原爆の災禍を身をもって経験した長崎市民が「平和は長崎から」のスローガンのもとに世界の恒久平和を祈る象徴として、さる昭和30年5カ年の歳月と3千万円の寄附金により完成した青銅像。
像の高さは地上9.7メートル、重量30トン、製作は日本芸術院会員北村西望氏である。
概要
平和祈念像は、長崎市平和公園に立つ高さ約9.7メートルの巨大な青銅像です。第二次世界大戦中に投下された原子爆弾の犠牲者を追悼し、平和を祈願するために1955年に建立されました。原爆の悲惨さを今に伝え、世界平和の願いを象徴するランドマークとして多くの人に知られています。
デザインと込められた想い
彫刻家・北村西望氏の手によって制作されたこの像は、右手は原爆の脅威を、左手は平和を表す力強い姿をしています。静かに閉じた目は、犠牲者への深い哀悼と平和への願いを込めた表情です。
設置場所と周辺環境
平和公園は、原爆投下地点から北西約750メートルの場所に位置します。戦後、平和の象徴として整備された公園内には、原爆資料館や世界各国の平和像など、平和への祈りが込められたモニュメントが点在しています。毎年8月9日には平和祈念式典が開催され、国内外から多くの人が集まり、平和への誓いを新たにします。
平和へのメッセージ
平和祈念像は、原爆の悲劇を風化させず、世界平和への強い願いを訴え続けています。長崎を訪れる人々だけでなく、世界中の人々にとって、平和の大切さを深く考えるための重要なシンボルとなっています。戦争の恐ろしさを記憶し、平和の尊さを次世代に継承していく責務が、私たちに課せられています。
平和祈念像は、長崎の復興と平和への願いを力強く体現する存在です。歴史を学び、平和を希求する旅の目的地として、ぜひ訪れてみてください。
長崎駅から路面電車で10分 → 松山町下車から徒歩で5分