ハモは、古くから大阪湾に生息し、中世のころから大阪で取引されていました。大阪や京都では夏祭りの欠かせない食材であり、夏の旬の魚として知られています。ただし、産卵を終えて脂がのった秋のハモもまた美味しいです。ハモは非常に細かい骨が多いため、食べるには皮だけを残して身に細かな切り込みを入れる「骨切り」が必要です。
泉州地域は、大阪湾に面しており、海の幸に恵まれています。ハモはここで古くから親しまれる食材で、ハモ鍋もよく食べられてきました。泉州地域特有の料理として、ハモの頭や骨から取っただしに、玉ねぎとじゃがいもを加えるスタイルのハモ鍋があります。泉州地域は「日本における玉ねぎ栽培発祥の地」とされており、泉州玉ねぎの甘みが鍋に広がり、ハモと絶妙に調和します。
ハモの旬は、産卵前の6月から8月、または産卵後の10月から11月です。関東地域ではあまり見かけない魚ですが、大阪では骨切りされたハモがスーパーマーケットで手に入るため、家庭でも気軽にハモ鍋を楽しむことができます。
ハモ鍋を作る方法は、昆布とハモの骨と頭からだしをとり、酒、みりん、醤油などの調味料を加えます。玉ねぎ、じゃがいも、しいたけなどの具材を入れて煮ます。具材は好みに応じて選べますが、玉ねぎは欠かせません。野菜が煮えたら、骨切りして一口大に切ったハモを加えて、具材に火が通ったら完成です。