» 北海道・東北 » 山形県 » 酒田(庄内)

庄内砂丘

(しょうない さきゅう)

日本一の長さを誇る砂丘

日本三大砂丘の一つに数えられる庄内砂丘は、日本海に面して約35キロメートルと、長さ日本一を誇る広大な砂丘です。美しい松原と続く渚、そして鳥海山の眺めが素晴らしい景観を作り出しています。南端には「日本の夕陽百選」に選ばれた「湯野浜海岸」と、温泉リゾート「湯野浜温泉」があります。

文学の舞台としての庄内砂丘

庄内砂丘は、安部公房の小説「砂の女」の舞台でもあります。海から吹く強い風、家を侵食する砂、波打つ海面、弓なりに続く砂浜など、小説のインスピレーションが湧きそうな光景が広がります。

ノルディック・ウォークの聖地

庄内砂丘は、日本で初めてノルディック・ウォークの大会が開催された地でもあります。ストックを手に歩けば、海岸線、砂丘、松林といった景色の変化を楽しむことができます。大会では名物のメロンが給水所で提供されることもあります。

庄内砂丘メロン

庄内砂丘は、砂漠のオアシスのようなメロン畑が広がる地でもあります。真夏の昼は足裏が焼けるほどの高温になる一方で、夜は海からの風でグッと冷え込みます。この温度差が濃厚な甘さを生む「庄内砂丘メロン」は、夏に旬を迎え、圧倒的な出荷量を誇る特産品です。

庄内砂丘の歴史

庄内砂丘は、約8000年前に川から運ばれた砂が堆積し、海面の移動によって作られました。砂丘は飛砂から農地を守るために黒松の植林が行われ、メロンやスイカの栽培も盛んです。長さ約35km、幅1.6kmから3.2kmに及び、面積は55.44km²。最高点は100m余りで、日本有数の高さを誇ります。

庄内砂丘の形成と植林
江戸時代中期から後期にかけて、庄内藩が飛砂防止のために植林を進めました。地元の商人や農民が私財を投じて植林に尽力し、飛砂から農地や家屋を守りました。特に、庄内地方では強い季節風と乾燥した環境の中で植林が進められ、クロマツを中心とした防風林が形成されました。

近代以降の庄内砂丘
明治以降、地租改正により多くの森林が官林となり、砂防植林事業は一時衰退しましたが、昭和期に再び大規模な植林事業が行われました。戦後は飛砂被害が復活しましたが、国・県・町村の関係機関により総合開発計画が策定され、砂丘地の再整備が進められました。

現代の庄内砂丘
現在、庄内砂丘はメロンやスイカ、チューリップ、トルコギキョウなどの農産物の生産地としても知られています。また、野外キャンプやスポーツのレクリエーションの場としても活用され、毎年鶴岡市では国際ノルディックウォークが開催されています。さらに、風力発電用風車が設置され、再生可能エネルギーの利用も進んでいます。

Information

名称
庄内砂丘
(しょうない さきゅう)
Shonai Sand Dunes
エリア
山形県の観光地 酒田(庄内)の観光地
カテゴリ
景勝地・展望台

Gallery

酒田(庄内)

山形県

カテゴリ

エリア