伝統の「大和かしわ」の味を受け継ぐ地鶏
奈良県では戦前、「大和かしわ」と呼ばれる鶏が飼育されていました。肉質のよさで京阪神地方でも高い評価を受け、愛知県や徳島県と並ぶ日本三大養鶏地の一つとして知られていました。
しかし、終戦直後の飼料配給統制によって生産が大きく衰退。さらに1960年以降、短期間で大量生産でき、価格も安いブロイラーが急速に普及したことで、飼育に手間のかかる大和かしわは次第に姿を消していきました。
その後、昔ながらの大和かしわの味を懐かしみ、復活を望む声が高まります。試行錯誤を重ねた結果、大型軍鶏・名古屋種・ニューハンプシャー種の3品種を掛け合わせた地鶏「大和肉鶏」が誕生しました。1982年(昭和57年)には本格的な流通が始まり、現在では奈良県を代表する特産品の一つとなっています。
時間をかけて育てる、こだわりの飼育方法
大和肉鶏のおいしさを支えているのが、時間をかけた丁寧な飼育です。一般的なブロイラーが約60日で出荷されるのに対し、大和肉鶏は平飼いで120~140日ほどかけて育てられます。
長い飼育期間を経て育まれる、適度な脂肪と引き締まった肉質、そして鶏肉本来の豊かな旨味。大和肉鶏は、奈良の養鶏の歴史と、伝統の味を受け継ごうとする取り組みから生まれた、こだわりの地鶏です。