旭山動物園は、日本最北の動物園として、動物たちの習性や行動を引き出す「行動展示」に取り組んでいます。この展示方法を通じて、動物たちの生き生きとした姿を見ることができ、命の輝きを伝えることを使命としています。また、北海道産動物や身近な動物たちにも注目し、人と野生生物の関わり方を伝える活動にも積極的に取り組んでいます。
1997年以降、旭山動物園は「行動展示」を実施し、動物たちの自然な生態を見せることで有名になりました。1997年の「ととりの村」完成以降、毎年新しい施設がオープンし、入園者数が増加しました。特に2004年の「あざらし館」公開以降、月間入園者数で日本一を記録しました。
旭山動物園では、異なる動物を同じ場所で飼育する「混合展示」も行っています。ゴマフアザラシとオジロワシ・オオセグロカモメ、ジェフロイクモザルとカピバラ、ニホンザルとニホンイノシシの混合展示などがあります。これにより、動物同士のストレス解消などの効果を狙っています。
旭山動物園は1967年7月1日に開園しました。当初は75種505匹の動物を飼育していました。高度経済成長期には、年間入園者数が増加しましたが、1983年をピークに減少に転じました。1994年には動物のエキノコックス症発生により営業を一時停止しましたが、1997年からの「行動展示」導入で再び注目を集めました。
- 1974年:ホッキョクグマの国内初の繁殖に成功
- 1987年:来園者数が1000万人に到達
- 1996年:年間入園者数が最低の26万人まで落ち込む
- 1997年:行動展示の施設建設開始
- 2004年:あざらし館が完成し、月間入園者数で日本一を記録
- 2014年:来園者数が4000万人に到達
- 2017年:開園50周年記念イベント開催
旭山動物園は、今でも北海道を代表する観光地のひとつとして多くの観光客を魅了しています。寒冷地域に生息する動物の飼育繁殖に実績があり、今後はゾウの多頭飼育を検討中です。2024年には、北海道の動物園で初めて博物館法に基づく登録博物館に認定されました。
北海道北部に位置するこの動物園では、北方系の動物が多く展示されています。施設は斜面地建築物構造を特徴としています。
- マヌルネコ
- ウサギ、モルモット、ジャンガリアンハムスター、チンチラ、ヤギ、サフォーク、ゴールデン・レトリバー、ホルスフィールドリクガメなど
- カルガモ、オシドリ、キンクロハジロ、マガン、ハクガン、シジュウカラガン、オオハクチョウ、コクチョウなど
- ベニイロフラミンゴ、チリーフラミンゴ、ヨーロッパフラミンゴ
- ライオン、アムールトラ、アムールヒョウ、ユキヒョウ
- ニホンザル、ニホンイノシシ
- イワトビペンギン、キングペンギン、ジェンツーペンギン、フンボルトペンギンなど
- ワオキツネザル、アビシニアコロブス、ブラッザグェノン
- ホッキョクグマ
- ゴマフアザラシ、ウミネコなど
- ボルネオオランウータン、ボルネオカワガメ
- カピバラ、ジェフロイクモザル
- チンパンジー
- エゾユキウサギ、エゾモモンガ
- レッサーパンダ
- チゴハヤブサ、ハヤブサ
- シンリンオオカミ
- エゾシカ
- ホッキョクギツネ
- シロテテナガザル、キョン
- シマフクロウ(2010年オープン)
- タンチョウ(2011年オープン)
- エゾサンショウウオ、アズマヒキガエル、ニホンアマガエル、ニホンマムシ、アオダイショウ、シマヘビ、ニホンイシガメ、ミシシッピアカミミガメなど(2011年春リニューアル)
- シロフクロウ
- アライグマ、ホンドテン、エゾタヌキ、キタキツネ、エゾクロテン、エゾリス、オオワシ、オジロワシ、クマタカ、エゾフクロウ、アオバズク、ワシミミズクなど(2012年秋リニューアル)
- アミメキリン、モモイロペリカン、カバ、ダチョウなど(2013年秋オープン)
- インドクジャク(2015年春オープン)
- トナカイ
- 白色レグホーン、アヒル、コールダックなど
- ホンドテン、エゾタヌキ
- エゾヒグマ(2022年春オープン)
- かつては「ノシオ」という名のミナミシロサイが展示されていましたが、2009年11月17日に腎不全で死亡。このため、北海道の動物園からはサイが見られなくなりました。また、ゾウもいなくなったため、北海道には円山動物園に5頭のアジアゾウがいるのみです。また、開園以来48年飼育していたアメリカアリゲーターが2015年5月に死亡しました。
- 西門と東門、しろくま館隣に設置されています。園内への弁当持ち込みは可能ですが、バーベキューなど火気の使用は禁止です。
- 動物園に入居する飲食施設で最大規模です。動物園入園者以外の利用も可能です。当初は2011年から旭川ターミナルビルにより「モグモグテラス」として運営されていましたが、同社の清算に伴い2016年4月からサッポロライオンの運営により現店名となりました。
- 大雪地ビールが運営しており、正門に位置し売店を併設しています。
- 厚友会が運営し、あざらし館内に位置します。無料休憩所と中央売店「旭山ZOO SHOP」を併設しています。
- 谷口農場が運営し、西門付近に位置し売店を併設しています。
- NPO法人旭山動物園くらぶが運営しており、ととりの村の向かいに位置します。オリジナルグッズやフードコーナーを併設しています。
- NPO法人旭山動物園くらぶが運営し、ちんぱんじー館やさる山から近い場所に位置します。絵本作家あべ弘士さんのグッズやソフトクリームを提供しています。「あべ弘士みゅーじあむ」と題して絵本原画や絵本の展示と販売スペースも併設しています。
- 旭山動物園限定のお土産やグッズも販売されています。正門と東門の売店付近に設置されているカプセルトイ「旭山動物園カプセル・ズー」では、ホッキョクグマが水中に飛び込むシーンやキングペンギンの散歩など、動物園を代表する光景が再現されています。全6種類、各300円です。
夏 4月28日~11月3日 9:30~17:15(最終入園16:15まで)
冬 11月18日~4月7日 10:30~15:30(最終入園15:00まで)
年末年始他
【大人】820円(高校生以上)
【中学生以下】無料
700台 無料
JR旭川駅から旭川電気軌道バスで40分 → 「旭山動物園」バス停から徒歩すぐ