明治から昭和初期に活躍した建築家、下田菊太郎が設計した国内に現存する唯一の遺構。1904年の建築で、長崎市内の石造りの洋館として最大級。
旧香港上海銀行 長崎支店 記念館は、長崎県長崎市に位置する歴史的な建物で、現在は記念館として公開されています。この建物は、20世紀初頭の銀行建築の代表例であり、その美しい外観と内部の装飾が訪れる人々を魅了しています。
旧香港上海銀行長崎支店は、1904年に建設されました。香港上海銀行(HSBC)は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、日本を含むアジア地域で広く事業を展開していました。長崎支店は、その中でも重要な拠点の一つとして設立されました。建物は、イギリス人建築家J. M. Mooreによって設計され、西洋風のデザインが取り入れられています。
旧香港上海銀行長崎支店の建物は、レンガ造りの2階建てで、その優雅な外観が特徴です。建物のファサードには、コリント式の柱が並び、美しいアーチ型の窓が配置されています。内部には、高い天井と豪華な装飾が施され、当時の銀行建築の贅を尽くしたデザインを見ることができます。特に、大理石の階段やステンドグラスの窓は見どころです。
旧香港上海銀行長崎支店は、1985年に長崎市が取得し、1995年から記念館として一般公開されています。記念館では、長崎の歴史や香港上海銀行の活動についての展示が行われており、訪れる人々にその歴史的背景を伝えています。また、建物自体が文化財として保存されており、その美しい建築を見学することができます。
記念館内には、銀行業務に使用されていた当時の備品や資料が展示されています。また、長崎と海外との交流の歴史を紹介する展示もあり、長崎港の発展や異文化交流の歴史を学ぶことができます。さらに、建物の保存修復に関する展示も行われており、建築技術や保存方法についての理解を深めることができます。
特に注目すべきは、当時の銀行業務の再現展示です。旧香港上海銀行のカウンターや金庫などが再現されており、訪れる人々は当時の銀行の雰囲気を体験することができます。
旧香港上海銀行 長崎支店 記念館へのアクセスは、公共交通機関が便利です。最寄り駅は長崎電気軌道の「新地中華街」電停で、電停から徒歩約5分の距離にあります。また、JR長崎駅からは徒歩約20分です。車を利用する場合は、周辺に有料駐車場が複数ありますので、そちらを利用することができます。
記念館の開館時間は午前9時から午後5時までで、休館日は毎週月曜日および年末年始です。入館料は大人300円、高校生以下は無料です。詳細な情報は記念館の公式サイトで確認することをおすすめします。
記念館を訪れる際には、館内の展示物や建物自体に触れないよう注意が必要です。また、写真撮影は一部のエリアで制限されていますので、館内の指示に従って行動しましょう。特に混雑する時間帯には、他の訪問者への配慮を忘れずに静かに見学することが大切です。
旧香港上海銀行 長崎支店 記念館は、その歴史的価値と美しい建築で多くの人々を魅了する観光スポットです。20世紀初頭の銀行建築の代表例であるこの建物は、長崎の歴史や異文化交流の背景を学ぶ絶好の場所です。ぜひ一度、旧香港上海銀行 長崎支店 記念館を訪れて、その魅力を体感してみてください。
9:00~17:00
毎月第3月曜日(祝日の場合は翌日)
大人(高校生以上)300円
小中学生 150円
長崎駅から路面電車で10分 → 大浦天主堂下下車から徒歩で5分