斜め一文字
全長3.6キロメートルにもなる細長く延びる天橋立の全体像は
距離と高さのある展望所から眺めることができる。
天橋立の南側にある天橋立ビューランドから見た天舞い昇る龍に例えられ「飛龍観」と呼ばれる。
天橋立の北側、ケーブルカーかリフトで山を登った海抜130メートルの成相山中腹に位置する傘松公園から眺める天橋立は
湾を囲むように弓なりに南北に隔てる砂州が右上にまっすぐ伸びていることから「斜め一文字」と呼ばれる。
「股のぞき」発祥の地
徒歩3分ほど園内の階段を登ると、公園の名前の由来にもなった「傘松」という名の松があり、「股のぞき発祥の地」と書かれた展望台がある。
ここから股のぞきを行うことで、天地が逆転し、細長く延びた松林が一瞬天にかかる橋ような情景を愉しむことができる。
股のぞき台が設置されているので試してしてみよう。
傘松公園 園内
床面がガラス張りのスカイデッキでは40メートルの高さを空中散歩。
展望レストランでは天橋立の絶景を眺めながら、食事ができる。
公園へ行くには成相山の麓から天橋立ケーブルカーかリフトに乗り、約6分で到着。
元伊勢 籠神社
成相山の麓にある、天橋立を参道としていた歴史ある神社「籠神社(このじんじゃ)」。
伊勢神宮に奉られる天照大神、豊受大神がこの地から伊勢に移されたという故事から「元伊勢」の名が付いたと言われている。
山陰道唯一の大社であり、最高の社格と由緒を誇る古社。
本殿正面には伊勢神宮と籠神社にしか祀ることが許されていない五色の座玉(すえたま)が輝く。
成相山 成相寺
傘松公園から成相山を登山バスでさらに登った、標高328メートルほどに位置する成相寺(なりあいじ)。
西国第28番札所で、創建は704年と伝わる。
境内には1998年に復元された五重塔があり、鎌倉時代の建築様式の木造塔でその高さは約33メートル。
境内からは天橋立が一望できる。
山号は古くは「世野山」と称し、水墨画家・禅僧の雪舟が1501年頃に描いた『天橋立図』(京都国立博物館蔵、国宝)には「世野山成相寺」として描かれている。