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臥龍山荘

(がりゅうさんそう)

湖畔に佇む、 伝統建築の傑作

明治の貿易商が京都や神戸の名工を呼び寄せ、城下町、大洲東端を流れる肱川の景勝地である臥龍の渕に臨み、神楽山を背景とした約3千坪(9,900平方メートル)の敷地に、構想10年、施工4年、延べ9000人の人手を要し、歳月をかけて建設し、1907年に完成した山荘。

肱川と冨士山を借景とした庭と茶室をもち、日本建築の伝統美が集約されている。

庭中の「てまり石」は、大阪淀屋辰五郎の庭にあったもの、「石臼」は、兵庫六甲溪谷の銘酒灘の米つき水車に用いたもの、「げんだ石」は、上灘より導入するなど粋を凝らしたものが多い。

山荘の自然の景勝は、四季に亘って、それぞれの風趣がある。
臥龍院、不老庵、文庫の3棟が国の重要文化財に指定されている。

### 臥龍山荘の概要

臥龍山荘は、愛媛県大洲市に位置する山荘です。1897年に、木蝋の輸出で成功を収めた大洲出身の貿易商、河内寅次郎によって建てられました。建設には、京都の茶室建築家である八木甚兵衛が相談役として、また大洲藩の家系を継ぐ大工棟梁の中野虎雄らが関わりました。構想から施工完了までに10年を要し、延べ9000人の人手が携わりました。

### 歴史と名前の由来

明治40年(1907年)に完成した臥龍山荘は、臥龍院、不老庵、知止庵などの建造物と借景庭園が特徴です。大洲藩主加藤泰恒が「蓬莱山が龍の臥す姿に似ている」という言葉が由来で、「臥龍」と名付けられました。昭和31年(1956年)には大洲市指定文化財に、昭和60年(1985年)には愛媛県指定有形文化財に指定され、2016年には国の重要文化財に指定されました。

### 評価と特色

2011年には、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で一つ星を獲得し、その美しさが認められました。また、2018年には屋形船で臥龍淵と不老庵を楽しむ光景が四国八十八景49番に選定されています。

### 建造物と庭園

母屋の臥龍院は数寄屋造りで、清吹の間では欄間の透かし彫りによって水の流れを表現し、高い天井には屋久杉が使用されています。壱是の間では桂離宮様式が、霞月の間では仙台松の一枚板が使用されるなど、各所に創意工夫が見られます。知止庵は昭和24年に浴室から茶室に改装され、不老庵は風光明媚な肱川の臥龍淵の崖上に建てられ、生きた槙の木を柱として使用しています。庭園には石臼やてまり石が嵌め込まれ、槙や榎、楓などの樹木と珍しい苔類が茂っています。

Information

名称
臥龍山荘
(がりゅうさんそう)
Garyu Sanso
リンク
公式サイト
住所
愛媛県大洲市大洲411-2
電話番号
0893-24-3759
営業時間

 9:00~17:00 (札止16:30)

定休日

年中無休

料金

大人 550円
小人 220円(中学生以下)

アクセス

伊予大洲駅から車で5分

エリア
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カテゴリ
史跡・文化財・建造物・世界遺産 庭園・フラワーガーデン

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