静岡名産品で人気の洋菓子「うなぎパイ」は、香ばしさとサクサクした触感が特長です。
このうなぎパイは、うなぎのエキス、バター、ガーリックなどが生地に絶妙に織り込まれており、多くの人に愛されています。
「うなぎパイファクトリー」では、その製造工程を見学することができます。
工場見学「ファクトリーツアー」では、仕込みから箱詰めまでの過程をスタッフの説明付きで学ぶことができ、非常に好評を博しています。
また、質疑応答の時間も設けられているため、美味しさの秘密に迫ることができます。
さらに、「うなぎパイファクトリー」内では、お土産や公式キャラクター「うなクン」のグッズを販売する売店があります。
そして、うなぎパイを使用したスイーツが並ぶカフェも営業しています。アイスクリームやチョコレートとうなぎパイが組み合わさった幸せな味わいを、ぜひ一度試してみてください。
1887年(明治20年)に創業した「春華堂」は、1961年(昭和36年)から洋菓子「うなぎパイ」を作り続けていて、「うなぎパイファクトリー」は、2005年にオープンしました。
この施設は「職人とのふれあい」をコンセプトにしており、年間60万人以上が訪れる浜松の名所となっています。
「うなぎパイファクトリー」では、コンシェルジュによる製造工程の見学ツアーや、限定スイーツを楽しむことができるカフェと工場直売店が併設されています。子どもから大人まで幅広い年齢層が楽しめる場所です。
工場見学は自分のペースで自由に見学できるスタイルであり、またコンシェルジュによるファクトリーツアーもあります(無料・要予約)。職人の手で丁寧に作られるうなぎパイの製造工程が分かりやすく解説されます。
うなぎパイの生地は職人さんの熟練の手仕事で作られており、バター、小麦粉、特製のグラニュー糖を使用し、気温や湿度によって配合や生地の折り方が微調整されます。うなぎのエキスを加え、窯で焼き上げられます。
工場内の通路からは、窯で焼かれるパイの様子を見ることができます。窯の温度は約300度で、細かい調整が行われることで、美味しい焼き色とサクサクの食感が生まれます。焼き上がったうなぎパイには、職人の手による秘伝のタレが塗られ、1日に約20万本が生産されます。
工場の2階からは、包装ラインの工程を見ることができます。機械による包装がほぼ自動化されており、次々とパッケージされていく様子に興味を惹かれます。
その後は、「うなぎパイカフェ」でさまざまなうなぎパイスイーツを楽しむことができます。定番のうなぎパイミニと自家製バニラジェラートや季節のフルーツと組み合わせたスイーツが特におすすめです。
さらに、うなぎパイV.S.O.P.やうなぎパイナッツ入りなどの新感覚メニューもあり、うなぎパイの新しい食べ方を提案しています。
最後に、1階の工場直売店では静岡県や愛知県でしか手に入らない「うなぎパイ V.S.O.P.」や詰め合わせセットなどが購入できます。
春華堂の信念は「お菓子を通じて人々を喜ばせたい」というものであり、そのウイットに富んだもてなしの心あふれる空間と食事は、うなぎパイの人気の秘密を感じることができる場所です。
うなぎパイ
春華堂が販売する洋菓子で、静岡県の名産品として全国的に広く知られています。
うなぎパイは、ウナギのエキスをパイ生地に練り込み、焼いた後に蒲焼のようなたれを塗って仕上げられています。ただし、うなぎの味はしない点に注意です。
2022年のねとらぼの調査によれば、地域の名産品としてお土産でもらうと嬉しいランキングで5位にランクされているほど人気のあるお菓子です。
うなぎパイの起源は1961年(昭和36年)にさかのぼります。春華堂の二代目社長である山崎幸一氏が、浜松が浜名湖の近くでウナギの産地ということを連想し、ウナギを使った洋菓子のアイディアを思いつきました。フランスの洋菓子パルミエを参考にして作成されたのが、現在のうなぎパイです。
販売開始後、東海地方で交通インフラが整備されたことも追い風となり、売り上げが急速に伸びました。1962年には60万本だった年間売り上げ本数が、わずか3年後の1965年には700万本に達し、1966年には1,000万本を突破しました。
この成功を受けて、同社はパイ製造部門を別会社として独立させ、「株式会社うなぎパイ本舗」を設立。以来、うなぎパイの製造を行っています。
そして2005年には、浜松技術工業団地に「うなぎパイファクトリー」を開設し、うなぎパイの製造工程を見学できる新工場をオープンしました。
夜のお菓子
うなぎパイは「夜のお菓子」というキャッチフレーズで知られていますが、このフレーズはかつての社長が考案しました。
元々は、出張や旅行のお土産として家に持ち帰り、家族との楽しい時間を過ごしてほしいという願いが込められていました。
現在一般的に広まっている「精力増強」というニュアンスは当初の意図とは関係ありませんでした。
うなぎパイのキャッチフレーズが誤解される理由として、発売当時の浜松が高度経済成長期で夜の繁華街が賑わっていたことが挙げられます。そのような状況下で「夜のお菓子」というフレーズを見たお客様が、「精力増強のうなぎ」と結びつけて誤解してしまったのかもしれません。しかし、会社側はこの誤解を否定する意図はなく、むしろそのイメージを活用した販売戦略も検討したようです。
現在のうなぎパイのパッケージは赤を基調としたデザインとなっていますが、以前はマムシドリンクの赤と黒と黄色をイメージして夜のお菓子に合うようなデザインを考えたこともあったようです。
また、うなぎパイの原材料にはニンニクも含まれており、「夜の調味料」としての要素もあることを知っておきましょう。
うなぎパイの姉妹品
うなぎパイには、プレーンタイプとナッツを混ぜ込んだタイプがあります。
さらに、うなぎパイの姉妹品として
が存在します。これらの製品は『うなぎパイ詰め合わせ フルタイム』として一緒に販売されています。
また、うなぎパイVSOPは単体でも販売されており、価格は通常のうなぎパイよりも高めです。このVSOPという名称からも分かるように、ブランデーが入っているのが特徴です。
10:00~18:00
不定休
無料
電車:JR舞阪駅よりタクシーにて約15分
車:東名高速浜松西ICより約9.5km