江の島サムエル・コッキング苑は、明治時代の英国人貿易商「サムエル・コッキング」に由来する和洋折衷の植物園です。この美しい庭園は、サムエル・コッキングが日本の文化と西洋の文化を融合させた独自の趣を持ち、多くの訪問者を魅了しています。
苑内には世界各国から集められた珍しい植物が多く植えられています。特に、藤沢市指定天然記念物であるクックアロウカリア、シマナンヨウスギ、ツカミヒイラギなどの貴重な植物が生育しており、訪れる人々に自然の美しさと神秘を感じさせます。
関東大震災で失われたサムエル氏の温室跡も苑内で見ることができます。この温室はかつてサムエル・コッキングが自らの手で育てた植物を展示するために建てられたもので、現在はその遺構が静かに佇んでいます。
江の島サムエル・コッキング苑内には、藤沢市とゆかりのある姉妹都市をテーマにしたエリアがあります。各広場ではそれぞれの都市の文化や特徴を楽しむことができます。
松本市広場には「松本館」という施設があり、ここでは本格的な蕎麦を楽しむことができます。また、蕎麦打ち体験も可能で、伝統的な日本の食文化に触れることができます。
片瀬海岸とヨットハーバーを望むウッドデッキのマイアミビーチ広場には、アメリカンスタイルのカフェがあります。ここではフレンチトーストなどのカフェメニューが楽しめ、リゾート気分を味わうことができます。
保寧(ポリョン)広場では、韓国の国花であるムクゲが植えられており、その美しい花々を観賞することができます。韓国との文化交流を象徴する広場です。
昆明広場(春澤園)では、中国伝統建築様式の建物を見ることができます。ここには、中国から寄贈されたブロンズ像「吉祥永駐」や昆明碑記があり、異国情緒あふれる空間を演出しています。
ウィンザー広場には美しいカナディアンローズが植えられており、特に春秋のシーズンには見事なバラ園が広がります。この広場は、訪れる人々に彩り豊かな景観を提供します。
江の島サムエル・コッキング苑は、その長い歴史の中で様々な変遷を経てきました。
サムエル・コッキングは、横浜在住のアイルランド人貿易商として、1880年にこの地を買収しました。彼の手によって、現在の植物園の基礎が築かれました。
1882年に、江の島サムエル・コッキング苑は植物園として開園し、多くの訪問者を迎え入れるようになりました。
関東大震災によって、温室や植物園は大きな被害を受け、一時は荒廃しましたが、その後藤沢市によって再生されました。
江の島が藤沢市に編入され、植物園は新たな段階へと進みました。
2002年の改修工事中に、失われたと思われていたサムエル氏の温室設備が再発見され、再び注目を集めました。
江の島展望灯台は、旧平和塔の脇に建設された観光用の灯台です。ここからは360度のパノラマビューが楽しめ、晴れた日には筑波山まで見渡すことができます。また、夜にはライトアップが施され、「湘南の宝石」と呼ばれる光のフェスティバルが開催され、幻想的な雰囲気を楽しむことができます。
江の島サムエル・コッキング苑は、その歴史と自然の美しさを堪能できる場所として、多くの人々に愛されています。訪れるたびに新しい発見があり、心に残る体験ができるでしょう。
9:00~20:00
無休
昼間無料
17時以降出場
大人 500円
小人 250円
江の島シーキャンドル(タワー)
大人 500円
小人 250円
江の島エスカー
大人 360円
小人 180円
江ノ電「江ノ島駅」より徒歩25分
小田急「片瀬江ノ島駅」より徒歩20分
バス/JR「大船駅」または「藤沢駅」より乗車、「江ノ島」停留所で下車、徒歩8分