女城主の里
岐阜県の東南に位置する恵那市は、自然豊かで歴史の足跡が色濃く残る地域です。市街地から車で約20分の岩村町は、戦国時代に生きた女城主の逸話が残る町です。岩村城は築城から800年以上の歴史を持ち、織田信長の叔母である女城主「おつや」が善政を敷き、最後まで領民を守ったと伝えられています。そのため、「女城主の里」と呼ばれています。
岩村城の歴史
岩村城は、鎌倉時代初期に鎌倉幕府御家人の遠山景朝によって築かれ、子孫の岩村遠山氏が城主を務めました。戦国時代には織田信長の叔母、おつやの方が城主として統治し、城は武田氏との争奪戦に巻き込まれました。最終的に織田信長の軍によって再び奪還され、信長の嫡男・信忠が総大将として攻城戦を行いました。
江戸時代には、松平氏や丹羽氏などが城主を務め、城下町も整備されました。1707年の宝永地震で被害を受けましたが、その後も藩校の設置など、地域の中心として機能しました。
1873年の廃城令により城は解体されましたが、石垣は残されました。1972年には岩村歴史資料館が開館し、2006年には日本百名城の一つに指定されました。
城跡公園
岩村城の城跡公園には、木造復元された表御門と太鼓櫓があります。石垣、堀などと共に、当時の城郭の面影を残しています。
岩村歴史資料館
岩村城や岩村藩に関する資料、城下町に関する資料が保管・展示されています。岩村城の麓にあり、岩村藩藩主邸の跡地に位置しています。隣接する「岩村民俗資料館」では、民俗に関する資料が展示されています。建物は旧・恵那郡上矢作町木ノ実の古民家を移築したものです。
岩村城 城下町
江戸時代の街並みを残した、風情ある町並みです。