開催の概要
例年10月中旬から11月上旬にかけて開催され、会場内には菊の花を用いた多彩な展示が登場します。ねぷた絵と菊人形のコラボレーションや、菊で作られた「岩木山」や「五重塔」などが来場者を出迎えます。さらに、動物をかたどった「菊のトピアリー」や市民による「菊花展」、ステージイベント、ミニSLの運行など、幅広い世代が楽しめる催しも充実しています。
まつりの歴史と由来
この祭りの始まりは、地元で行われていた観楓会(かんぷうかい)にあります。かつては紅葉を楽しみながら、各自が丹精込めて育てた菊を持ち寄り、品評会を行う集いでした。これが発展し、昭和37年(1962年)に「菊ともみじまつり」として正式に開催されるようになりました。以来、半世紀以上にわたり、弘前の秋を象徴する文化行事として続いています。
会場を彩る菊と紅葉
菊の展示
会場では、丹念に育てられた大輪の菊、中輪、懸崖菊など、華やかで香り高い菊花が咲き誇ります。北奥羽随一と称される豪華な菊人形や、フラワーアートの展示も行われ、訪れる人々に深い感動を与えています。
紅葉の魅力
弘前公園内には約1,100本の楓と2,600本の桜が植えられており、秋には一斉に赤や黄色に色づきます。その光景は春の桜に匹敵する華やかさで、弘前城の白壁や石垣とのコントラストが一層美しさを引き立てます。樹齢300年を超える「根上がりイチョウ」など、紅葉の名所も多数あり、園内を散策するだけでも秋の醍醐味を堪能できます。
夜のライトアップと幻想的な演出
祭りのもうひとつの大きな見どころが紅葉特別ライトアップです。日没から21:00まで行われ、昼間とは異なる幻想的な雰囲気を楽しむことができます。紅葉に照らされた弘前城や堀、ねぷた絵を利用した「錦の灯り」などが夜の公園を彩り、訪れる人々を幻想的な世界へと誘います。
観光客へのおすすめポイント
撮影スポット
天守や櫓を背景にした紅葉、堀に映り込む菊と紅葉の風景は写真愛好家に人気です。昼と夜で全く異なる表情を見せるため、両方を楽しむのがおすすめです。
市民参加の展示
市民による菊花展では、地元の人々が丹精込めて育てた菊が並び、技術や愛情の深さを感じ取ることができます。観光だけでなく、地域文化に触れる貴重な機会です。
アクセス情報
弘前城菊と紅葉まつりの会場は弘前公園(弘前城植物園)です。市内中心部からのアクセスも良く、公共交通機関や自家用車で気軽に訪れることができます。
- JR弘前駅からバスで約15分、「市役所前公園入口」で下車、徒歩すぐ
- 東北自動車道 大鰐弘前インターチェンジから車で約30分
まとめ
弘前城菊と紅葉まつりは、色鮮やかな紅葉と菊が織りなす幻想的な世界を堪能できる、弘前の秋を代表する祭りです。歴史ある弘前城を舞台に、市民の情熱と自然の美しさが融合し、訪れる人に特別な時間を与えてくれます。昼と夜で異なる風景を楽しみながら、弘前の秋の魅力を存分に味わってみてはいかがでしょうか。