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大崎八幡宮

(おおさき はちまんぐう)

安土桃山時代の文化が息づく華麗な国宝の社殿

大崎八幡宮は、宮城県仙台市青葉区八幡に位置する由緒ある神社で、旧社格は村社に属します。社殿(本殿・石の間・拝殿)は国宝に指定されており、その豪華絢爛な権現造は、日本の伝統的な建築美を今に伝えています。また、毎年1月14日に行われる「どんと祭」での裸参りでも広く知られています。

大崎八幡宮の歴史

創建とその由来

大崎八幡宮の創建年代は明確ではありませんが、社伝によれば、坂上田村麻呂が宇佐神宮を勧請し、胆沢城(現岩手県奥州市水沢)の守護神として祀ったことに端を発するとされています。室町時代には、大崎氏が自領内(現宮城県大崎市田尻町)に遷座し、ここから「大崎八幡宮」としての名称が定着しました。

伊達政宗による社殿の造営

大崎氏が改易された後の慶長9年(1604年)、伊達政宗は仙台城から見て北西に位置する現在の地に大崎八幡宮を造営し始めました。3年後の慶長12年(1607年)、伊達氏が祀ってきた成島八幡宮を合祀し、現在の社殿が完成しました。この時、政宗は安土桃山文化の粋を凝らし、極彩色の漆塗りや装飾画、豪華な飾金具を施した権現造の社殿を寄進しました。

近代から現代まで

明治4年(1871年)、太政官布告により「大崎八幡神社」に改称されましたが、平成9年(1997年)に「大崎八幡宮」の名称に復しました。現在では、神社の文化的価値が再認識され、多くの参拝者や観光客が訪れています。

大崎八幡宮の祭神

大崎八幡宮に祀られている祭神は、応神天皇、仲哀天皇、神功皇后の三柱です。江戸時代には、十二支の守護神である阿弥陀如来も合わせて祀られ、特に戌亥歳生まれの人々からの崇敬を集めています。これらの神々は、地域の守護神として古くから信仰されてきました。

大崎八幡宮の社殿

現在残る本殿、石の間、拝殿は、伊達政宗が慶長12年(1607年)に完成させたものです。この社殿は、権現造の典型であり、豪華な漆塗りや極彩色の装飾が施されています。また、狩野派の絵師、佐久間左京による障壁画や、左甚五郎作と伝えられる彫刻も見どころの一つです。

建築様式の特徴

拝殿は桁行(正面)7間、梁間(側面)3間の入母屋造で、正面には千鳥破風と唐破風の向拝が付いています。本殿は桁行5間、梁間3間の入母屋造で、「石の間」は桁行・梁間ともに1間の両下造です。屋根は杮葺きで、建物全体が統一感ある豪華な造りとなっています。

重要文化財と国宝指定

大崎八幡宮の社殿は1952年(昭和27年)に国宝に指定されました。また、社殿前にある「長床(割拝殿)」は1966年(昭和41年)に重要文化財として指定されました。さらに、社務所や旧宮司宿舎、神馬舎も国の登録有形文化財に登録されており、これらの建物群は、歴史的な価値を持つ文化財として保存されています。

大崎八幡宮の年表

主要祭事と年中行事

大崎八幡宮では、一年を通じて多くの祭事や行事が行われています。その中でも特に有名なのが、毎年1月14日に開催される「松焚祭(どんと祭)」です。この祭りでは、裸参りが行われ、全国から多くの参拝者が集まります。

その他の主要な祭事には、以下のものがあります:

大崎八幡宮の文化財

大崎八幡宮は、建築物だけでなく、その内部に保存されている文化財も非常に貴重です。特に、社殿(本殿、石の間、拝殿)は、1952年(昭和27年)に国宝に指定されており、これは日本の歴史的建造物として最高の評価を受けている証です。

国宝

重要文化財

登録有形文化財

選択無形民俗文化財

まとめ

大崎八幡宮は、安土桃山時代の文化を今に伝える貴重な神社です。その豪華絢爛な社殿は、後の日本建築に多大な影響を与え、特に日光東照宮に表れています。

Information

名称
大崎八幡宮
(おおさき はちまんぐう)
Osaki Hachimangu Shrine
リンク
公式サイト
住所
宮城県仙台市青葉区八幡4-6-1
電話番号
022-234-3606
定休日

無休(神事期間中は拝観不可)

駐車場
大型車10台、普通車40台 無料
アクセス

JR仙台駅西口バスターミナル10・15番のりばから折立・作並、国見ケ丘、南吉成行、または16番のりばから、るーぷる仙台「大崎八幡宮前」下車

東北自動車道仙台宮城ICから車で15分

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