蔵王連峰の自然から始まるチーズづくり
蔵王チーズのものづくりは、チーズ工場だけで完結するものではありません。その原点にあるのが、蔵王の豊かな自然と酪農です。蔵王連峰のふもとに広がる草地では、乳牛がのびのびと過ごし、豊かな牧草を食べて育ちます。
蔵王酪農センターが位置する七日原高原には、約100ヘクタールにもおよぶ広大な牧場が広がっています。清らかな水と澄んだ空気、冷涼な気候、豊かな草地に恵まれた環境は、良質な生乳を生み出す酪農の基盤となっています。
そこで搾られた新鮮な生乳を熟練した職人が加工し、フレッシュチーズから熟成チーズまでさまざまな乳製品へと仕上げています。自然、牧場、牛、そして職人の技術が一つにつながっていることが、蔵王チーズならではのこだわりです。
蔵王チーズを生み出す蔵王酪農センター
蔵王チーズを製造する蔵王酪農センターは、宮城県蔵王町の七日原高原に広がる酪農と乳製品の拠点です。牧場やチーズ工場をはじめ、直売店やレストラン、ふれあい牧場など、さまざまな施設が整備されています。
その歴史は1960年に始まります。酪農経営の機械化・電化による合理化を目指して設立された施設が、その後宮城県蔵王町へ移転し、草地酪農を基盤とした実験農場を開設。酪農と乳製品加工を組み合わせた取り組みを進めながら、現在の蔵王酪農センターへと発展していきました。
国産ナチュラルチーズづくりの先駆け
1970年代後半になると、国産ナチュラルチーズの実験製造工場を建設し、クリームチーズやエダム、ゴーダなどの製造に取り組みました。そして1980年には「蔵王チーズ」が誕生し、国産ナチュラルチーズの草分けとして製造技術の確立と普及に努めてきました。
現在もチーズ製造だけでなく、製造技術の研修などを通じて、国内の酪農やチーズ産業を支える人材の育成にも取り組んでいます。長年にわたって培われてきた技術と経験が、現在の蔵王チーズの品質を支えています。
蔵王チーズ工場で生まれる多彩な乳製品
蔵王酪農センター内の蔵王チーズ工場では、フレッシュなクリームチーズをはじめ、ゴーダチーズやチェダーチーズなどの熟成チーズ、さまざまな乳製品が製造されています。
さらに、低温殺菌牛乳やチーズづくりの際に生じるホエイ(乳清)などを活用した商品もあり、乳製品の魅力を幅広く楽しめます。素材の持ち味を生かしながら、さまざまな食べ方を提案していることも特徴です。
人気の「蔵王クリームチーズ」
蔵王チーズを代表する商品のひとつが蔵王クリームチーズです。宮城県蔵王山麓産の生乳を使用し、爽やかな酸味と滑らかな口当たりに仕上げられています。
そのまま味わうのはもちろん、クラッカーやパンに塗ったり、フルーツと組み合わせたり、料理やスイーツの材料にしたりと、さまざまな楽しみ方ができます。鰹節や明太子などの和風食材とも相性がよく、家庭料理にも取り入れやすいチーズです。
豊富なフレーバーを楽しめるクリームチーズ
クリームチーズには、プレーンタイプだけでなく、フルーツや香辛料などを組み合わせたさまざまなフレーバーが用意されています。甘さを抑えた食事向けの商品から、スイーツ感覚で楽しめるタイプまで、好みに合わせて選べます。
季節限定の商品もあり、例えば「蔵王クリームチーズ ゆず」は、蔵王山麓産のゆずを加え、爽やかな香りと風味を楽しめる商品です。季節によって異なる味わいに出会えることも、蔵王チーズを訪れる楽しみのひとつです。
熟成チーズも充実
クリームチーズだけでなく、ゴーダやチェダーなどの熟成チーズも豊富です。黒胡椒を加えたペッパーゴーダやスモークチーズなど、おつまみにぴったりの商品もあり、チーズの濃厚な旨味や香ばしい風味を楽しめます。
ワインやビールなどのお酒と合わせるのはもちろん、パンやサラダ、料理のアクセントとして利用するのもおすすめです。
チーズキャビンで蔵王チーズをお土産に
チーズキャビンは、蔵王チーズ工場に隣接する蔵王チーズの直売店です。遠刈田温泉街から車で約5分の七日原地区にあり、蔵王チーズをはじめとする乳製品や地域の特産品が豊富に揃っています。
天井が高くドーム型のような印象的な建物の中には、さまざまな商品が並び、お土産探しにもぴったりです。自宅用の商品はもちろん、ギフトとして選びやすい商品もあり、蔵王観光の記念品を探す場所としても楽しめます。
クリームチーズを試食して選べる
チーズキャビンでは、さまざまなクリームチーズのフレーバーを試食できるのも魅力です。実際に味を確かめてから購入できるため、プレーンタイプにするか、フルーツや香辛料を使ったタイプにするか、じっくり選ぶことができます。
種類が豊富なので、いくつかを食べ比べてお気に入りを見つけるのもおすすめです。蔵王チーズを初めて購入する方にも、楽しみながら商品を選べる直売店です。
蔵王山麓バターやチーズドリンクも人気
チーズキャビンでは、チーズ以外の乳製品も販売されています。中でも「蔵王山麓バター」は、蔵王の新鮮な生乳からつくられた、まろやかな風味が特徴の商品です。パンに塗るだけでなく、料理やお菓子づくりにも活用できます。
また、観光客から人気を集めているのが「蔵王チーズドリンク ザオーホワイト」です。牛乳とはまた違った爽やかな味わいを楽しめるドリンクで、蔵王を訪れた際のひと休みにもおすすめです。
チーズを使ったスイーツもおすすめ
蔵王チーズの魅力は、ナチュラルチーズだけではありません。チーズを使ったレアチーズケーキやチーズスティックなど、スイーツも豊富に用意されています。
蔵王のクリームチーズとマスカルポーネチーズを贅沢に使ったレアチーズケーキは、濃厚でクリーミーな味わいを楽しめる商品です。手土産としても選びやすく、チーズ好きの方への贈り物にも向いています。
手作りパン工房・ケーキ蔵王牧場
チーズキャビンの向かいには、手作りパン工房・ケーキ蔵王牧場があります。チーズとの相性を考えたパンやチーズケーキなどを販売しており、蔵王チーズと合わせて楽しめます。
中でも注目したいのが、蔵王クリームチーズをたっぷり使った「チーズスティック」です。プレーンをはじめ、オレンジ、ブルーベリー、イチジクなどの味があり、複数のフレーバーを少しずつ楽しむのにもぴったりです。
蔵王の自然を満喫できるチーズのテーマパーク
蔵王酪農センターでは、チーズを購入するだけでなく、牧場や飲食店、体験施設などを通して酪農と乳製品の魅力を丸ごと楽しめるのが特徴です。
ふれあい牧場の「蔵王ハートランド」では、牛や羊、ヤギなどの動物たちと触れ合えるほか、乳しぼりやバター、チーズ、アイスクリームづくりなどの体験も楽しめます。子ども連れのファミリーにも人気のスポットです。
チーズ料理を楽しめるレストラン
敷地内にはチーズ料理を楽しめる「チーズハウス」や「チーズシェッド」などの飲食施設もあります。チーズフォンデュなど、蔵王チーズを使った料理を味わえば、直売店で購入するのとはまた違った魅力を発見できます。
そのほか、バーベキュー施設やバラ園、研修宿泊施設などもあり、蔵王の自然の中で一日をゆっくり過ごせる環境が整っています。
国産ナチュラルチーズ文化を支える蔵王チーズ
蔵王チーズは、単に地域の人気商品というだけではありません。蔵王酪農センターは、国産ナチュラルチーズの製造や技術の普及、人材育成にも長年取り組んできました。
製造技術の研修会やシンポジウムなどを通じて、チーズづくりに携わる人々の技術向上を支えるなど、日本のナチュラルチーズ文化を育てる拠点としての役割も担っています。
蔵王観光で味わいたいこだわりのチーズ
蔵王チーズは、蔵王連峰の自然、酪農、良質な生乳、そして職人の技術が一つになって生まれる宮城県を代表する乳製品です。クリームチーズやゴーダ、チェダー、スモークチーズなどのナチュラルチーズから、バター、チーズドリンク、チーズケーキまで、豊富な商品を楽しめます。
蔵王を訪れた際には、チーズキャビンでお気に入りの商品を探したり、チーズ料理やスイーツを味わったり、蔵王ハートランドで牧場体験を楽しんだりするのがおすすめです。雄大な蔵王の自然を感じながら、「酪農から始まるチーズづくり」を体験してみてはいかがでしょうか。