世界が認めた人気観光スポット
2015年には世界最大級の旅行サイト「トリップアドバイザー」にて、「トラベラーズチョイス 世界の人気観光スポット2015」テーマパーク部門で日本国内第3位、さらに「アジアの人気テーマパーク」では第10位にランクイン。東京ディズニーランド、ディズニーシーに次ぐ評価を得たことからも、その人気と実力がうかがえます。房総の魅力500選にも選定されています。
公園の名称の由来とデンマークとのつながり
公園の名称「アンデルセン」は、童話「人魚姫」や「マッチ売りの少女」などで知られる世界的な作家ハンス・クリスチャン・アンデルセンに由来します。船橋市とアンデルセンの故郷であるデンマーク・オーデンセ市が姉妹都市関係を結んでいることをきっかけに、その文化と精神を受け継ぐ形でこの公園が誕生しました。
園内の魅力的な5つのゾーン
総面積約38.3ヘクタールの敷地を誇る本公園は、「ワンパク王国ゾーン」「メルヘンの丘ゾーン」「子ども美術館ゾーン」「自然体験ゾーン」「花の城ゾーン」という5つのエリアに分かれており、それぞれ異なるテーマと体験を楽しむことができます。豊かな自然と北欧風の景観の中で、子どもから高齢者までのびのびと過ごすことができる公園です。
ワンパク王国ゾーン
子どもたちの創造性と体力を育む「ワンパク王国ゾーン」では、日本有数の規模を誇るフィールドアスレチックを中心に、ポニーの乗馬体験やふれあい動物広場、芝生広場など、のびのびと遊べるエリアが広がっています。
主な施設・見どころ
- 森のアスレチック:バラエティ豊かな遊具で全身を使って楽しめます。
- ポニーの広場:かわいらしいポニーとふれあえる人気スポット。
- 大すべり台:長さ50mのスリル満点な滑り台。
- 「平和を呼ぶ」像:岡本太郎作、平和への願いを込めた記念モニュメント。
メルヘンの丘ゾーン
1800年代のデンマークの牧歌的な田園風景を再現した「メルヘンの丘ゾーン」では、本格的なデンマーク式の風車や農家、アンデルセン像などが配され、まるで異国に迷い込んだような気分を味わえます。
主な施設・見どころ
- 風車:デンマーク認定の風車守りが管理する本格的な風車。
- 太陽の池・太陽の橋:季節の風景が映える美しいスポット。
- 童話館:アンデルセンの初版本など貴重な資料を展示。
子ども美術館ゾーン
「つくる・あそぶ」をテーマに、子どもたちが芸術表現を体験できるエリアです。織物や陶芸、版画など多彩なワークショップが開催されており、自由な発想で創造する楽しさを感じられます。
主な施設・見どころ
- アトリエ:各種クラフト体験が可能。
- アンデルセンスタジオ:童話の世界に入り込んだような撮影体験ができます。
- 野外劇場:パフォーマンスや発表会なども開催されます。
自然体験ゾーン
里山の自然をそのまま活かした「自然体験ゾーン」では、水辺や棚田のまわりに整備された散策路を通じて、湿性植物や野鳥の観察など四季折々の自然とのふれあいが楽しめます。
主な施設・見どころ
- 里山の水辺:生態系の観察に最適なスポット。
花の城ゾーン
小さな子どもたちが安心して遊べる「花の城ゾーン」は、アンデルセン童話をモチーフにしたオブジェや遊具、四季の庭など、自然と空想の世界が融合した空間です。授乳室や休憩所も完備されており、ファミリーに人気のエリアです。
主な施設・見どころ
- キッズガーデン:童話の世界を体感できる遊具が揃う広場。
- 四季の庭:季節の草花が咲き誇るガーデン。
季節を彩る花とイベント
ふなばしアンデルセン公園は、園内では年間を通して約150種類、10万株以上の草花が咲き誇り、訪れるたびに異なる景色が広がります。色とりどりの花々に囲まれながら、自然の美しさと調和したひとときを楽しむことができます。
季節ごとの主な花の見どころ
- 春(3月~5月):園内はチューリップの名所として知られ、色とりどりの花々が咲き誇る「チューリップフェア」が開催されます。ソメイヨシノやしだれ桜など約800本の桜も開花し、花見客で賑わいます。
- 夏(6月~8月):初夏にはアジサイやラベンダーが見頃を迎えます。日差しに映えるひまわりも夏の風物詩として人気。園内には虫取りや水遊びを楽しむ子どもたちの姿があふれます。
- 秋(9月~11月):秋の代表的な花コスモスが公園をピンクや白、オレンジに染め上げます。紅葉も始まり、園内はあたたかな色合いに包まれ、散策にぴったりのシーズンです。
- 冬(12月~2月):クリスマスローズやパンジー・ビオラなど冬に咲く草花が静かに彩りを添えます。温室では寒さに強い花々の展示も行われ、冬でも花を楽しむことができます。
注目の植物スポット
- 花めいろ:子どもにも大人気の花でできた迷路。季節によって使用する花が変わり、フォトスポットとしても人気です。
- 話題の植物:珍しいハンカチノキ(鳩の木)やネコノヒゲなど、他の公園ではあまり見かけないユニークな植物が見られ、植物愛好家にも喜ばれています。
- 四季の庭:四季折々のテーマで植栽されたガーデン。春の球根花、夏の草花、秋の実り、冬の葉牡丹など、多彩なデザインで心を和ませてくれます。
代表的な草花の紹介
- チューリップ:春の代表花。イベントドーム前などで見られます。
- ネコノヒゲ:雄しべ・雌しべが猫のヒゲのような姿をしており、個性的な姿が魅力。
- ハンカチノキ:白い苞がハンカチのように見える、珍しい木。
- シダレザクラ:太陽の池近くや動物ふれあい広場周辺で見られる美しい枝垂れ桜。
花にまつわるイベント・体験
- 自然観察会:ボランティアガイドと一緒に園内を巡りながら、季節の草花や樹木について学べる人気のイベントです。
- 花と緑の教室:親子で参加できる園芸教室。季節の草花の寄せ植えや苗の育て方を楽しく学ぶことができます。
- ハンギングバスケットコンテスト:市民参加型の装飾イベントで、太陽の橋を彩る美しい作品の数々が来園者を迎えます。
公園の歴史と発展
開園からの歩み
ふなばしアンデルセン公園は、1987年11月15日に「ワンパク王国」として開園しました。開園当初から市民に親しまれ、公園の集客力を高めるための友の会制度などの工夫が行われました。その結果、開園からわずか1年で33万人が訪れるなど、早くも成功を収めました。
1988年には、船橋市の平和都市宣言を記念して、岡本太郎作の「平和を呼ぶ」像が公園の入口付近に設置されました。さらに、1990年にはやなせたかしの協力を得て「アンパンマン」の銅像が除幕され、雨天でも楽しめるドームやミニSLの運行も始まりました。
このように、遊具や娯楽施設が次々と拡充され、家族連れや子どもたちが日常的に楽しめる公園として発展しました。1991年には100万人目の入園者が来園し、1994年には200万人を突破しました。
デンマークとの姉妹都市提携
1989年4月6日、船橋市はデンマークのオーデンセ市と姉妹都市提携を結びました。これを機に、1993年に「ワンパク王国」隣接地に子ども美術館やハンス・クリスチャン・アンデルセンの童話の世界を具現化した施設が整備され、公園は「ふなばしアンデルセン公園」として新たに開園しました。
1996年10月には、デンマーク式の本格的な風車を中心にした風景が完成し、公園は日本国内でも類を見ないユニークなテーマパークとなりました。風車では実際に小麦粉を挽き、パンを作る体験ができるなど、デンマークの農村文化を再現しています。
施設の拡充とイベントの開催
さまざまな娯楽施設の整備
ふなばしアンデルセン公園では、次々と新しい施設が加わり、来園者に多彩な体験を提供しています。1998年には「アンデルセン童話館」が開館し、アンデルセンの初版本を含む約1300冊の蔵書を展示しています。さらに、2003年には千葉県内で初めて公共のドッグランを開設し、ペットと一緒に楽しめるスポットとしても人気です。
2011年には、キッズガーデンや花の城ゾーンが開設され、家族連れや子どもたちが自然とふれあいながら遊べる環境がさらに整備されました。これらの施設やイベントの開催により、ふなばしアンデルセン公園は、訪れるたびに新しい楽しみを提供する場となっています。
アクセスと施設情報
開園時間と料金
ふなばしアンデルセン公園の開園時間は、通常9:30から16:00ですが、4月から10月の土日祝日や夏休み期間中は17:00まで延長されます。入園料は有料で、年間パスポートも販売されています。また、特定の日には中学生以下の子どもや市民の無料開放日もあります。
バリアフリー対応
公園内はバリアフリー化が進んでおり、車椅子でも利用しやすい環境が整えられています。段差や傾斜がほとんどなく、すべての来園者が快適に楽しめるよう配慮されています。
交通アクセス
公共交通機関でのアクセスは、JR船橋駅や新京成電鉄三咲駅からバスが便利です。バスでのアクセスに加え、成田国際空港や羽田空港からも車で1時間ほどで到着することができます。
まとめ
ふなばしアンデルセン公園は、デンマークの童話や文化をテーマにしたユニークな総合公園です。家族連れや子どもたちに人気の遊具や自然体験、そして文化的な学びの場としても楽しめる要素が詰まっています。季節ごとに変わるイベントや景観が魅力で、訪れるたびに新しい発見がある公園として、多くのリピーターを魅了し続けています。