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きびなごのほおかぶり(玉寿司)

(キビナゴ 頬被り たまずし)

透き通る身が美しいきびなごと素朴なおからが味わい深い郷土料理

体長10センチほどの小型魚のきびなごは、手開きで簡単にさばくことができる。一年を通じて漁獲されるが、4月~6月の産卵期をむかえて肥える時期が最も旬で、初夏から秋にかけてがシーズン。宿毛湾では、まき網漁などで多く漁獲される。郷土料理の「いかなごのほうかぶり」は、酢で締めたきびなごでおから寿司をくるんだ様子が、ほおかぶりをした人の姿に見えることから名がつけられた。「おから」のことを「きらず」ともいい、きびなごでなく、鰯を使った「ろくやた」という料理もある。

高知県では、お米の代わりにおからを使用し、酢漬けのイワシをのせた握り寿司の「たまずし」が親しまれています(高知では、おからのことを「おたま」と呼びます)。この料理の起源は、貴重なお米の代わりに豆腐の副産物であるおからを使用したことにあります。

「きびなごのほおかぶり」は、「たまずし」の一種で、キビナゴは体長約10cmの小型魚です。小さなキビナゴを丁寧に開き、酢で漬けてからおから寿司で包みます。その寿司の見た目が、ほっかむりをかぶった(手ぬぐいを頭から頬にかけて包んだ)人の頭のように見えるため、この名前がつけられました。

宿毛市では、「きびなごのほおかぶり」を特産品として積極的にアピールしています。宿毛湾に面したこの地域では、昔からキビナゴが豊富に取れ、昭和60年(1985年)ごろには漁獲量が3千トンを超えました。近年は漁獲量が減少していますが、市内の飲食店では今でもキビナゴの刺身や天ぷら、南蛮漬けなどが楽しめます。

四万十市周辺では、キビナゴではなくイワシを使用し、「ろくやた」として広く知られています。

食べる機会や時季については、高知県では通年で入手可能ですが、産卵期の4月から6月が特に美味しいとされています。昔は日常的に食べられていましたが、最近では通年で食べることができますが、家庭での調理機会は減少しています。

調理方法は、キビナゴを開いて酢で漬け、おからを炒り、酢を加えて調味します。炒ったおからを丸く握って、キビナゴで包むと完成です。口に入れるとほのかに甘く、ほろほろとした独特の食感があります。お米ではなくおからを使用しているため、ヘルシーで見た目も可愛らしいです。

主な使用食材:キビナゴ、おからなど

Information

名称
きびなごのほおかぶり(玉寿司)
(キビナゴ 頬被り たまずし)
Kibinago Cheek Cover (Tama Sushi)
エリア
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カテゴリ
郷土料理・ローカルフード

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