万博記念公園にそびえ立つ、3つの顔と左右の腕がある高さ70メートルと巨大な塔は、芸術家の岡本太郎が制作した芸術作品であり建造物。
1970年に開催された日本万国博覧会(EXPO'70・大阪万博)のテーマ館の一部として建造された。
万博終了後に撤去反対の署名運動があり、引き続き万博記念公園に残されて保存されている。2020年に国の登録有形文化財に登録された。
岡本太郎の代表作として同時期に制作された『明日の神話』とで双璧をなす。
過去・現在・未来を貫いて生成する万物のエネルギーの象徴であると同時に、生命の中心、祭りの中心を示したもの。
塔の高さ約70メートル、基底部の直径約20メートル、腕の長さ約25メートル。
正面中央・上部・背面に付いた3つの顔と左右の腕が外観上の大きな特徴。
塔の内部は「生命の樹」と呼ばれる生物の進化というテーマに沿った展示物が置かれており、万博後非公開とされたが、2018年に再び公開された。
3つの顔は、塔の頂部には金色に輝き未来を象徴する「黄金の顔」、現在を象徴する正面の「太陽の顔」、過去を象徴する背面の「黒い太陽」。
博覧会当時テーマ館の地下空間の展示には「地底の太陽(太古の太陽)人間の祈りや心の源を表す」と呼ばれる第4の「顔」が設置されていた。
閉幕後に行方不明となり、2018年の太陽の塔内部公開に合わせ「地底の太陽」が復元された。
塔内の展示テーマ
地下 - 過去 根源の世界 - 生命の神秘
地上 - 現在 調和の世界 - 現代のエネルギー
空中 - 未来 進歩の世界 - 分化と統合(組織と情報)
太陽の塔は、大阪府吹田市に位置する日本を代表する彫刻作品です。1970年に開催された日本万国博覧会(大阪万博)のシンボルとして建設されました。芸術家岡本太郎によってデザインされたこの塔は、高さ70メートルにも及び、その独特な外観で広く知られています。
太陽の塔の設計には、岡本太郎の芸術理念が反映されています。塔は三つの顔を持ち、それぞれが過去、現在、未来を象徴しています。中央の顔は「現在の顔」、塔の上部にある金色の顔は「未来の顔」、内部にある黒い顔は「過去の顔」とされています。これらの顔は、人間の時間の流れと生命のエネルギーを表現しています。
太陽の塔は、1970年に開催された大阪万博のテーマ館「お祭り広場」の一部として建設されました。万博のテーマ「人類の進歩と調和」に沿って、塔は未来への希望と創造のシンボルとして設計されました。塔の内部には、生命の樹と呼ばれる巨大なインスタレーションが設置され、訪れた人々は生命の進化の過程を体感することができました。
大阪万博終了後、太陽の塔はそのまま保存され、1990年には内部が一般公開されました。しかし、長年の風雨にさらされることで劣化が進み、2010年には安全上の理由から内部公開が一時中止されました。その後、大規模な修復工事が行われ、2018年に再び一般公開が再開されました。修復に際しては、岡本太郎の意図を忠実に再現することが重視されました。
現在、太陽の塔は日本を代表する観光地の一つとして、多くの観光客を引き寄せています。内部見学ツアーでは、生命の樹や過去の顔、その他の展示物を見ることができます。また、塔の周囲には広大な万博記念公園が広がっており、四季折々の自然を楽しむことができます。公園内には、岡本太郎の他の作品や万博に関する資料を展示する博物館もあります。
太陽の塔は、岡本太郎の代表作として、日本の現代美術における重要な作品とされています。その斬新なデザインと大胆な表現は、芸術界に大きな影響を与えました。また、太陽の塔は大阪の象徴として、市民に親しまれており、多くのイベントやメディアで取り上げられています。塔は、日本の近代史と文化を語るうえで欠かせない存在です。
太陽の塔は、地域社会にとっても重要な存在です。塔を中心とした万博記念公園は、地元の住民や観光客にとって憩いの場となっており、様々なイベントやアクティビティが行われています。また、地元の学校では、太陽の塔を題材にした教育プログラムが実施されており、子供たちが芸術や歴史について学ぶ機会が提供されています。
太陽の塔は、今後もその歴史的価値と文化的意義を維持し続けることが期待されています。地元自治体や関係者は、塔の保存と活用を図りながら、持続可能な観光の発展を目指しています。また、太陽の塔を通じて、岡本太郎の芸術理念や日本の文化を次世代に伝えるための教育活動や地域振興の取り組みも進められています。
10:00~17:00
太陽の塔入館料
大人 720円
小中学生 310円
別途、自然文化園・日本庭園共通入園料が必要
大人 260円
小中学生 80円
大阪モノレール「万博記念公園駅」下車