和歌山城

天正13年(1585)豊臣秀吉が弟の秀長に築城させたのが始まりです。徳川家康の第十男頼宣が入城して城郭の大改修を行ない、明治維新までの２５０年間徳川御三家の居城として偉容を誇り、その天守閣の華麗な姿は維新後においても、国宝に指定されていたが、惜しくも戦災により焼失した。現在の天守閣は、昭和３３年再建されたものであるが、静水を湛える内堀や城郭を巡らす石垣は４００年の歴史をそのままに伝えて居り、往時の隆盛を偲ばせるに充分な遺構である。国指定

概要

和歌山城は、和歌山県和歌山市に位置する歴史的な城で、日本の名城の一つとして知られています。紀伊国を支配した徳川御三家の一つ、紀州徳川家の居城として有名です。和歌山市のシンボルであり、観光地としても多くの人々に親しまれています。

歴史

和歌山城は1585年に豊臣秀吉の命を受けた羽柴秀長によって築かれました。関ヶ原の戦いの後、徳川家康の十男である徳川頼宣が城主となり、以後紀州徳川家の拠点として栄えました。江戸時代を通じて重要な政治・軍事拠点であり、紀州藩の中心地として機能しました。

構造と建築

和歌山城は、独特の構造と美しい建築で知られています。城は本丸、二の丸、三の丸の三重の構造を持ち、本丸には天守閣がそびえ立っています。天守閣は複合式の木造建築であり、外観は優雅でありながら威厳を感じさせます。また、城内には櫓や門、石垣などが残っており、歴史的な風情を感じることができます。

庭園と自然

和歌山城の周囲には美しい庭園が広がっています。特に有名なのが「紅葉渓庭園」で、四季折々の風景が楽しめます。春には桜が咲き乱れ、秋には紅葉が美しく、訪れる人々に感動を与えます。また、庭園内には池や小川が配置され、静かな時間を過ごすことができます。

観光スポットと施設

和歌山城内には多くの観光スポットがあります。天守閣からは和歌山市街を一望でき、晴れた日には遠く紀伊水道まで見渡すことができます。また、和歌山城歴史資料館では、城の歴史や文化について学ぶことができる展示が行われています。さらに、和歌山城内には茶室や博物館もあり、さまざまな体験を楽しむことができます。

イベントとアクティビティ

和歌山城では年間を通じてさまざまなイベントが開催されています。春の桜祭りや秋の紅葉祭りなど、季節ごとの催し物は多くの観光客を魅了します。また、城内で行われる武者行列や茶会などのイベントも人気で、日本の伝統文化を体験することができます。これらのイベントは、訪れる人々に特別な思い出を提供します。

アクセスと周辺情報

和歌山城へのアクセスは、公共交通機関や車での利用が便利です。和歌山市駅から徒歩約10分で到着でき、また、和歌山城周辺には駐車場も完備されています。周辺には和歌山県立博物館や和歌山県庁などの観光スポットもあり、一日を通じて楽しむことができます。また、和歌山城の近くには和歌山ラーメンや海鮮料理など、地元の美味しいグルメも楽しめます。

歴史的な意義と保護活動

和歌山城は、日本の歴史と文化を象徴する重要な遺産です。そのため、城の保存と修復には多くの努力が払われています。和歌山城の保護活動には地元の団体やボランティアが積極的に参加しており、観光客もこの活動に参加することが奨励されています。これにより、和歌山城の美しさと歴史が未来にわたって守られています。

まとめ

和歌山城は、その壮大な構造と美しい自然、そして豊かな歴史と文化で、多くの人々に感動を与えています。観光地としても充実しており、訪れる人々にさまざまな体験を提供してくれます。和歌山市を訪れる際には、ぜひ和歌山城に足を運び、その魅力を自分の目で確かめてみてください。

◎徳川頼宣（１６０２-７１）伏見生れ。紀州徳川家五十五万五千石の藩祖。徳川家康の第十子。南龍公という。

◎徳川吉宗（１６８４-１７５１）和歌山生まれ。紀州五代藩主。紀州徳川家から将軍職を継ぐ。大岡忠相、青木昆陽らを用いて享保改革を行った。徳川幕府中興の祖。

【築城年代１】天正13年（1585)築城/昭和33年(1958)再建