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高野山

(こうやさん)

天空の聖地、真言密教の総本山

約1200年前に弘法大師によって開かれた真言密教の修行道場であり、総本山金剛峯寺がある。「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録された。標高およそ900mの山の盆地にさまざまなお堂や塔が立ち並び、 仏像や曼陀羅が参拝者を迎える。うっそうと杉の樹の茂る奥の院には、太閤秀吉から太平洋戦争の英霊まで、さまざまな人々のお墓が立ち並ぶ。

## 歴史と背景

高野山は、約1200年前に弘法大師によって開かれた真言密教の修行道場であり、総本山金剛峯寺があります。この地は「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されています。標高およそ900mの山の盆地にはさまざまなお堂や塔が立ち並び、仏像や曼陀羅が参拝者を迎えます。奥の院には、太閤秀吉から太平洋戦争の英霊まで、さまざまな人々のお墓が並んでいます。

## 地理

高野山(こうやさん)は、和歌山県北部、和歌山県伊都郡高野町にある地域の名称です。周囲を1000m級の山々に囲まれた標高約800mの山上盆地に町並みが広がります。「高野山」という名ではありますが、地理学上の山ではなく、一山境内地として高野山全域が寺の境内地とされています。これにより、境内の中に発展した町となっています。

## 修行道場としての歴史

高野山は平安時代の弘仁7年(816年)に嵯峨天皇から空海(弘法大師)が下賜され、修禅の道場として開かれました。現在は「壇上伽藍」と呼ばれる根本道場を中心とする宗教都市を形成しており、山内の寺院数は高野山真言宗総本山金剛峯寺(山号は高野山)や大本山宝寿院など、子院が117か寺に及び、その約半数が宿坊を兼ねています。

## 世界遺産登録

2004年7月7日、高野山町石道と金剛峯寺境内の6地区、建造物12件が熊野、吉野・大峯と共に「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界遺産に登録されました。さらに2016年10月24日には、高野参詣道(町石道を含む)として黒河道、女人道、京大坂道不動坂、三谷坂(丹生酒殿神社含む)が世界遺産に追加登録されました。

## 気候

金剛峯寺境内にあるアメダスの観測値では、年平均降水量は2003.1mm、年平均気温は11.1℃です。和歌山県としては異例の冬の寒さがあり、1月の平均気温は−0.3℃と氷点下になります。極値は最高33.7℃(2014年7月26日)、最低−13.4℃(1981年2月28日)です。

## 主な施設・寺院

### 壇上伽藍

壇上伽藍は、一般寺院でいう本堂がある伽藍地区で、国の史跡・世界遺産に指定されています。空海(弘法大師)が曼荼羅の思想に基づいて創建した密教伽藍の総称であり、奥の院とともに高野山の二大聖地です。金堂は高野山全体の総本堂で、高野山での主な宗教行事が行われます。

### 奥之院

奥之院は、一般寺院でいう墓域です。御廟橋の先に灯籠堂、その裏に空海の御廟があります。参道には皇室、公家、大名などの墓が多数並び、その総数は20万基以上と言われています。奥之院の入り口は一の橋と中の橋の2箇所があります。

### 総本山金剛峯寺

総本山金剛峯寺は、一般寺院でいう本坊です。国の史跡・世界遺産に指定されており、主殿等の建物は和歌山県指定有形文化財です。金剛峯寺は元々は高野山全体の称でしたが、現在金剛峯寺と呼ばれるのは明治2年(1869年)に青巌寺と興山寺(廃寺)が合併したものです。

### 大門(だいもん)

大門は高野山全体の総門で、1705年に再建されました。国の重要文化財・世界遺産です。

### 徳川家霊台

徳川家霊台は、国の史跡および重要文化財・世界遺産に指定されています。寛永20年(1643年)、徳川家光の建立で、家康と秀忠の霊廟があります。

### その他の施設

- **大師教会**:高野山真言宗の布教・御詠歌・宗教舞踊などの総本部で、大正時代に建てられました。
- **高野山霊宝館**:国宝や重要文化財の保存・展示を行い、定期的に展示会が開催されます。
- **女人堂**:女人禁制の時代に女性がここまでしか入れなかった場所です。
- **金輪公園**:元々は不動堂があった場所で、現在は公園になっています。
- **お助け地蔵尊**:一つだけ願いを叶えてくれる地蔵尊です。
- **清高稲荷社**:奉納鳥居が並ぶ坂を上ったところにあり、弘法大師が京都の伏見稲荷大社より稲荷大明神を勧請したと伝わります。

高野山はその歴史と文化、自然に囲まれた霊場として、多くの参拝者や観光客に親しまれています。

Information

名称
高野山
(こうやさん)
Koyasan
リンク
公式サイト
住所
和歌山県伊都郡高野町
電話番号
0736-56-3000
駐車場
大乗伽藍前、霊宝館、金剛峯寺前、和歌山県道53号高野天川線の玉川旅館から法徳堂までの区間の北側路肩、中の橋奥の院参道前の大まかな4ヶ所に高野山合同の無料駐車場が存在し、高野山内各施設(旅館・商店など)にも利用者専用駐車場および地元土産物店が運営する有料駐車場がある。
アクセス

鉄道:
南海高野線の終着駅極楽橋駅より、南海鋼索線(ケーブルカー)で高野山駅下車。
山内へはさらに南海りんかんバスまたはタクシーで乗り継ぎ。
バス専用道は女人堂に出る。国道480号を経由して大門へ出る道は時間はかかるが徒歩も可能。

バス:
高速バスが日によっては運行

自動車:
和歌山市方面からは、阪和自動車道を北へ向かい紀ノ川SAの手前の分岐から京奈和自動車道に移り東へ、かつらき西インターチェンジで降りて県道125号で南下し、そして国道480号(西高野街道)で山を上がって行き高野山の大門へ。

紀の川沿いの国道24号方面からは、かつらぎ町から国道480号経由で。他に九度山町から国道370号で花坂経由国道480号にて山内へ行く方法もあるが、後者は道幅が狭く道路状況も悪い。

大阪府方面からは、岸和田和泉インターチェンジから鍋谷峠道路を通り、国道480号に沿って九度山方面へ行く。

龍神温泉方面からは、高野龍神スカイライン(国道371号)経由となる。

高野参詣道への最寄駅:
町石道は南海高野線九度山駅または西日本旅客鉄道和歌山線高野口駅。

京大坂道は南海高野線学文路駅。高野下駅からも経路上の河根宿に近い。

黒河道は西日本旅客鉄道和歌山線・南海高野線橋本駅または紀伊清水駅。

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