や、自然とともに営まれてきた暮らしが伝わってきます。
建物ごとに異なる特徴に注目しながら歩くことで、古民家の構造や生活様式への理解も深まります。のどかな山村の景色の中で、昔の日本の暮らしに思いをはせてみてはいかがでしょうか。
民具や伝統産業から学ぶ飛騨の暮らし
飛騨の里では、農作業や養蚕、林業などに使われていた道具をはじめ、山村の生活を支えてきたさまざまな民具が展示されています。一部の道具には実際に触れることもでき、昔の人々の生活をより身近に感じられます。
さらに、工芸集落では、飛騨地方に伝わる伝統技術の実演や体験教室が行われています。木工芸の一位一刀彫や飛騨春慶塗、草木染め、機織りなど、地域に根づいたものづくりの文化に触れられるのも特徴です。
飛騨に伝わる伝統工芸
一位一刀彫は、イチイの木を素材に、木目の美しさを生かしながら彫刻を施す飛騨の伝統工芸です。飛騨春慶塗は、木地の美しさを生かした漆器として知られています。こうした工芸品を通じて、飛騨の職人が受け継いできた技術や美意識を学べます。
また、わら細工や刺し子、草木染めなど、暮らしの中から生まれた手仕事も紹介されています。地域の素材を活用し、日常生活に必要なものを丁寧につくり上げてきた文化を感じられるでしょう。
園内で見学できるさまざまな施設
飛騨の里には、古民家のほかにも、飛騨の山村文化や伝統的な生活を伝える施設が点在しています。山岳資料館として利用されている旧高山測候所をはじめ、土蔵、和紙漉小屋、バッタリ(唐臼)小屋、車田などを見学できます。
和紙漉小屋では、伝統的な紙づくりの文化に関心を向けることができます。また、バッタリ(唐臼)小屋などの施設からは、自然の力を利用して生活を支えてきた先人たちの知恵を学べます。
収集品の「飛騨の山村用具」と「飛騨のそりコレクション」は、重要有形民俗文化財に指定されています。地域の生活道具や雪深い土地ならではのそりなどを通じて、飛騨の自然環境と人々の暮らしの関わりを知ることができます。
昔ながらの手仕事を楽しめる体験メニュー
飛騨の里では、見学だけでなく、さまざまなものづくり体験も楽しめます。招き猫の絵付けやわら細工、消しゴム版画など、幅広い世代が参加しやすい体験が用意されています。
飛騨高山思い出体験館
飛騨高山思い出体験館では、さるぼぼ作りをはじめ、10種類以上の体験メニューが楽しめます。さるぼぼは、飛騨地方に伝わる人形型の民芸品で、旅の思い出やお土産にもぴったりです。
予約なしで参加できる体験もありますが、メニューや受付状況によって条件が異なる場合があります。希望する体験がある場合は、事前に実施状況を確認しておくと安心です。
実際に手を動かしながら伝統的な技術に触れることで、展示を見るだけでは分からない手仕事の面白さや、地域文化の奥深さを感じられるでしょう。
四季の自然とともに楽しむ飛騨の里
自然に囲まれた飛騨の里では、古民家と周囲の景色が一体となった、のどかな風景を楽しめます。季節によって園内の雰囲気も変わり、伝統的な建物と自然が織りなす景観は、散策しながら写真を撮る場所としても魅力的です。
夏期・秋期・冬期には、時期によってライトアップが行われ、通常の営業時間が延長される場合があります。日中とは異なる幻想的な古民家の景色を楽しめるため、訪問時期にあわせてイベント情報を確認するのもおすすめです。
飛騨高山観光で訪れたい歴史と文化のスポット
飛騨民俗村 飛騨の里は、昔ながらの山村風景の中で、飛騨地方の建築、生活道具、伝統工芸、季節の行事などを総合的に学べる野外博物館です。古民家を巡りながら地域の歴史に触れ、ものづくり体験を通して伝統文化を身近に感じられます。
飛騨高山の古い町並みや周辺の観光スポットとあわせて訪れれば、この地域に受け継がれてきた暮らしや文化への理解がさらに深まるでしょう。日本の昔ながらの農山村の風景を楽しみたい方や、伝統工芸に興味のある方におすすめの場所です。