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郡上八幡城

(ぐじょう はちまんじょう)

日本最古の木造再建城

日本最古の木造再建城が佇む美しい山城

郡上八幡城は、岐阜県郡上市の市街地北東に位置する八幡山の山頂付近、標高約130メートルの場所に築かれた山城です。城下町を見下ろすようにそびえ立つその姿は、まさに「天空の城」とも呼ぶにふさわしく、訪れる人々に強い印象を与えます。

現在の天守閣は昭和8年(1933年)に木造で再建されたもので、現存する木造再建城としては日本最古という非常に貴重な存在です。白亜の天守は四季折々の自然に映え、春の新緑、夏の青空、秋の紅葉、冬の雪景色と、訪れる季節ごとに異なる美しさを見せてくれます。

築城の歴史と戦国時代の歩み

郡上八幡城の歴史は、戦国時代末期の永禄2年(1559年)、遠藤盛数が牛首山(後の八幡山)に砦を築いたことに始まります。この砦は周辺地域の戦略拠点として重要な役割を果たし、後に本格的な城郭へと発展していきました。

盛数の死後、城は長男の遠藤慶隆に引き継がれましたが、本能寺の変後の混乱の中で情勢は大きく変化します。慶隆は織田信孝に属したため、豊臣秀吉の勢力に敗れ、一時的に城を追われることとなりました。

その後、天正16年(1588年)には稲葉貞通が城主となり、大規模な改修が行われました。この時に石垣や曲輪など、現在の近世城郭としての基礎が整えられたとされています。

関ヶ原の戦いと郡上藩の成立

慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦いでは、遠藤慶隆が徳川家康率いる東軍に味方し、再び郡上八幡城を奪還しました。戦後、家康から郡上の地を与えられた慶隆は、初代郡上藩主としてこの地を治めることになります。

以降、郡上八幡城は遠藤氏の後、井上氏、金森氏、青山氏へと受け継がれ、幕末まで約250年にわたり郡上藩政の中心として機能しました。

明治以降の変遷と木造天守の再建

明治維新後の廃藩置県により、郡上八幡城はその役割を終え、明治3年(1870年)に石垣を残して取り壊されました。しかし、その後も地域の人々の間で城の再建を望む声が高まり、昭和8年に現在の木造天守が再建されました。

この天守は、戦災で焼失する前の大垣城を参考に建てられており、4層5階構造の美しい姿をしています。木造ならではの温もりと趣があり、内部を歩くと床がきしむ音が歴史の重みを感じさせてくれます。

文化財としての価値

郡上八幡城の城跡一帯の石垣は岐阜県の史跡に指定されており、天守閣は郡上市の有形文化財に登録されています。現在、天守内部は歴史資料館として公開され、郡上藩の歴史や城にまつわる資料を見学することができます。

城内の主な展示品

館内には貴重な歴史資料が数多く展示されています。徳川家康から拝領したと伝わる金の弩標は、城主青山家に伝わる象徴的な馬印であり、その格式の高さを物語ります。

また、遠藤慶隆が戦場で使用したとされる鎧や、青山家に伝わる豪華な甲冑など、戦国時代の実用性と美術性を兼ね備えた武具も見どころです。

さらに、山内一豊の妻・千代(見性院)の肖像画や、合戦の様子を描いた絵図など、歴史をより身近に感じられる資料が揃っています。

「日本一美しい山城」と称される理由

郡上八幡城は、その立地と景観の美しさから「日本一美しい山城」と称されることがあります。作家・司馬遼太郎も紀行文『街道をゆく』の中で、この城の美しさを絶賛しました。

城は吉田川のほとりに広がる城下町を見守るように建っており、城下から見上げる姿、そして天守から見下ろす風景のどちらも格別です。特に朝霧や雪景色の中に浮かび上がる姿は幻想的で、多くの人々を魅了しています。

四季折々に楽しむ郡上八幡城

郡上八幡城は四季ごとに異なる魅力を見せてくれます。春には山桜が咲き誇り、城を彩ります。夏は青々とした山々に囲まれ、爽やかな風が吹き抜けます。

特に人気が高いのは秋の紅葉シーズンです。11月上旬から中旬にかけて、城の周囲が真っ赤に染まり、天守とのコントラストが美しい景観を生み出します。夜間にはライトアップも行われ、昼とは異なる幻想的な雰囲気を楽しむことができます。

冬には雪化粧をまとった天守が静寂の中に浮かび上がり、まるで絵画のような風景が広がります。

観光の見どころと楽しみ方

郡上八幡城へは徒歩でも車でもアクセス可能で、登城の途中には自然豊かな景色が広がります。山麓には山内一豊と妻・千代の像があり、歴史ロマンを感じながら散策することができます。

天守からの眺望は圧巻で、城下町の整然とした町並みや奥美濃の山々を一望できます。写真撮影スポットとしても人気があり、時間帯によって異なる表情を楽しめるのも魅力です。

郡上八幡城が伝える歴史と魅力

郡上八幡城は、単なる観光地ではなく、戦国時代から江戸時代にかけての歴史を今に伝える貴重な文化遺産です。木造で再建された天守は、地域の人々の思いと努力によって守られてきた象徴でもあります。

その美しい景観と深い歴史、そして四季折々の自然が織りなす魅力は、訪れる人々に特別な体験を提供してくれます。郡上八幡城を訪れることで、日本の山城文化の奥深さと、自然と共に生きる人々の知恵を感じることができるでしょう。

Information

名称
郡上八幡城
(ぐじょう はちまんじょう)
Gujo Hachiman Castle
リンク
公式サイト
住所
岐阜県郡上市八幡町柳町一の平
電話番号
0575-67-1819
営業時間

通常(3~5月、9~10月)    9:00~17:00
夏季(6~8月)    8:00~18:00
冬季(11~2月)    9:00~16:30

定休日

休館期間:12月20日~1月10日

料金

大人(高校生以上)400円
小人(小・中学生)200円

駐車場

郡上八幡城駐車場(山頂駐車場)普通車 約25台(無料)山道の道幅が非常に狭いため、城山公園駐車場(城まで徒歩約10分)普通車 約17台(無料)も利用できます

アクセス

東海北陸自動車道:郡上八幡インターチェンジから約12分

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