渋谷スクランブルスクエアは、東京都渋谷区渋谷2丁目に位置し、渋谷駅に直結した複合施設型超高層ビルです。このビルは渋谷エリアで最も高いビルであり、その東棟は渋谷の象徴とも言えるセルリアンタワーを超える高さを誇ります。
渋谷スクランブルスクエアは、東急株式会社(旧・東京急行電鉄)、JR東日本、東京メトロという3社の鉄道会社の共同開発によって誕生しました。渋谷駅は1日の利用者数が約330万人に達する巨大なターミナル駅であり、この駅に直結する形で開発された渋谷スクランブルスクエアは、商業施設、オフィス、交流スペース、展望施設など、さまざまな機能を備えた大規模な複合施設です。
このプロジェクトは、2013年に東急東横線渋谷駅が地下化されたことを契機に、渋谷駅とその周辺地域の大規模な再開発の一環として進められました。都市再生特別地区認定事業の一部として、旧渋谷駅街区プロジェクトの第1期として2014年6月に東棟が着工されました。2019年11月1日には、地上47階・地下7階建て、高さ約230メートル、延床面積約181,000平方メートルの東棟が完成し、東急東横線旧渋谷駅地上駅舎及び東急百貨店東横店(東館)跡地に開業しました。
また、第2期に当たる中央棟と西棟は、2020年3月31日をもって閉店した東急百貨店東横店(西館・南館)跡地及びJRの線路上に建設される予定で、両棟を含めた街区全体(延床面積約270,000平方メートル)の完成は2027年度を予定しています。
東棟は、低層階から中層階が大規模商業施設となっており、最上階には「SHIBUYA SKY」という開放感あふれる屋上展望台が設けられています。中低層部のショップ&レストランは「ASOVIVA(アソビバ)」というコンセプトで、多様な年齢層や国籍の人々をターゲットにしています。また、ラグジュアリーブランドもテナントとして入居しており、従来の駅ビル型ファッションビルとは異なる魅力を持っています。
14階には、渋谷を拠点とする日本放送協会(NHK)のサテライトスタジオ「NHKプラスクロスSHIBUYA」が入居しており、これはNHK放送センターの老朽化に伴う代替施設として機能しています。
オフィスフロアには、MIXIやサイバーエージェント、DeNAといったIT大手企業が入居しており、その他にもロッキング・オン、エヌエヌ生命保険など、多岐にわたる企業がこのビルにオフィスを構えています。これにより、渋谷スクランブルスクエアは単なる商業施設以上の役割を果たし、ビジネスの拠点としても重要な地位を占めています。
渋谷スクランブルスクエアの東棟、中央棟、西棟のフロア構成は以下のようになっています。
渋谷スクランブルスクエアは、渋谷ヒカリエや渋谷ストリームと連絡橋を介して行き来できるため、これらの施設と一体化した利用が可能です。これにより、渋谷駅周辺の回遊性が向上し、エリア全体の魅力が高まっています。
渋谷スクランブルスクエアは、渋谷区渋谷に位置しており、郵便番号は150-0002です。ただし、1階から47階までにはそれぞれ異なる郵便番号が割り当てられており、例えば1階は150-6101、47階は150-6147です。地下階や階層不明部分には150-6190が指定されています。
渋谷スクランブルスクエアは、渋谷の再開発の中核を成す施設であり、その高層ビルとしての存在感と、多様な機能を持つ複合施設として、渋谷の新たなランドマークとしての役割を果たしています。商業、オフィス、観光といったさまざまな用途を一つの施設で実現するこのビルは、渋谷駅直結という立地も相まって、今後も渋谷エリアの発展に寄与し続けることでしょう。