国宝 銀閣(観音殿)
1482年から8年かけて造営された東山殿には会所、常御所などの大規模な建物が建ち並んでいた。
現存する当時の建物は銀閣と東求堂のみ。
銀閣は木造2階建ての楼閣建築で、屋頂には金閣(鹿苑寺舎利殿)と同様に銅製の鳳凰を置く。
18世紀後半頃までは鳳凰ではなく宝珠が置かれていた。
また慈照寺観音殿が銀閣と呼ばれるようになったのは江戸時代以降であり、
金閣が文字通り金箔を貼った建物であるのに対し、銀閣には銀箔は貼られておらず、貼られていた痕跡もない。
2階の窓は、立枠が上から下にかけて曲線的かつ末広がりの火灯窓となっている。
国宝 東求堂
東求堂(とうぐどう)は足利義政が日常的に礼拝する仏像(念持仏)を安置する持仏堂として建立された。
仏間に阿弥陀如来立像を安置している。
現在は白紙が貼られているが、仏間の襖は当初、狩野正信筆の十僧図があった。
銀閣寺 庭園
錦鏡池(きんきょうち)を中心とする池泉回遊式庭園で、国の特別史跡・特別名勝に指定されている。
苔寺の通称で知られる西芳寺庭園を模して造られたとされるが、江戸時代に改修されており、創建当時の面影はかなり失われている。
白砂を円錐台形に盛り上げた向月台、白砂を段形に盛り上げ、平面に波紋を表現した銀沙灘が印象的。
この2つの砂盛りも、今のような形になったのは江戸時代後期とされている。
慈照寺(銀閣寺)境内
総門(1800年に再建)から庭園を結ぶ入り口の約50メートルの参道は両側を竹垣で囲まれ、銀閣寺垣と呼ばれている。
方丈(本堂)は1624年に再建。内部には与謝蕪村、池大雅が描いた襖絵がある。
展望所からは広い境内を見渡すことができる。