創建は644年と伝わる、仏教が諸宗派に分かれる以前からの無宗派の寺院。
平安時代から女人救済の寺として知られ、当時から多くの参拝者を集めていた。
江戸時代末には「一生に一度は善光寺詣り」と語り継がれ、一度お参りすると極楽往生できると信じられていた。
本堂は国宝に指定されている。
仏堂の前面に長大な礼堂を配した撞木造と呼ばれる、上方から見ると大棟の線が丁字状になった独特の構造を持つ。
1707年に竣工。間口24メートル、奥行54メートル、棟高26メートルで、東日本最大の規模を誇る江戸中期仏教建築の傑作。
本尊は日本最古と伝わる一光三尊阿弥陀如来は秘仏であり、開帳は前立本尊で行う。
参道の仲見世通りには多くの土産物屋や飲食店が並ぶ。
善光寺同様に歴史のある店が多く、具を小麦粉で作った皮で包んだ郷土食「おやき」、信州味噌、信州蕎麦など味わえる。
1736年に境内に露店を出したといわれる江戸時代から続く八幡屋礒五郎の「七味唐からし」はお土産の定番。
善光寺如来の争奪
本尊の善光寺如来は由緒ある像として権威の象徴とも見なされ、戦国時代には大名がこぞって自領(本拠地)に善光寺如来を遷座させ、各地を転々とした。
豊臣秀吉は慶長伏見地震で損壊した方広寺大仏(京の大仏)に代わる新たな本尊として、善光寺如来を方広寺大仏殿に遷座させていたが、死の間際に如来を善光寺へ返還した。
それ以降善光寺如来は、他所へ遷座させられることなく今日に至っている。
牛に引かれて善光寺参り
ことわざで、
思いがけないことが縁で、偶然、よい方に導かれる
という意味に使われるが、逸話から転じている。
昔、信濃国に強欲で意地悪なおばあさんが住んでいた。
ある日、川で布を洗濯して干しておいたら、一頭の牛が現れて、角に引っ掛けて走って行ってしまった。
老婆は怒って、牛を懸命に追いかけて、善光寺までたどり着いた。
ところが牛の姿を見失い、日も暮れて途方にくれたおばあさんは、仕方なく善光寺の本堂で夜を明かすことにした。
するとその夜、おばあさんの夢枕に如来様が立ち、「牛のしたことを思って過ごすな、仏の道へ自身を導くおのれの心を」と諭した。
目覚めたおばあさんは私欲を捨てて信心深くなり、たびたび善光寺に参拝に訪れるようになった。
そして、ついに極楽往生を遂げた。
5:30~16:30
拝観料 無料
内陣券(内陣参詣・お戒壇巡り・善光寺史料館共通)
大人 500円
高校生 200円
小中学生 50円
山門拝観
大人 500円
高校生 200円
小中学生 50円
長野ICから車で20分[10km]
須坂長野東ICから車で20分[10km]
JR北陸(長野)新幹線長野駅からバスで10分