月見が池は、山梨県上野原市上野原にあるため池で、農林水産省が選定する「ため池百選」に選ばれている景観の美しいスポットです。池の周辺には四季折々の花や木々が植えられ、水辺のベンチからゆったりと景色を楽しむことができるため、地域の人々の憩いの場として親しまれています。また、CM撮影などにも使われるほど景観が美しく、上野原を代表する観光スポットの一つとなっています。
月見が池は、農業用の貯水池として1931年(昭和6年)に作られました。上野原の地域は、桂川や鶴川などの河川によって作られた河岸段丘の上にあり、昔から水が少なく、水の確保が大きな課題でした。
そこで、鶴川から水を引くために約10年にわたる調査が行われ、1914年に工事が始まりました。その後、1920年に全長約8.7kmの上野原用水が完成し、水を安定して供給できるようになりました。この用水の完成によって、それまで畑が中心だった台地は広い水田地域へと変わり、農業が大きく発展しました。
そして、水田へ水を供給するための貯水池として作られたのが月見が池です。現在では農業用の池としてだけでなく、景観や自然を楽しめる観光スポットとしても重要な場所となっています。
月見が池は、その風景の美しさや地域との関わりが評価され、農林水産省のため池百選に選定されました。池の周囲には桜、アジサイ、ツツジなどが植えられており、季節ごとに異なる景色を楽しむことができます。
春は桜、初夏はアジサイ、秋は紅葉、冬は静かな水辺の風景と、年間を通して美しい景色が見られます。水辺に設置されたベンチから池を眺める景色はとても穏やかで、訪れる人の心を癒してくれる場所となっています。
月見が池には、カモなどの水鳥や、コイ、フナなどの魚が生息しており、自然豊かな環境が保たれています。また、山梨県ではこの地域にしか生息していないとされるキマダラルリツバメという珍しい蝶も確認されています。
隣接する上野原小学校では、鳥の巣箱を設置するなど、自然環境を守るための環境学習も行われています。月見が池は観光地であると同時に、自然環境を学ぶ場所としても大切にされています。
池のほとりには江の島神社があり、弁財天が祀られています。この神社は、月見が池が完成した1931年に、地域の安全や発展を祈願して建てられました。現在も地域の人々に大切にされており、池と神社は地域の象徴的な存在となっています。
毎年7月には月見ヶ池弁財天祭りが開催され、多くの人で賑わいます。この祭りでは、池に灯籠を流し、水面に映る灯りが幻想的な雰囲気を作り出します。夕方18時頃から灯籠流しが始まり、夜になると花火も打ち上げられます。
灯籠の光が池の水面に反射して揺れる景色はとても美しく、幻想的な夏の風景を楽しむことができます。出店も並び、家族連れやカップルなど多くの人が納涼を兼ねて訪れる、上野原の夏の風物詩となっています。
月見が池は、自然、歴史、景観、祭りなど、さまざまな魅力を持つ観光スポットです。特に、水辺のベンチからゆっくり景色を眺める時間はとても穏やかで、忙しい日常を忘れてリラックスすることができます。
写真撮影スポットとしても人気があり、四季折々の風景を撮影するために訪れる人も多くいます。静かな時間を過ごしたい人や自然を楽しみたい人におすすめの場所です。
上野原インターチェンジから車で約5分とアクセスしやすい場所にあります。
JR中央本線上野原駅から徒歩約30分、または路線バスを利用して訪れることができます。
月見が池は、農業用のため池として作られた歴史を持ちながら、現在では美しい景観と自然を楽しめる観光スポットとして多くの人に親しまれています。四季の花や水辺の風景、夏の弁財天祭りなど見どころも多く、ゆったりとした時間を過ごせる場所です。
上野原を訪れた際には、ぜひ月見が池を訪れ、水辺の静かな景色と地域の歴史を感じてみてください。