黒谷さんの愛称で親しまれている浄土宗大本山。法然上人が比叡山を下りて草庵を結んだのが始まり。幕末に会津藩京都守護職の本陣となり、近藤勇らを配下としたので新選組発祥の地と言われている。徳川秀忠夫人崇源院(江)の供養塔もある。【創建年代】1175年
金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)は、京都市左京区黒谷町に位置する浄土宗の大本山の一つです。一般には「黒谷さん」として親しまれています。この寺は、浄土宗の開祖である法然上人によって建てられ、歴史的な建築物や美しい庭園、豊富な文化財が見どころとなっています。
金戒光明寺は、1175年(安元元年)に法然上人によって創建されました。法然上人はこの寺で浄土宗の教えを広め、多くの弟子たちが集まりました。以後、金戒光明寺は浄土宗の拠点として発展し、多くの信者から崇敬を集めました。また、幕末には新選組の本陣としても使用され、歴史的な重要性も持っています。
金戒光明寺には、多くの歴史的建築物や文化財が存在します。本堂は、江戸時代に再建されたもので、壮大な木造建築が特徴です。また、重要文化財に指定されている「御影堂」や「阿弥陀堂」などもあり、これらの建物は日本の伝統的な建築技術の粋を集めたものです。境内には多くの仏像や絵画、古文書が収蔵されており、これらの文化財は寺の長い歴史を物語っています。
金戒光明寺の庭園は、美しい日本庭園として知られています。特に、「虎の尾の庭」と呼ばれる枯山水庭園は、禅の思想を反映した静謐な空間です。庭園内には、池泉や石組、苔むした地面が配置され、四季折々の風景が楽しめます。春には桜、秋には紅葉が見事で、多くの観光客が訪れます。
金戒光明寺では、年間を通じて様々な行事やイベントが開催されています。特に、浄土宗の大祭である「放生会」や「お会式」などは、多くの信者が参加し、盛大に行われます。また、秋には紅葉のライトアップが行われ、夜間の庭園が幻想的に彩られます。これらのイベントは、訪れる人々に深い感動と癒しを提供しています。
金戒光明寺は、京都市内からのアクセスも良好で、市内中心部からバスや電車で簡単に訪れることができます。観光シーズンには多くの人々が訪れるため、混雑が予想されますが、広大な境内でゆっくりと時間を過ごすことができます。また、近隣には他の歴史的な寺院や観光スポットも多く、一日をかけて巡ることができます。
金戒光明寺は、浄土宗の大本山としての重要な歴史と美しい建築、庭園を持つ寺院です。法然上人によって創建され、長い歴史の中で多くの文化財が守られてきました。その静謐な環境と四季折々の美しい風景は、訪れる人々に深い感動を与えます。歴史と文化が息づく金戒光明寺は、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。
9:00~16:00
JR京都駅から市バスで35分