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青森市

(あおもりし)

青森市は、青森県の県庁所在地であり、人口が最も多い都市です。本州最北の青森県のほぼ中央に位置し、津軽地方の北東部に広がる行政・交通・商業の拠点として発展してきました。青森湾に面した港町として江戸時代初期に整備され、今日では歴史や文化、自然と現代的な都市機能が調和する街として、多くの観光客に親しまれています。

青森市の概要

青森市は北に青森湾、南に八甲田山を望み、西には津軽半島の山並みが広がります。市街地は青森平野を中心に発展し、行政都市としての役割を持つ一方で、商業都市・港湾都市としても重要な地位を築いてきました。1999年に策定された「青森都市計画マスタープラン」では「コンパクトシティ」の形成が掲げられ、効率的で快適な都市づくりが進められています。

交通の要衝としての青森

青森市は本州と北海道を結ぶ玄関口として交通網が整備されています。鉄道では新青森駅が東北新幹線の終点であり、北海道新幹線の始発駅となっています。また青森駅には奥羽本線や青い森鉄道線が乗り入れ、津軽線が北へ延びています。道路交通では、国道4号・国道7号が市内で終点を迎え、東北自動車道の最北端インターチェンジも市内にあります。さらに、青森港からは函館港へのフェリーが運航しており、観光や物流において欠かせない拠点です。南西部の丘陵には青森空港もあり、国内各地へのアクセスも良好です。

自然と景観

青森湾は外洋の影響を受けにくく、穏やかな波が特徴で、ホタテ養殖が盛んに行われています。青森港は天然の良港としても知られ、古くから北方との交易で重要な役割を果たしてきました。市南部にそびえる八甲田山は四季折々の表情を見せる観光地であり、十和田八幡平国立公園に指定されています。また、市北東部の浅虫地区には浅虫温泉があり、県立自然公園として観光客に親しまれています。

八甲田山と温泉

八甲田山は20以上の火山体からなる大火山群で、夏は登山やトレッキング、冬はスキーや樹氷観賞で人気を集めています。山麓には酸ヶ湯温泉があり、千人風呂と呼ばれる大浴場が有名です。古くから湯治場として親しまれており、豪雪地帯ならではの風情を楽しむことができます。

浅虫温泉

青森市街から車で30分ほどの距離にある浅虫温泉は、「東北の熱海」とも称される名湯です。海岸沿いに立つ旅館からは青森湾の美しい夕日を眺めることができ、温泉とともに海の幸も堪能できます。また、浅虫地区には「浅虫水族館」があり、家族連れにも人気の観光スポットとなっています。

歴史と文化

青森市の歴史は縄文時代まで遡ります。市内にある三内丸山遺跡は日本を代表する縄文遺跡で、集落跡や竪穴住居跡、大型掘立柱建物跡が発見されており、縄文人の生活や文化を知ることができます。また、夏の風物詩である青森ねぶた祭は、毎年8月に開催される日本有数の火祭りで、巨大なねぶたと呼ばれる灯籠が街を練り歩き、多くの観光客を魅了します。

江戸時代の港町としての発展

青森は津軽藩によって港町として整備され、江戸との海運拠点として発展しました。開港に際して、海岸近くにあった「青い森」と呼ばれる丘が町名の由来となったといわれています。その後、北方交易の拠点としても栄え、現在の都市基盤の礎を築きました。

気候と暮らし

青森市は日本屈指の豪雪都市として知られています。年間降雪量は約5メートルを超えることもあり、雪景色は観光資源ともなっています。冬は厳しい寒さに見舞われますが、春には桜が街を彩り、夏は爽やかな気候の中で観光が楽しめます。特に8月のねぶた祭の時期には市内が熱気に包まれます。

農業と特産品

青森市はりんごの名産地として有名で、とくに浪岡地区では盛んに生産されています。また、青森市はカシスの生産量が国内トップを誇り、ジャムやリキュールなど多彩な商品が展開されています。工芸品では「津軽びいどろ」や「こぎん刺し」などの伝統工芸も受け継がれ、観光客に人気のお土産となっています。

観光情報・交流・物産・道の駅

旅のスタートに便利なのが青森県観光物産館アスパムです。県内各地の特産品や工芸品が揃い、青森グルメを堪能できる飲食店も充実しています。さらに、観光情報を集めたい方には青森市観光交流情報センターが便利で、観光マップやイベント情報が入手可能です。青森文化に触れたい方は、ねぶた祭をテーマにしたねぶたの家 ワ・ラッセがおすすめで、実際に使われた迫力あるねぶたを間近で見ることができます。浪岡地区では浪岡交流センターあぴねすが地域情報の発信拠点となっており、旅の合間に気軽に立ち寄れる施設です。

市場とショッピングスポット

青森市内には、新鮮な海産物や農産物を扱う市場も充実しています。活彩市場ぴあ新鮮市場(アウガ内)では、旬の食材が並び、地元ならではの味覚を購入できます。また、市民や観光客に人気の古川市場(青森魚菜センター)では「のっけ丼」と呼ばれる、自分好みに具材を盛り付けられる海鮮丼が名物です。さらに、ベイエリアにはA-FACTORYがあり、シードル工房やおしゃれなショップが並び、青森の魅力を現代的に発信しています。

道の駅

ドライブ途中の休憩や地域特産品の購入に便利なのが道の駅です。青森市近郊には道の駅浅虫温泉 ゆ〜さ浅虫道の駅なみおか アップルヒルがあり、新鮮な農産物やお土産を手に入れることができます。浅虫温泉の道の駅では温泉街の散策と組み合わせた観光が楽しめ、浪岡の道の駅ではりんごを中心とした農産物や加工品が人気です。

自然の魅力

青森市は豊かな自然に囲まれており、四季を通じて多彩な景観を楽しめます。市南部には八甲田山がそびえ、日本百名山にも数えられる名峰として登山やスキーなどアウトドア活動の拠点となっています。また、田代平湿原萱野高原などは「日本の重要湿地500」に選ばれており、自然観察や散策に最適です。

湖沼と森林

八甲田山周辺には地獄沼極楽沼といった美しい湖沼が点在し、季節ごとに違った表情を見せます。市民の憩いの場である梵珠山は「県民の森」として親しまれ、気軽にハイキングを楽しむことができます。また、青森湾沿岸は野鳥の観察地としても知られ、特に冬の小湊のハクチョウおよびその渡来地は特別天然記念物に指定されています。

巨樹と天然記念物

自然の迫力を体感できるスポットとして、馬場山アカマツ巨樹源常林の銀杏三誉の松など、市指定の天然記念物も見逃せません。これらの樹木は長い歴史を感じさせる存在であり、自然信仰や地域文化とも深く結びついています。

博物館・美術館

青森市には、郷土の歴史や文化、芸術に触れられる施設が豊富に揃っています。青森県立郷土館では先史時代から現代までの青森の歩みを学べるほか、縄文時遊館では三内丸山遺跡を中心とした縄文文化に触れることができます。海と交通の歴史を伝える青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸も必見です。

美術と芸術

アートを楽しみたい方には青森県立美術館がおすすめです。白を基調とした独特の建築空間に、奈良美智など地元ゆかりの芸術家の作品が展示されています。さらに棟方志功記念館では世界的な版画家・棟方志功の代表作を鑑賞でき、芸術文化の豊かさを感じられます。その他、国際芸術センター青森常田健 土蔵のアトリエ美術館なども個性的な展示を行っています。

歴史・遺跡・社寺

青森市には数多くの歴史的名所が残されており、悠久の歴史を体感できます。特に三内丸山遺跡は日本最大級の縄文集落跡で、特別史跡に指定されています。環状列石で知られる小牧野遺跡や、中世城館跡である浪岡城跡も国の史跡として注目されています。神社仏閣では、青森市の総鎮守である善知鳥神社や、国内最大級の昭和大仏を擁する青龍寺が有名です。

公園とレクリエーション

市街地や郊外には、緑豊かな公園やレクリエーション施設が点在しています。合浦公園は桜の名所として知られ、「日本の都市公園100選」にも選ばれています。青い海公園青い森公園は市民の憩いの場として親しまれ、散策やイベントに利用されています。また、モヤヒルズ八甲田スキー場はウィンタースポーツの拠点として人気です。

温泉

青森市は温泉の宝庫としても知られています。古くから湯治場として親しまれる酸ヶ湯温泉は大浴場「千人風呂」が有名で、国民保養温泉地に指定されています。市街地からアクセスしやすい浅虫温泉は「東北の熱海」とも呼ばれ、美しい海を眺めながら温泉に浸かることができます。さらに、浪岡温泉八甲田温泉など多彩な泉質の温泉が揃っており、訪れるたびに違った温泉体験を楽しめます。

青森の近代施設と名所

近代的なインフラも観光スポットとして人気があります。美しい景観を誇る青森ベイブリッジや渓谷を渡る城ヶ倉大橋は写真映えする名所です。また、全長26,455mを誇る八甲田トンネルは陸上複線トンネルとして世界最長を誇り、鉄道ファンにとっても注目のスポットです。青森港周辺の青森ベイ・プロムナード青森マリーナも散策やレジャーに適しています。

まとめ

青森市は、縄文時代から続く歴史や伝統、ねぶた祭をはじめとする活気あふれる文化、そして八甲田山や浅虫温泉といった豊かな自然に恵まれた街です。本州と北海道を結ぶ交通の要衝としての役割を果たしつつ、地元ならではの特産品や温泉、四季折々の景観が訪れる人々を魅了しています。

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