「富士壺」という字の通り、富士山型の殻を持つ珍味。正式名称は「ミネフジツボ」。岩などにはりついて動かない貝のようだが、エビやカニと同じ甲殻類とされている。出汁昆布・塩・酒・みりん・水でアクを取りながら煮る調理法が一般的で、中の身を蟹スプーンなどで掬って食べる。中の汁はストローを使うと飲みやすく、その味は蟹の身と卵白の中間のよう。特に陸奥湾産のフジツボは、大きくて付着物が少なく白くて美味とされる。少し前までは海の厄介者だったが、今ではお酒に良く合う高級珍味として広く知られている。
旬 6月 7月 8月