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七宝瀧寺

(しっぽうりゅうじ)

修験道の聖地、歴史と伝説が息づく霊山

大阪府泉佐野市に位置する七宝瀧寺は、真言宗犬鳴派の大本山です。山号は「犬鳴山(いぬなきさん)」と称され、本尊は倶利伽羅大龍不動明王であり、古代から修験道の聖地として知られてきました。日本遺産にも登録されており、豊かな自然と歴史、伝説に彩られた名刹です。

修験道の根本道場

七宝瀧寺は日本遺産に登録されており、大阪府の「みどりの百選」にも選ばれています。また、この寺院は中世において南北交通路と修験道の結び目として重要な役割を果たしていました。

両界の瀧

燈明ヶ岳の北側山中には「両界の瀧」があり、この場所にはかつて役小角が経文を埋納したとされています。この地域は、南北交通路と修験道が交差する要所で、中世における七宝瀧寺の存在が学術的に注目されています。

七宝瀧寺の歴史

開山と由来

七宝瀧寺の歴史は斉明天皇7年(661年)に遡ります。役小角(えんのおづぬ)によって開山され、葛城修験道の根本道場として栄えました。平安時代には淳和天皇による命名の由来となる雨乞い伝説が伝わります。

義犬伝説

七宝瀧寺には「義犬伝説」という物語が語り継がれています。寛平2年(890年)、猟師を救うために命を投げ出した犬の献身的な行為に感動した宇多天皇が、この山を「犬鳴山」と命名しました。

中世から近代の発展

南北朝時代から室町時代にかけて、七宝瀧寺は修験道の中心地として栄えました。しかし、戦国時代には豊臣秀吉の根来攻めなどにより大きな被害を受け、一時は衰退しました。その後、江戸時代や近代において再興が進み、真言宗犬鳴派の中心寺院として復興しました。

七宝瀧寺の境内

七宝瀧寺の境内には、修験道に由来する多数の祠や仏像が点在しています。犬鳴川の流れに沿って、行場や滝が点在し、神仏習合の色濃い景観が広がります。

主要な建築物

その他

行場と滝

境内を流れる犬鳴川には「行者の滝」など計7つの滝があり、修験道の行場として活用されています。これらの滝は修験者が精神を鍛えるための修行の場として機能していました。

七宝瀧寺の文化財

七宝瀧寺には貴重な文化財が数多く保管されています。特に日本遺産に登録されている文化財や大阪府指定有形文化財が注目されています。

大阪府指定有形文化財

その他の文化財

アクセス:七宝瀧寺への道のり

七宝瀧寺へは、南海本線「泉佐野駅」またはJR阪和線「日根野駅」から南海バス「犬鳴山」行きに乗車し、「犬鳴山」バス停で下車すると便利です。

七宝瀧寺は、歴史や文化を深く学ぶことができるだけでなく、自然の中で心を癒す場所でもあります。修験道の精神を感じつつ、境内を散策することで歴史的価値を肌で感じられるでしょう。

Information

名称
七宝瀧寺
(しっぽうりゅうじ)
Shipporyuji Temple
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