白山島は、山形県鶴岡市の由良海岸沖に浮かぶ美しい無人島です。約3,000万年前の火山活動によって玄武岩が噴出して形成されたとされ、別名「御島(おしま)」とも呼ばれています。
由良海岸の砂浜から白山島までは約170m。海上には朱色に塗られた人道橋が架けられており、徒歩で島へ渡ることができます。海岸から眺める白山島と橋の景観は印象的で、その美しさから「東北の江ノ島」とも呼ばれています。
島内には散策路が整備されており、ゆっくり歩きながら一周すると40~60分ほど。日本海の風を感じながら自然を楽しめるほか、夕暮れ時には海に沈む夕日と白山島が織りなす美しい景色を眺めることができます。夏には期間限定で橋のライトアップも行われ、昼間とは異なる幻想的な雰囲気に包まれます。
沖合に浮かぶ、火山活動から生まれた島
白山島は、由良海岸の北西方向約100m沖に位置する無人島で、幅約135m、周囲約836m、標高72mの島です。長い年月をかけて形づくられた岩礁性の島で、海岸から見る姿にも独特の存在感があります。
島へ渡る約170mの朱塗りの橋は、白い砂浜と青い海、岩肌の美しい白山島を結ぶシンボル的な存在です。橋を歩いて渡るだけでも、海の上を進んでいるような開放感を味わえます。
島の頂上に鎮座する白山神社
白山島には白山神社が鎮座しています。島内の石段を約270段上ると神社に到着し、境内からは日本海を一望することができます。
海を見下ろす高台から眺める景色は美しく、島の自然と日本海の雄大さを感じられる場所です。散策路を歩きながら神社を目指すことで、白山島ならではの自然や静かな空気も楽しめます。
日本海に沈む夕日がつくる絶景
白山島の大きな魅力の一つが、夕暮れ時の美しい景観です。由良海岸は「日本の渚100選」にも選ばれた景勝地で、白い砂浜と青い海、沖合に浮かぶ白山島が美しい海岸風景をつくり出しています。
夕方になると、日本海へ沈んでいく夕日が白山島を照らし、海と島のシルエットが印象的な光景を見せてくれます。昼間の爽やかな景色とは異なる、落ち着いた雰囲気を楽しめる時間帯です。
海の恵みを楽しむ磯釣り
由良の海は魚の種類が豊富なことで知られ、釣りを楽しむ人々にも人気があります。家族で楽しめる五目釣りから、本格的な磯釣り、船釣りまで、さまざまなスタイルで海釣りを体験できます。
磯釣りで狙える魚
磯釣りでは、アジ、キス、アイナメ、ウマズラ、海タナゴ、黒ダイ、アオリイカなどが釣れます。
遊漁船で楽しむ船釣り
遊漁船を利用すると、真鯛、イナダ、メバル、ヒラメ、キスなどを狙うこともできます。海の状況や季節によって釣れる魚が変わるため、日本海ならではの釣りを楽しめます。
気軽に楽しめる海洋釣り堀
白山島には海洋釣り堀も設けられており、本格的な磯釣りだけでなく、比較的気軽に海釣りを楽しみたい人にも向いています。
夏は海水浴で楽しむ由良海岸
白山島のある由良海岸は、「快水浴場百選」に選ばれた美しい海岸です。きれいな砂浜が続き、海水浴シーズンには多くの人が訪れます。
海水浴を楽しみながら白山島を眺めることができるのも、由良海岸ならではの魅力です。青い海と白い砂浜、そして沖合の白山島がつくる景色は、夏の思い出にもぴったりです。
東北有数のダイビングスポット
由良周辺の海は、東北有数のダイビングスポットとしても知られています。ダイビングは4月から10月まで楽しむことができ、海中ではタツノオトシゴやコブダイなどを見ることができます。
夏にはミナミハコフグやキンチャクダイの幼魚なども観察でき、季節によって異なる海の表情を楽しめます。陸上から見る白山島とは違った、海中の自然に出会えるのも大きな魅力です。
グラスボートで巡る八乙女浦の海岸線
夏の7月から8月には、白山島の漁港から観光遊覧船「グラスボート陽星丸」が発着します。
船上からは、八乙女浦に広がる断崖絶壁や洞窟などを巡ることができ、陸上からは見ることのできない海岸線の景観を楽しめます。海と岩壁がつくり出す神秘的な風景を、船からゆっくり眺められる観光クルーズです。
海辺の温泉郷「由良温泉」
白山島のある由良海岸には、ホテルや旅館、民宿などが建ち並ぶ由良温泉があります。庄内海岸を代表する景勝地に面した温泉郷で、海水浴や観光、夕日鑑賞などとあわせて温泉を楽しめます。
由良海岸は「日本の渚100選」「快水浴場百選」「日本の夕日100選」にも選ばれており、美しい海辺の景観を楽しめる場所として知られています。
由良温泉は親しみやすい温泉郷としても知られ、共同浴場も1軒あります。また、由良漁港で水揚げされた新鮮な魚介類を使った料理を味わえる宿もあり、海の景色だけでなく庄内の食文化も楽しめます。
八乙女浦に伝わる、蜂子皇子の伝説
白山島周辺には、出羽三山の開祖とされる蜂子皇子にまつわる伝説が伝えられています。
今から約1,400年前、蜂子皇子が追っ手から逃れてこの地へ漂着した際、8人の美しい乙女が笛を吹きながら皇子を招き入れたといわれています。そして、8人の乙女が舞い踊った場所が「八乙女浦」と呼ばれるようになり、皇子がこの地に上陸したことから「由良」という地名が生まれたと伝えられています。
八乙女浦には、海岸の美しい自然だけでなく、こうした古くからの伝説も残されています。白山島を訪れた際には、景色とともに地域に伝わる物語にも触れてみると、旅がより印象深いものになります。
500年以上の歴史を持つ白山神社例大祭
白山島にある白山神社では、毎年4月29日に例大祭が行われます。500年以上の歴史があるとされる伝統行事で、海の神様を祀り、豊漁を祈願します。
祭りでは若者たちが神輿を担いで集落を練り歩き、その勇壮な姿が地域を盛り上げます。祭りのクライマックスでは神輿が海を渡る場面もあり、海と深く結びついた由良の文化を感じられる行事となっています。
海と島、温泉を一度に楽しめる由良の観光地
白山島は、火山活動によって生まれた特徴的な地形、朱塗りの橋、白山神社、日本海の夕日など、多彩な魅力を持つ由良海岸のシンボルです。
島内を散策するだけでなく、海水浴や磯釣り、ダイビング、観光遊覧船などの海のアクティビティも楽しめます。さらに、周辺には由良温泉の宿泊施設や新鮮な魚介料理もあり、海辺の観光と温泉、食を組み合わせた旅行にも適しています。
特に夕暮れ時には、海へ沈む太陽と白山島がつくる美しい景観を眺めることができます。庄内の海と自然、歴史、伝説、温泉文化をまとめて体感できる由良海岸を代表する観光スポットです。