□ » 甲信越 » 長野県 » 長野市・戸隠・小布施
こねつけは、長野市を中心とした北信・東信地域に伝わる郷土料理で、素朴ながらもどこか懐かしい味わいが魅力の一品です。小麦粉の消費量が日本一ともいわれる長野ならではの粉もの文化を象徴する、いわば“超B級グルメ”として親しまれています。
こねつけは、余ったご飯を無駄なく活用するために生まれた料理です。古くなったご飯を水にさらしてやわらかくし、小麦粉や卵、牛乳、砂糖などを加えてこね、形を整えてフライパンでじっくり焼き上げます。外は香ばしく、中はもっちりとした独特の食感が楽しめます。
味付けは家庭ごとに異なり、甘味噌やくるみ味噌、唐辛子味噌などがよく使われます。さらに、ナスや青じそ、ニラなど季節の野菜を加えることで、風味豊かなアレンジも可能です。シンプルに焼いたものを砂糖醤油で味わう食べ方も人気があります。
こねつけは、戦国武将である真田幸村が出陣前に食したという逸話でも知られています。特に大坂夏の陣の際、兄と別れの盃とともに口にしたと伝えられ、当時の携行食としても利用されていたといわれています。
かつては主食の代わりとして食べられていたこねつけですが、現在ではおやつとして親しまれることが多く、年間を通して味わうことができます。長野の風土と生活の知恵が詰まったこの料理は、観光の際にぜひ体験していただきたい郷土の味です。