高野山真言宗の総本山。壮大な玄関をもつ建物は1863の再建。主殿は東西三十間、南北三十五間の大建築で、大広間には狩野探幽の襖絵「松に群鶴」が、豊臣秀次自刃したという柳の間には狩野探斎による「雪柳白鷲」が描かれている。
不動堂、絹本著色仏涅槃図など国宝に指定。
金剛峯寺(こんごうぶじ)は、和歌山県伊都郡高野町に位置する高野山真言宗の総本山です。弘法大師空海によって創建されたこの寺院は、日本仏教の聖地として知られ、多くの参拝者や観光客が訪れる場所です。高野山の中心にあり、山全体が信仰の対象とされています。
金剛峯寺の歴史は9世紀に遡ります。816年、弘法大師空海が嵯峨天皇から高野山の地を賜り、真言密教の道場として開かれました。創建当初は「金剛峯密教院」と呼ばれていましたが、後に「金剛峯寺」と改称されました。室町時代や戦国時代には度重なる戦乱に見舞われましたが、その都度再建され、現在の壮麗な姿に至ります。
金剛峯寺の境内には、歴史的な建築物が数多く点在しています。本堂である「根本大塔」は、高さ48.5メートルの朱塗りの塔で、密教の象徴である大日如来を本尊としています。また、「金堂」は、仏教の教えを伝える重要な建物で、ここで多くの法要が執り行われます。
さらに、「御影堂」や「不動堂」、「鐘楼」なども見どころで、訪れる人々に深い印象を与えます。境内全体が静謐な雰囲気に包まれ、心を鎮める場所として人気があります。
金剛峯寺の奥之院は、高野山の中でも特に神聖な場所とされています。弘法大師空海が入定した場所として信仰され、参拝者はここで祈りを捧げます。奥之院への参道は杉木立に囲まれ、多くの石碑や供養塔が並び、その神秘的な雰囲気が特徴です。特に夜間のライトアップは幻想的で、昼間とは異なる魅力を見せます。
金剛峯寺は、真言密教の中心地として、多くの修行僧や信者が集まる場所です。真言密教は、密教の教えを基にしており、大日如来を中心とする複雑な教義が特徴です。寺院では、日々の勤行や特別な法要が行われており、訪れる人々に仏教の深い教えを伝えています。
また、金剛峯寺は日本の文化財としても重要です。多くの建築物や仏像、絵画が国宝や重要文化財に指定されており、その芸術的価値も高く評価されています。特に「根本大塔」や「金堂」に収められた仏像や仏具は、訪れる人々に感動を与えます。
金剛峯寺へのアクセスは、大阪市内から電車やバスを利用するのが一般的です。南海電鉄の高野線を利用し、終点の高野山駅で下車します。そこからはケーブルカーとバスを乗り継いで境内に到着します。また、車を利用する場合は、阪和自動車道や京奈和自動車道を経由して高野山へ向かいます。
金剛峯寺を訪れる際には、宗教的な場所であることを尊重し、静かに参拝することが求められます。特に境内や奥之院では、写真撮影が禁止されている場所もあるため、注意が必要です。また、山間部に位置するため、訪れる季節に応じた服装を準備することが大切です。
金剛峯寺は、日本仏教の聖地として多くの人々に信仰され続けています。壮麗な建築物や静寂な境内、そして奥之院の神秘的な雰囲気は、訪れる人々に深い感動を与えます。歴史と文化が息づくこの場所で、仏教の教えと自然の美しさを体感してみてください。
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