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大山おこわ

(だいせん)

大山の山の恵みを味わう、鳥取県西部の郷土料理

大山おこわは、鳥取県西部の大山山麓で受け継がれてきた郷土料理です。もち米を使い、山菜や栗、人参、ごぼう、しいたけなど、山や里で親しまれてきた食材をたっぷりと加えて作ります。醤油をベースにした素朴な味付けが特徴で、素材それぞれの風味を楽しめる一品です。

国立公園・大山の山麓、特に大山町にちなんで名付けられたこの料理は、地域によって「深山おこわ」とも呼ばれます。かつては「汗入(あせり)おこわ」という名前で親しまれ、氏神様の例祭やさまざまな祭事に欠かせない家庭料理でした。現在では、鳥取を代表する名物料理のひとつとして知られ、JR米子駅の駅弁としても人気を集めています。

山菜や栗、野菜が彩る五目おこわ

大山おこわには、もち米を100%使用します。山菜を中心に、栗、人参、ごぼうなどの野菜を組み合わせ、鶏肉や干ししいたけ、こんにゃく、油揚げなどを加えることもあります。地域や家庭によって具材は異なり、野焼きちくわなどを使う場合もあります。

作り方は、もち米に具材を混ぜ、だし汁、醤油、砂糖などで味を調えて炊き上げるのが基本です。もち米ならではのもっちりとした食感に、山菜の風味や栗のほのかな甘さ、野菜やきのこの旨味が重なります。派手さはありませんが、山の恵みを一度に味わえる、滋味豊かな料理です。

僧兵の祈願食から祭りや祝い事のごちそうへ

大山おこわの起源には、かつて僧兵たちが戦場へ向かう際、戦勝を祈願して山鳥や山草を入れた米飯を炊き出したという伝承があります。その後、大山で修行する人々に振る舞われていた大山寺の精進料理が家庭にも広がり、地域の食文化として根付いていったとされています。

やがて大山おこわは、祭りや祝い事のごちそうとして受け継がれるようになりました。明治時代には、大山寺の博労座で開かれた牛馬市に集まる馬喰(牛馬の仲買商人)たちの食事としても供され、大山詣りの際に持参する弁当として親しまれていました。

1986年には、当時の食糧庁による「ふるさとおにぎり百選」に選ばれています。長い歴史の中で育まれてきた大山おこわは、地域の暮らしや祭事と深く結びついた、鳥取県西部を代表する郷土の味です。

米子・大山・境港の旅で楽しむ郷土の味

鳥取県西部には、大山の雄大な自然や大山寺、皆生温泉、水木しげるロードなど、自然・歴史・文化を楽しめる観光スポットが数多くあります。山の景色を楽しんだり、境港で日本海の海の幸を味わったりする旅の中で、大山おこわを食べれば、この地域の食文化にも触れられます。

大山おこわは、駅弁として購入できるほか、地域の飲食店などで出会えることもあります。訪れる際には、提供している店や販売場所を確認しておくと安心です。山菜や栗、もち米の素朴なおいしさを味わいながら、大山の自然と人々の暮らしが育んだ郷土料理を楽しんでみてください。

Information

名称
大山おこわ
(だいせん)
Daisen Okowa: Traditional Sticky Rice from the Foothills of Mount Daisen
エリア
鳥取県の観光地 米子・大山・境港の観光地
カテゴリ
郷土料理・ローカルフード

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