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旧古河庭園

(きゅうふるかわていえん)

ノスタルジックな洋館と和洋庭園

洋館と庭園が織りなす優雅空間

旧古河庭園は、東京都北区に位置する歴史ある庭園で、かつて財閥・古河家の邸宅として整備された場所です。武蔵野台地の自然地形を巧みに活かし、丘の上に洋館、斜面に西洋庭園、そして低地に日本庭園を配置した、和洋折衷の美しい景観が大きな特徴となっています。

その優れた景観と歴史的価値から、国の名勝にも指定されており、東京を代表する庭園のひとつとして多くの人々に親しまれています。また、バラの名所としても知られ、四季折々の自然美を楽しめる観光スポットです。

歴史と庭園の構成

地形を活かした和洋庭園の融合

旧古河庭園の最大の特徴は、台地の高低差を活かした立体的な庭園構成にあります。北側の小高い丘には重厚な洋館が建ち、その南側の斜面には幾何学的な西洋庭園が広がり、さらにその下の低地には池泉回遊式の日本庭園が配置されています。

このように、ひとつの敷地内で西洋と日本の庭園美が見事に融合している例は非常に珍しく、近代庭園史においても貴重な存在とされています。

設計者たちの卓越した技術

洋館の設計は、鹿鳴館などを手がけたイギリス人建築家ジョサイア・コンドルによるもので、1917年に完成しました。一方、日本庭園は近代日本庭園の先駆者である庭師「植治」こと7代目小川治兵衛によって1919年に完成しています。

この二人の巨匠によって生み出された庭園は、伝統と近代の技術が融合した極めて完成度の高い空間となっています。

重厚で優美な洋館

外観の特徴

洋館はスコティッシュ・バロニアル様式を基調とした建築で、黒い石材を用いた重厚な外観が印象的です。左右対称に近い構成で、切妻屋根やドーマー窓が配され、まるでヨーロッパの山荘を思わせる風格を持っています。

外壁には真鶴産の本小松石が使用され、野趣と重厚さを兼ね備えた独特の雰囲気を醸し出しています。

内部空間の見どころ

館内に入ると、ステンドグラスや暖炉、果物の装飾が施された天井など、華やかな洋風意匠が広がります。1階は食堂や応接室などの接客空間で構成され、特に大食堂の真紅の壁面は印象的です。

一方、2階は家族の居住空間となっており、和室が多く取り入れられている点が特徴です。洋館の中に和室を内包する構造は非常に珍しく、和と洋の調和を追求した設計思想がうかがえます。

見学と利用について

現在、洋館内部はガイドツアー形式で見学することができ、歴史や建築について詳しい解説を聞くことができます。また、一部には喫茶室も設けられており、バラ園を眺めながらゆったりとした時間を過ごすことができます。

華やかな洋風庭園(バラ園)

立体的なテラス構造

洋館の南側には、西洋庭園が広がっています。斜面を利用したテラス状の構成で、石段や手すり、水盤などが配置された立体的なイタリア式庭園の特徴を持ちながら、花壇の配置にはフランス式庭園の幾何学的なデザインが取り入れられています。

バラの名所としての魅力

庭園には約100種・約200株のバラが植えられており、春と秋には色とりどりの花が咲き誇ります。特にバラの開花時期には「バラフェスティバル」が開催され、多くの来園者で賑わいます。

夜間にはライトアップも行われ、洋館とバラが幻想的に照らし出される光景は、昼間とはまた違った魅力を楽しむことができます。

趣深い日本庭園

池泉回遊式庭園の美

低地に広がる日本庭園は、「心」の字をかたどった心字池を中心とした池泉回遊式庭園です。周囲にはシイやカエデなどの樹木が生い茂り、静寂で落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

滝と石組みの見どころ

園内には急勾配を活かした大滝や、枯山水の技法を取り入れた枯滝などが配置され、自然のダイナミズムと日本庭園の美意識が見事に表現されています。また、大きな雪見灯籠や築山なども見どころのひとつです。

茶室と日本文化の体験

庭園内には茶室も設けられており、抹茶をいただきながら静かな時間を過ごすことができます。四季折々の景色を眺めながら、日本の伝統文化に触れられる貴重な体験ができる点も魅力です。

四季折々の楽しみとイベント

旧古河庭園では、季節ごとに異なる魅力を楽しむことができます。春と秋のバラ、秋の紅葉、冬の静寂など、訪れるたびに異なる風景が広がります。

特にバラフェスティバル期間中には、音楽会や各種イベントが開催され、庭園全体が華やかな雰囲気に包まれます。芝庭での演奏会では、クラシック音楽や伝統楽器の音色が庭園に響き渡り、特別なひとときを演出します。

まとめ

旧古河庭園は、洋館・西洋庭園・日本庭園が一体となった非常に希少な文化遺産であり、近代庭園の完成形ともいえる存在です。歴史的価値だけでなく、四季折々の自然やイベントも楽しめるため、観光地としての魅力も非常に高い場所です。

都会の中にありながら、静かで落ち着いた時間を過ごすことができる旧古河庭園。歴史と自然、そして美しい景観を同時に味わえるこの場所を、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

Information

名称
旧古河庭園
(きゅうふるかわていえん)
Old Furukawa Garden
リンク
公式サイト
住所
東京都北区西ケ原1-27-39
電話番号
03-3910-0394
営業時間

9:00~17:00

定休日

年末年始

料金

一般 150円
65歳以上 70円
小学生以下 無料
※洋館は別途入館料有

駐車場
なし
アクセス

JR京浜東北線 上中里駅 下車 徒歩7分
東京メトロ 南北線 西ヶ原駅 (N15)下車 徒歩7分
JR山手線 駒込駅 下車 徒歩12分
都電荒川線「飛鳥山」下車 徒歩18分

北区コミュニティバス(王子・駒込ルート)20分間隔
JR駒込駅より5分・JR王子駅より20分 
「旧古河庭園」下車

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