上原美術館は、静岡県下田市にある私立の美術館です。公益財団法人上原美術館が運営するこの美術館は、仏教美術と近代絵画のコレクションを所蔵し、訪れる人々に多様な文化体験を提供しています。
上原美術館は、1983年に開館した「上原仏教美術館」と、2000年に開館した「上原近代美術館」が2017年に合併し、新たに開館しました。これにより、仏教美術と近代美術の両方を一つの施設で鑑賞できるようになりました。
収蔵品は、主に大正製薬名誉会長の上原正吉・小枝夫妻から寄贈された仏教美術品と、その次男で同じく名誉会長である上原昭二から寄贈された近代絵画で構成されています。
上原美術館は、1983年の開館当初から仏教美術品の収集と展示を行っており、地域の文化財指定に貢献しています。展示されている仏教美術品には、平安時代の重要美術品である十一面観音立像、鎌倉時代の阿弥陀如来立像、宋時代の菩薩立像など、貴重な仏像や経典が含まれています。
近代美術分野では、ルノワールやマティス、ピカソなどの著名な西洋画家の作品をはじめ、平山郁夫や村上華岳といった日本画の名品も展示されています。これらの作品は、上原昭二によって寄贈されたもので、幅広い近代美術の魅力を伝えています。
上原美術館の設立と発展には、以下のような歴史があります。
上原正吉と小枝夫妻により、小枝の故郷である下田市にある曹洞宗向陽寺が再興され、上原家の菩提寺となりました。
上原正吉・小枝夫妻が設立し、地域の仏教美術の普及と保存を目的に、上原仏教美術館が開館しました。
上原昭二が自身の古稀を記念して、近代美術館を設立し、同年に上原近代美術館が開館しました。
両美術館が合併し、上原美術館として再スタートを切りました。これにより、仏教美術と近代美術を一度に鑑賞できる総合美術館として、多くの来館者を迎えています。
上原美術館は、印象派やマティス、ピカソ、安井曽太郎などの近代絵画と、平安・鎌倉時代から現代に至る仏像、写経など多岐にわたる仏教美術品を所蔵しています。これらの収蔵品は、美術館の中核を成しており、訪れる人々に多様な芸術体験を提供しています。
仏教美術の収蔵品には、以下のような貴重な作品が含まれています:
近代絵画では、以下の作品が展示されています:
上原美術館は、地域社会や教育機関との連携を通じて、様々な教育活動や文化普及活動を行っています。
学芸員が地元の小中学校を訪問し、出張授業を行うほか、館内での美術・仏教に関する授業も行っています。また、中高生の職場体験や大学の実習生も受け入れています。
美術館内のアトリエでは、絵画や彫刻、写経などのワークショップが定期的に開催されており、地域住民や観光客に好評です。
上原美術館は、静岡県下田市宇土金341に位置し、伊豆急行蓮台寺駅からアクセスが便利です。美術館は地域住民と観光客双方に向け、アクセスしやすい立地にあります。