歴史を物語る酒蔵
末廣酒造の創業は1850年、江戸幕府末期の嘉永3年にさかのぼります。明治時代には福島県で初めて杜氏による本格的な酒造りが行われ、大正時代には山廃造りの創始者である嘉儀金一郎氏が試験醸造を実施しました。その技術は現代に至るまで継承され、末廣酒造の味わいを支えています。
嘉永蔵は、明治から大正期に建てられた建物で、現在は国の登録有形文化財に指定されています。100年以上の歴史を持つ重厚な木造建築は、会津若松の歴史的景観を今に伝える貴重な存在です。
酒造りのこだわり
末廣酒造では、地元農家が契約栽培する米を原料に使用し、一部は有機米も取り入れています。酒造りに欠かせない「米」「水」「人」すべてにおいて会津へのこだわりを大切にし、伝統と品質を守り続けています。そのため、末廣の酒は長年にわたり地元会津の人々のみならず、全国の愛飲家からも支持されています。
試飲とお土産選び
見学の後には、無料の試飲が楽しめます。係の方から酒米や山廃造りの意味など、詳しい説明を受けながら味わえるため、初心者でも日本酒の奥深さを知ることができます。売店にはここでしか購入できない限定酒や季節限定品が並び、お土産にも喜ばれます。
併設カフェ「杏」
嘉永蔵の中には、古い蔵を改装したカフェ「杏」があります。シックで落ち着いた雰囲気の店内では、酒の仕込み水で淹れたコーヒーや、大吟醸を使ったシフォンケーキなど、酒蔵ならではのメニューが提供されています。お酒が飲めない方でも気軽に立ち寄り、蔵の雰囲気を味わえるのが魅力です。
アクセスと周辺環境
末廣酒造 嘉永蔵は、レトロな街並みが魅力の七日町通りに位置しており、観光散策の途中で立ち寄れる便利な場所にあります。歴史的な木造建築や吹き抜けのホールなど、見学前からその重厚な雰囲気を堪能できます。
まとめ
末廣酒造 嘉永蔵は、酒造りの歴史と文化を体感できる貴重な場所です。ガイド付きの酒蔵見学や無料試飲、さらに併設カフェでのひとときは、日本酒に馴染みがない方でも十分に楽しめます。会津の伝統を守り続ける酒蔵で、ぜひ本物の酒造りの世界に触れてみてください。