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土門拳 記念館

(どもん けん きねんかん )

写真界の巨匠の作品と芸術家による空間

土門拳記念館は、昭和期に活躍した写真家・土門 拳の作品を所蔵・研究・展示する、1983年に開館した日本初の写真専門美術館です。土門は酒田市出身の世界的な写真家で、全作品約13万5千点が記念館に収蔵されています。

迫力ある土門拳の作品、自然と調和した建物設計、庭園、彫刻、銘板デザインなど、土門拳とゆかりのある一流の芸術家たちによるアート空間が魅力です。2009年には「ミシュラン・グリーン・ガイド・ジャポン」に二つ星として掲載されました。

世界初の写真専門の美術館

土門拳記念館は、写真家・土門拳の作品を所蔵、研究、展示するための酒田市立の美術館です。約13万5千点に及ぶ土門作品のすべてを所蔵し、世界初の写真専門の美術館として知られています。

1974年に酒田市名誉市民第1号の称号を受けた土門拳は、全作品を酒田市に寄贈したいと述べ、市長の相馬大作に「収蔵庫はそんなに立派でなくてもいい」と語りかけました。これを受け、相馬市長は記念館建設のために奔走しました。

記念館は最上川に架かる出羽大橋を渡った対岸の飯森山文化公園内に建設されることが決まり、全国からの寄付も集まりました。建物の設計は土門拳と親交のあった谷口吉郎の息子、谷口吉生が手掛けました。谷口吉生は設計にあたり、土門拳の人格や生き様を反映させるために、多くの人々の意見を聞き、設計を進めました。

中庭にはイサム・ノグチの彫刻が設置され、入口正面の銘板やポスター、チケットは亀倉雄策が手掛けました。また、庭園は勅使河原蒼風の息子、勅使河原宏が担当しました。谷口吉生はこの記念館の設計で1984年に吉田五十八賞を受賞しました。

記念館は25年以上にわたり、地域の環境に貢献し、美しく維持されてきたことが評価され、第9回日本建築家協会25年賞(2009年度)を受賞しました。また、「ミシュラン・グリーン・ガイド・ジャポン」(2009年)に二つ星で紹介されています。

土門拳の生涯と作品

土門 拳(1909年10月25日 - 1990年9月15日)は昭和時代に活躍した日本の写真家です。リアリズムに立脚する報道写真、日本の著名人や庶民のポートレート、寺院や仏像などの伝統文化財を撮影し、戦後日本を代表する写真家の一人とされています。また、日本の写真界屈指の名文家としても知られています。

リアリズム写真

土門は1950年代前半から「社会的リアリズム」を標榜し、「絶対非演出の絶対スナップ」を主張しました。リアリズム系の写真家としては木村伊兵衛と双璧をなしました。木村が「写真はメカニズムである」と捉えたのに対し、土門は「カメラは道具にすぎず、写真を撮るのは人間であり、思想である」と捉えていました。土門は様々なジャンルの写真作品を撮影し、どの作品においても自分の個性を重視しました。

展示内容

古寺巡礼
室生寺
ヒロシマ
筑豊のこどもたち
文楽
風貌

これらのテーマを順次公開しています。

建造に携わった芸術家たち

建物の設計:谷口吉生
中庭の彫刻:イサム・ノグチ
銘板・チケットデザイン:亀倉雄策
造園設計・オブジェ:勅使河原宏

Information

名称
土門拳 記念館
(どもん けん きねんかん )
Ken Domon Museum of Photography
エリア
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