☰
✕

□ » 北海道・東北 » 山形県 » 山形市・蔵王・天童

寒河江八幡宮

(さがえ はちまんぐう)

寒河江荘の総鎮守として地域を見守る、920年以上の歴史を持つ神社

寒河江八幡宮は、山形県寒河江市に鎮座する歴史ある神社です。古くから寒河江荘の総鎮守として信仰を集めてきた神社で、鎌倉の鶴岡八幡宮から御分霊を勧請したと伝えられています。

主祭神として応神天皇(誉田別命)を祀り、配祀神として大山祇神を祀っています。江戸時代には国家鎮護の祈願所とされ、長い年月にわたって地域の人々から篤く信仰されてきました。

現在も、毎年9月に行われる例大祭では、県指定無形民俗文化財の「寒河江八幡宮流鏑馬」をはじめ、奴振りや神輿渡御など、伝統を受け継ぐさまざまな神事が行われます。

前九年の役に始まると伝わる由緒

寒河江八幡宮の社伝によれば、その起源は平安時代にまでさかのぼります。源頼義・源義家親子が前九年の役の際に八幡神へ戦勝を祈願し、その霊験に感謝して、1093年(寛治7年)に八幡宮を勧請したことが始まりとされています。

当初は現在の寒河江市若葉町・元町付近にあたる八幡原に祀られていたと伝えられています。その後、鎌倉時代の1191年(建久2年)に、大江親広が鎌倉の鶴岡八幡宮から御分霊を勧請し、八幡原の八幡社と合祀して現在地に社殿を建立したとされています。

以来、寒河江の地を守る神として長く信仰され、地域の歴史とともに歩んできました。

大江氏から最上氏、江戸時代へと続く信仰

寒河江荘を治めた大江氏は、寒河江八幡宮を篤く崇敬したと伝えられています。社殿や祭礼を大切にするとともに、農業や水利の発展にも力を注ぎ、地域の人々の生活を支えました。

その後、1583年(天正12年)に最上義光によって大江氏が滅ぼされると、寒河江の地は最上氏の支配下に入ります。最上義光もまた神社を厚く敬い、文禄年間から黒印を与えたと伝えられています。

江戸時代に入ると、寒河江は幕府の直轄地となり、陣屋が置かれました。寒河江八幡宮は寒河江本郷17か村と川西の総鎮守として歴代の領主や地域住民から崇敬され、その信仰は現在へと受け継がれています。

現在の社殿と境内

現在の本殿は1686年(貞享3年)、拝殿は1775年(安永4年)に建築されたものとされています。長い歴史を感じさせる社殿と境内は、寒河江の歴史を訪ねる観光スポットとしても見どころがあります。

1940年(昭和15年)には県社に昇格し、その後、神社本庁の別表神社に加列される際に現在の「寒河江八幡宮」という名称になりました。

県指定無形民俗文化財「寒河江八幡宮流鏑馬」

寒河江八幡宮を代表する伝統行事が、県指定無形民俗文化財に指定されている「寒河江八幡宮流鏑馬」です。毎年9月の例大祭に合わせて奉納され、古式流鏑馬と作試し流鏑馬が行われます。

古式流鏑馬

古式流鏑馬では、騎手が馬に乗り、約150メートルの馬場を疾走しながら、馬上から3か所の的を射ます。3頭の馬によって行われ、古くから伝わる神事として現在まで受け継がれています。

作試し流鏑馬

作試し流鏑馬は、3頭の馬を早稲・中稲・晩稲に見立て、それぞれの着順によって翌年の稲作の出来を占う神事です。

農業と深く結びついた地域ならではの伝統行事であり、現在では全国でも寒河江八幡宮にのみ残る流鏑馬とされています。

寒河江まつりと神輿渡御

寒河江まつりは、寒河江八幡宮の例大祭に合わせて開催される、寒河江を代表する歴史と伝統の祭りです。祭りの中心となるのは、八幡宮の神輿が町へ渡御する神事で、長い歴史の中で地域の人々によって盛大に受け継がれてきました。

江戸時代になると、寒河江八幡宮の祭礼は神輿が町を巡る形式へと発展しました。神輿とともに若衆による祇園囃子も町を巡り、さらに文化・文政期には各町や豪商が趣向を凝らした山車を繰り出すなど、町を挙げた大きな祭礼となっていきました。

近代になると神輿に武者行列や「奴」が加わり、戦後には仮装行列なども行われるようになりました。こうしたさまざまな催しが祭りを盛り上げ、寒河江の町衆の文化や心意気を伝える祭礼として発展してきました。

放生会から受け継がれる祭礼文化

寒河江八幡宮の祭礼には、古くから放生会や流鏑馬、神輿渡御などの神事が伝わっています。

放生会は、生きた鳥や魚などを放して神仏を供養する行事で、かつては舟橋川(沼川)で行われていたと伝えられています。流鏑馬も時代とともに農作の吉凶を占う「作試し」の意味を持つようになり、地域の農業文化と深く結びついてきました。

こうした神事と町の祭礼が一体となって、現在の寒河江まつりへとつながっています。

寒河江八幡宮の年中行事

寒河江八幡宮では、一年を通してさまざまな祭典や神事が行われています。

主な年間行事

1月1日:歳旦祭(初詣)、古神札お焚き上げ

2月11日:紀元節祭・建国記念日奉祝式典

2月(旧暦初午):稲荷神社初午祭

4月28日:新山神社祭

4月29日:講社大祭(春祭り)

5月16日:厳島神社例祭

6月30日:茅輪神事・夏越大祓

7月1日:水神祭

9月9日:流鏑馬参籠始祭

9月14日:前日祭、南部地区渡御、古式流鏑馬奉納

9月15日:例大祭、本町地区渡御、作試し流鏑馬奉納、大神輿渡御・神輿の祭典

9月16日:終了報告祭

11月23日:新嘗祭

12月13日:煤払い

12月31日:晦大祓・除夜祭・鎮火祭

寒河江八幡宮参集殿

境内の寒河江八幡宮参集殿では、年間を通してさまざまな企画や展示が行われています。

ひな飾りや五月飾りをはじめ、ダウン症の書家として知られる金澤翔子氏の書作品展など、季節やテーマに合わせた展示が開催されています。神社への参拝と合わせて、地域の文化や芸術に触れられる場所となっています。

県指定文化財「短刀 銘出羽寒河江月山」

寒河江八幡宮には、文化財として「短刀 銘出羽寒河江月山」が伝わっています。室町時代の作品とされ、山形の歴史や刀剣文化を知るうえでも貴重な資料です。

寒河江の歴史と伝統を感じる神社

寒河江八幡宮は、920年以上にわたって寒河江の地を見守ってきた由緒ある神社です。平安時代に始まるとされる信仰は、鎌倉時代の大江氏、最上氏、江戸時代を経て現在まで受け継がれています。

境内では歴史ある社殿を訪ねることができるほか、9月の例大祭では、全国でも珍しい流鏑馬や神輿渡御など、地域に根付いた伝統文化を間近に感じることができます。

歴史・文化・祭礼が一体となった寒河江八幡宮は、寒河江市の歴史を知るうえで訪れておきたい神社の一つです。

歴史

社伝によれば、源頼義・源義家親子が前九年の役の際、八幡神に祈って戦勝したので、寛治7年(1093年)に京都男山八幡宮を勧請し、八幡原(現・寒河江市若葉町・元町)に創建したとされています。鎌倉時代の建久2年(1191年)、大江親広が鎌倉鶴岡八幡宮から分霊を勧請し、八幡原の八幡社と合祀して現在地に社殿を創建しました。現在の本殿は貞享3年(1686年)、拝殿は安永4年(1775年)に建築されました。1940年(昭和15年)に県社に昇格し、神社本庁の別表神社に加列される際に「寒河江八幡宮」に改称しました。

文化財

県指定文化財
短刀 銘出羽寒河江月山:室町時代の作品。

県指定無形民俗文化財
寒河江八幡宮流鏑馬:前日祭および例大祭で行われる古式流鏑馬と作試し流鏑馬。古式流鏑馬は、騎手が疾走する馬上から3か所の的を射て作柄を占います。全国で寒河江八幡宮のみに現存する伝統行事です。

年中行事

1月1日:歳旦祭(初詣)古神札お焚き上げ
2月11日:紀元節祭・建国記念日奉祝式典
2月(旧暦初午):稲荷神社(境内末社)初午祭
4月28日:新山神社祭(境内末社)市内南町新山講
4月29日:講社大祭(春祭り)
5月16日:厳島神社(末社)例祭
6月30日:茅輪神事・夏越大祓
7月1日:水神祭
9月9日:流鏑馬参籠始祭(例大祭まで一週間のオコモリ禊潔斎)
9月14日:前日祭(南部地区渡御・古式流鏑馬奉納)
9月15日:例大祭(本町地区渡御・作試し流鏑馬奉納)、東北一の大神輿渡御・神輿の祭典
9月16日:終了報告祭(流鏑馬参籠オトキ)
11月23日:新嘗祭(氏子青年神輿会による御神田献米)
12月13日:煤払い
12月31日:晦(つごもり・年越)大祓・除夜祭・鎮火祭

Information

名称
寒河江八幡宮
(さがえ はちまんぐう)
Sagae Hachimangu Shrine
リンク
公式サイト
住所
山形県寒河江市八幡町5-70
電話番号
0237-86-6258
営業時間

9:00~16:00

定休日

    なし

駐車場
あり(100台駐車可能)
アクセス

JR西寒河江駅から徒歩で約10分

山形自動車道 寒河江I.C.より、車で約15分

エリア
山形県の観光地 山形市・蔵王・天童の観光地
カテゴリ
神社 神社・仏閣・寺院・教会

Gallery

山形市・蔵王・天童

山形県

カテゴリ

エリア