裏草津地蔵は、2023年に本格的に整備・誕生した草津温泉の新スポットです。にぎやかな湯畑から東方向へわずか直線約100メートル、徒歩約5分という近さにありながら、これまでの温泉街とはひと味違う、落ち着きと静けさに包まれた空間が広がっています。
足湯の近くの路地を進み、趣ある階段を上っていくと、整備された美しい石畳の道が現れます。名所と名所をつなぐ細い路地もまた風情にあふれ、散策そのものが楽しみのひとつです。湯畑周辺の活気ある雰囲気とは対照的に、「のんびり、ゆったりとした時間を過ごす」ことをテーマに再生されたエリア、それが裏草津地蔵です。
このエリアには「高台広場」「漫画堂」「カフェ 月の貌」などの新施設が整備されました。さらに、全国的にも珍しい顔湯をはじめ、足湯や手洗乃湯など、多彩な温泉体験が一か所で楽しめるのも大きな特徴です。
草津温泉の泉質は、強い酸性による高い殺菌作用で知られ、古くから湯治場として親しまれてきました。裏草津地蔵では、その恵みを“体全体で感じる”ことができるよう工夫されています。顔湯は美肌効果が期待され、手洗乃湯は手指を温泉で清める場として利用できます。24時間無料で利用できるため、散策の合間にも気軽に立ち寄ることができます。
木造2階建ての開放的な建物が印象的な漫画堂は、約1万冊の漫画を所蔵する文化施設です。草津温泉にゆかりのある漫画家の作品をはじめ、懐かしい名作から最新作まで幅広く取り揃えられており、世代を問わず楽しめます。
大きな出入り口から差し込む自然光と、木の温もりを感じる館内は、まるで図書館のような落ち着き。敷地内でゆったりとページをめくっていると、時間が経つのを忘れてしまうほどです。温泉街で漫画を読むという少し意外な体験も、裏草津ならではの楽しみ方といえるでしょう。
高台広場の一角に位置するカフェ 月の貌は、木の香りに包まれたおしゃれで落ち着いた空間が魅力です。にぎやかな湯畑から少し離れた立地のため、静かに過ごしたい方にぴったりの場所です。
ここでしか味わえないオリジナルメニューや、デザインにこだわった可愛らしい食器も評判です。湯上がりに香り高いコーヒーをいただきながら、旅の余韻に浸るひとときは格別です。自分だけのお気に入りの席を見つけ、ゆったりと流れる時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。
地蔵源泉の脇には、顔湯・足湯・手洗乃湯が整備されています。特に顔湯は全国的にも珍しく、温泉の蒸気と成分を顔で感じることで、しっとりとした肌触りが期待できます。
足湯はゆったりと座って利用でき、旅の疲れを優しく癒やしてくれます。奥には源泉そのものや地蔵堂もあり、温泉の力と信仰が結びついた草津らしい風景が広がります。一か所で入浴施設、顔湯、足湯、手洗乃湯と多様な温泉体験ができる点は、裏草津地蔵ならではの魅力です。
百年石別邸では、「百年石」制作体験が楽しめます。石灰石に好きな絵や文字を描き、その後、職人の手によって温泉に浸し磨き上げることで完成します。草津温泉は強い酸性のため、石が溶けることで描いた部分が浮かび上がるという独特の手法が用いられています。
作業時間はおよそ1時間ほど。木造建築の温もりを感じながら、世界に一つだけのオリジナル作品を作る体験は、旅の思い出としても最適です。完成品は、草津の温泉の力を宿した特別なお土産となるでしょう。
共同浴場「地蔵の湯」に併設された貸切温泉施設伝統湯 地蔵では、古くから伝わる入浴法を体験することができます。白濁したやわらかな湯ざわりが特徴で、肌がすべすべになると評判です。
貸切利用が可能なため、大切な人と静かな時間を共有することができます。また、無料で利用できる共同浴場もあり、地域の「もらい湯」の精神を大切にしながら入浴を楽しめます。草津温泉の原点ともいえる湯文化に触れられる貴重な場所です。
漫画堂やカフェ月の貌と同じ高台に整備された高台広場は、段々畑のような造りと緑の植栽が印象的な広場です。観光客が集中する湯畑周辺とは異なり、「のんびり過ごす」ことを目的に設計されています。
湯畑から裏草津へ向かう途中には展望デッキが設けられ、上から湯畑を見下ろすこともできます。夜間にはライトアップが施され、新たなフォトスポットとしても注目を集めています。昼と夜で表情を変える景観は、訪れるたびに新鮮な感動を与えてくれます。
裏草津地蔵は、温泉そのものの魅力だけでなく、文化や芸術、体験型施設を通じて草津の新しい楽しみ方を提案するエリアです。にぎやかな湯畑を満喫した後は、ぜひ裏草津地蔵へ足を延ばし、静かな時間の流れの中で心と体を整えてみてください。
温泉の湯けむり、木造建築の温もり、穏やかな広場の風景。これらが調和する裏草津地蔵は、草津温泉の未来を感じさせる新たな名所として、多くの人々に愛されていくことでしょう。