ゴシック風白亜の天主堂で、現存する日本最古のカトリック教会。
1864年に建てられ、翌年から公開。
ステンドグラスの光が神々しい。
大浦天主堂は、長崎県長崎市に位置するカトリック教会で、日本における最古の木造ゴシック建築として知られています。正式名称は「日本二十六聖殉教者聖堂」で、1864年にフランス人宣教師たちによって建立されました。現在では国宝に指定されており、その美しい建築と歴史的価値から多くの観光客が訪れる人気のスポットです。
大浦天主堂は、江戸時代の鎖国政策が終わり、日本が再び外国との交流を始めた時期に建てられました。1864年、フランスのパリ外国宣教会の宣教師であるプティジャン司教によって設立され、当初は外国人居留地に住むカトリック信者のための教会として機能しました。
大浦天主堂は、1597年に長崎で殉教した日本二十六聖人を祀るために建てられました。この教会は、江戸時代のキリシタン迫害の歴史を象徴する場所でもあります。特に有名なのが、1865年にプティジャン司教が「隠れキリシタン」と呼ばれる信者たちと出会った出来事で、これにより日本におけるカトリック信仰の復興が始まりました。
大浦天主堂の建築は、木造ゴシック様式を基調としており、その美しい外観が訪れる人々を魅了します。教会の正面には、高い尖塔とアーチ型の窓が並び、白い壁とステンドグラスが特徴です。内部には、木造の梁や柱が美しく配置されており、天井には星空を模した装飾が施されています。
大浦天主堂のステンドグラスは特に美しく、色とりどりのガラスが光を透過して教会内を幻想的に照らします。これらのステンドグラスは、フランスから輸入されたもので、教会の荘厳な雰囲気を一層引き立てています。
大浦天主堂は、1953年に国の重要文化財に指定され、2007年には国宝に昇格しました。これは、日本の歴史と文化におけるこの教会の重要性を示すものです。教会内には、日本二十六聖人の記念碑や、隠れキリシタンの信仰の象徴であるマリア像など、多くの歴史的な遺物が展示されています。
また、大浦天主堂の周辺には、グラバー園やオランダ坂などの観光スポットが点在しており、訪れる人々にとって充実した観光体験を提供します。特に、グラバー園からは教会の全景を一望でき、その美しい姿を写真に収めることができます。
大浦天主堂では、年間を通じてさまざまな祭事や行事が行われています。特に重要なのが、クリスマスやイースターのミサです。これらの祭事には多くの信者が参加し、教会は祈りと賛美歌で満たされます。また、教会の創建記念日や日本二十六聖人の殉教記念日など、特別な行事も開催され、多くの参拝者が訪れます。
大浦天主堂へのアクセスは、公共交通機関が便利です。最寄り駅は、長崎電気軌道の「大浦天主堂下」電停で、電停から徒歩約5分の距離にあります。また、JR長崎駅からはバスで約15分で到着します。車を利用する場合は、周辺に有料駐車場が複数ありますので、そちらを利用することができます。
大浦天主堂の開館時間は午前8時から午後6時までで、入場料は大人1000円、学生400円です。特別拝観や行事の際には、別途料金がかかることがありますので、詳細は公式サイトで確認することをおすすめします。
大浦天主堂を訪れる際には、教会の静寂を尊重し、マナーを守ることが重要です。特に、ミサが行われている時間帯には、静かに行動し、祈りを妨げないように注意しましょう。また、教会内では写真撮影が制限されているエリアがありますので、案内表示に従って行動してください。歴史的な建物と文化財を大切にしながら、心静かに見学しましょう。
大浦天主堂は、その美しい建築と歴史的背景で多くの人々を魅了する教会です。木造ゴシック様式の建物とステンドグラスは、訪れる人々に感動を与え、日本のカトリック信仰の歴史を物語ります。ぜひ一度、大浦天主堂を訪れて、その歴史と美しさを体感してみてください。
8:00~18:00
冬季(11月~2月)8:00~17:30
無休
拝観料
大人 1,000円
中高生 400円
小学生 300円
長崎駅から路面電車で15分 → 大浦天主堂下から徒歩で3分