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カセ鳥(加勢鳥)

(かせどり)

五穀豊穣と商売繁盛、火の用心を願う冬の伝統行事

カセ鳥(加勢鳥)は、山形県上山市で毎年2月11日に行われる伝統的な民俗行事です。江戸時代初期から伝わるとされ、藁で作った蓑「ケンダイ」を身にまとった若者たちが「カセ鳥」に扮し、町を練り歩きます。

祭りの大きな特徴は、カセ鳥に向かって町の人々が手桶などから祝いの水を勢いよくかけることです。真冬の冷たい水を浴びながら踊り続けるカセ鳥と、それを迎える人々の熱気が、冬の上山を盛り上げます。

五穀豊穣や商売繁盛、家内安全、火の用心など、さまざまな願いが込められた行事であり、上山市を代表する冬の風物詩の一つです。

歳神様の来訪に由来する伝統

カセ鳥は、五穀豊穣や家運隆盛をもたらす歳神様の来訪行事が起源とされています。小正月の時期に遠方から神が訪れ、その声によって一年の豊かさを祝うという古くからの信仰が、現在の行事へとつながったと考えられています。

「カセ鳥」という名称については、「稼ぎ鳥」や「火勢鳥」に由来するともいわれ、商売繁盛や火伏せへの願いと深く結びついています。

江戸時代に行われていた「御前加勢」と「町方加勢」

江戸時代のカセ鳥には、「御前加勢」と「町方加勢」という二つの形があったとされています。

上山城で披露された「御前加勢」

御前加勢は寛永年間に始まったとされ、旧正月の13日に行われていました。上山城に昇段を許された高野村の若衆三人が御前でカセ鳥を披露し、御殿では新しい手桶と杓を使ってカセ鳥に水をかけたと伝えられています。

その後、カセ鳥たちは酒と銭一貫文を与えられ、ねぎらいを受けたとされています。

町中を巡った「町方加勢」

町方加勢は旧正月の15日に行われ、周辺の各村から集まった若者たちが商家の並ぶ町中を巡りました。

これを迎える町の若衆は裸になり、手桶の水をかけ合ったと伝えられています。町人たちは火伏せや商売繁盛を願って祝儀を渡し、酒や切り餅などを振る舞いました。

一度途絶えた伝統を昭和に復活

長い歴史を持つカセ鳥ですが、明治時代に入ると行事は廃止され、その後長く途絶えていました。

しかし、地域の伝統を守ろうとする有志によって1959年(昭和34年)に復活。さらに1986年(昭和61年)には「上山市民俗行事『加勢鳥』保存会」が結成され、現在まで大切に受け継がれています。

一度失われた伝統を地域の人々が再びよみがえらせたことも、カセ鳥の歴史を語るうえで重要なポイントです。

藁蓑「ケンダイ」をまとったカセ鳥

祭りでは、若者たちが「ケンダイ」と呼ばれる藁蓑を身にまとい、カセ鳥に扮します。全身を藁で覆った独特の姿は、カセ鳥ならではの特徴で、冬の町を歩く姿には強い印象があります。

カセ鳥たちは上山城前などで焚き火を囲み、歌いながら踊り、その後、町中を巡ります。

「カッカッカーのカッカッカー」と歌い踊る

カセ鳥が踊るときには、独特の掛け声である「カッカッカーのカッカッカー」が響き渡ります。歌と踊りに合わせてカセ鳥が動き回り、そこへ町の人々が祝い水をかけることで、祭りは一気に活気づきます。

祝い水に込められた火伏せと繁盛の願い

カセ鳥に水をかける風習には、火伏せの意味が込められています。江戸時代の大火の際、火の粉などが舞う様子が火喰い鳥が空を飛んでいるように見えたことから、鳥に水をかけることで火災を防ぐ願いにつながったと伝えられています。

また、水にあやかって水商売の繁盛を願う意味もあるとされ、祝い水はカセ鳥の象徴的な風習となっています。

カセ鳥の藁は縁起物

カセ鳥は神の化身とも考えられており、その身にまとったケンダイから抜け落ちた藁も縁起物とされています。

この藁を女児の髪に結うと、黒髪の豊かな美人になるという言い伝えも残されています。祭りの衣装に使われる藁にも、地域の人々の願いや信仰が込められています。

上山の町を熱気で包むカセ鳥の祭り

現在のカセ鳥は、毎年2月11日に上山市で開催されます。カセ鳥に扮した若者たちは、上山城前の焚き火を囲んで歌い踊った後、町中を巡ります。

沿道では住民や見物客がカセ鳥に祝い水を浴びせ、カセ鳥たちは真冬の冷たい水を受けながら踊り続けます。祭りの最後には、町の人々から酒や祝儀などが振る舞われ、頭に手拭いを巻いてもらうこともあります。

寒さの厳しい季節に行われるにもかかわらず、会場は歌声や掛け声、水しぶきに包まれ、独特の活気に満ちています。

カセ鳥の歌

祭りでは、カセ鳥の踊りとともに伝統の歌が歌われます。五穀豊穣や火の用心、商売繁盛など、新しい年への願いが込められています。

カセ鳥の掛け声と祝い歌

「カッカッカーのカッカッカー」という特徴的な掛け声が繰り返され、祭りの雰囲気を盛り上げます。歌の中では、カセ鳥を祝う言葉とともに、五穀豊穣、火の用心、商売繁盛、豊作への願いが唱えられます。

冬の上山で受け継がれる民俗文化

カセ鳥(加勢鳥)は、江戸時代から続くとされる伝統をもとに、地域の人々によって復活・継承されてきた貴重な民俗行事です。

藁蓑をまとったカセ鳥、独特の歌と踊り、勢いよく浴びせられる祝い水、そして五穀豊穣や商売繁盛、火の用心を願う人々の思い。これらが一体となった祭りは、上山の歴史と暮らし、信仰を身近に感じられる冬の風物詩です。

上山市を訪れる際には、冬ならではの伝統文化に触れられるカセ鳥の祭りを楽しんでみてはいかがでしょうか。

加勢鳥の由来と歴史

加勢鳥は、五穀豊穣や家運隆盛をもたらす歳神様の来訪行事で、小正月に遠方からやってくる神の声で一年の豊かさを祝う信仰から生まれました。加勢鳥には「御前加勢」と「町方加勢」の2種類があります。

御前加勢
御前加勢は寛永年間に始まり、毎年旧正月の13日に上山城に昇段を許された高野村の若衆三人が御前で加勢鳥を披露します。御殿では新しい手桶と杓で加勢鳥に水をかけ、酒と銭一貫文でねぎらいました。

町方加勢
町方加勢は15日に行われ、周辺部の各村から集まった若衆が商家の連なる町中を巡ります。迎える町の若衆は裸になり、手桶の水をかけ合い、町人たちは火伏せや商売繁盛を祈願してご祝儀を出し、酒や切り餅を振る舞いました。

加勢鳥の復活
明治時代に廃止された加勢鳥は、昭和34年に有志によって復活しました。昭和61年には上山市民俗行事「加勢鳥」保存会が結成され、この貴重な民俗行事が継承されています。

加勢鳥の楽しみ方

手ぬぐいやタオルを巻く
ケンダイ頭部に新しい手ぬぐいやタオルを巻いて、一年の家内安全、商売繁盛、火の用心、五穀豊穣を願います。

祝い水をかける
江戸時代の大火の際、火喰い鳥が空を舞い類焼させたように見えたことから、鳥に水をかける加勢鳥には火伏せの意味があります。また、水にあやかって水商売の繁盛を願う行事としても大切にされています。

加勢鳥の藁
神の化身である加勢鳥。そのケンダイから抜け落ちた藁は縁起物とされ、女児の髪を結うと黒髪の豊かな美人になると言われています。

カセ鳥(加勢鳥)の祭り

カセ鳥(かせどり・加勢鳥)は山形県上山市で毎年2月11日に開催される旧暦小正月の祭事です。名称は「稼ぎ鳥」または「火勢鳥」に由来し、商売繁盛や火伏せを祈願します。

祭りでは、藁蓑を身にまとった若者たちが「カセ鳥」に扮し、上山城前の焚き火を囲んで「カッカッカーのカッカッカー」と歌いながら踊り回ります。町の住民たちは踊るカセ鳥に冷水を勢いよく浴びせ、真冬の北国で冷水を浴びながら踊り続けるカセ鳥は町中を巡ります。踊り終えたカセ鳥たちは住民から酒や祝儀を振舞われ、頭に手拭を巻かれることもあります。

上山市でのこの行事は1896年以降途絶えていましたが、1959年に再現され、1986年には『上山市民俗行事「加勢鳥」保存会』が結成されました。

カセ鳥の歌

カッカッカーのカッカッカー
カッカッカーのカッカッカー
望の年の祝いは
カセ鳥、カセ鳥、お祝いだ
カッカッカーのカッカッカー
カッカッカーのカッカッカー
五穀豊穣、火の用心
五穀豊穣、火の用心
カッカッカーのカッカッカー
カッカッカーのカッカッカー
カセ鳥、カセ鳥、お祝いだ
商売繁盛、万作だ
商売繁盛、万作だ

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名称
カセ鳥(加勢鳥)
(かせどり)
Kasedori Festival
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