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鳥羽水族館

(とば すいぞくかん)

生命の神秘に出合う海の冒険、はじまる

鳥羽水族館は、三重県鳥羽市に位置する日本屈指の規模を誇る水族館です。全長約240メートル、通路全長約1.5キロメートルという室内型水族館としては非常に広大な施設であり、生息環境に合わせた12のゾーンに分かれ、約1,200種類もの生き物を展示しています。

アシカのパフォーマンスショーをはじめ、伝説の人魚として知られるジュゴンやラッコ、スナメリ、バイカルアザラシ、イロワケイルカ、アフリカマナティーなどの珍しい動物も多数飼育されています。

鳥羽水族館の概要

鳥羽水族館は、1955年(昭和30年)5月15日に、当時の丸幸水産が日本で26番目の水族館として開設しました。当初は200坪の池を4つに区切り、ペンギン、アシカ、タイ、ハマチなどを飼育する「手作りの水族館」でした。施設の運営には、丸幸水産の社員も協力し、当時の入場料は20円、小人は半額でした。

施設の発展

鳥羽水族館は、その後の発展を遂げ、1990年(平成2年)7月2日に現在の場所に移転しました。新しい施設は大成建設が設計・監理し、1994年(平成6年)4月10日に全館が開館しました。また、1996年(平成8年)4月1日には公式ウェブサイトを立ち上げ、ネット通販も開始しました。

オープン以来、鳥羽水族館は多くの家族連れなどに親しまれ、通算入館者数は6000万人を超えています。特に、2009年(平成21年)8月3日には、日本初となる累計入館者数5500万人を達成し、2010年(平成22年)には5555万5555人、2015年(平成27年)には6000万人を達成しました。

展示ゾーンと飼育動物

鳥羽水族館は、自然環境を再現した12のゾーンに分かれており、各ゾーンには海や川の生き物が展示されています。たとえば、アシカのパフォーマンススタジアムや、トドやアザラシを展示する「海獣の王国」、古代魚やシーラカンスの映像展示がある「古代の海」、そして、ナポレオンフィッシュやウミガメを展示する「コーラルリーフ・ダイビング」などがあります。

また、日本で唯一ジュゴンが展示されている「人魚の海」では、1987年にフィリピン政府から贈られたジュゴン「セレナ」やアオウミガメの「カメ吉」が見られます。他にも、極寒の世界に生きるラッコやイロワケイルカ、バイカルアザラシが展示されている「極地の海」や、日本の河川に生息するヤマメなどを展示する「日本の川」、そして「水の回廊」ではモモイロペリカンやコツメカワウソが見られます。

注目の展示

鳥羽水族館の「へんな生きもの研究所」では、ダイオウグソクムシやカエルアンコウ、ウミサボテンなど、変わった生態や形態の生き物が展示されています。特にダイオウグソクムシは長期間絶食状態にあり、「1号たん」として話題となりました。絶食期間が1869日間に及んだ後、2014年2月14日に死亡しましたが、これにより鳥羽水族館はさらに注目を集めました。

歴史と創設者

鳥羽水族館の創設者であり、元館長の中村幸昭氏は、渋沢敬三からの助言を胸に刻み、学術研究や社会教育に貢献する水族館を目指しました。中村氏は館長を退任後も名誉館長として施設を支え続け、2024年3月12日に96歳で亡くなりました。

鳥羽水族館は、開館当初から多くの観光客に愛され続け、新型コロナウイルスの影響を受けて一時的に臨時休館となったものの、現在も多くの来館者が訪れています。2013年には、累計入館者数が6000万人を超えるという偉業を達成しました。

希少海洋生物の保護活動

鳥羽水族館は、絶滅の危機に瀕する希少海洋生物の保護・育成にも積極的に取り組んでいます。スナメリの赤ちゃんや日本初のラッコ2世の誕生、ジュゴンの飼育日数世界記録(11,475日)など、多くの実績を持っています。また、オウムガイの飼育記録でも世界記録を更新しており、世界的にも注目されています。

施設内の特徴とイベント

鳥羽水族館では、年間約80万人が訪れ、多くのイベントが開催されています。その中でも「水中入社式」は、毎年行われるユニークなイベントで、新入社員が水槽内で入社式を行うというものです。このイベントは2024年で17回目を迎え、観覧者にも人気の催しとなっています。

また、鳥羽水族館は、日本国内で初めてラッコの映像が撮影された場所としても知られ、NHKの「みんなのうた」で放映された曲『いたずラッコ』の背景映像は、ここで撮影されたものです。

アクセス情報

鳥羽水族館へのアクセスは、鉄道では近鉄志摩線中之郷駅から徒歩約5分、鳥羽駅からは徒歩約10分の距離にあります。船の場合は伊勢湾フェリーで鳥羽港からすぐ、バスでは三重交通CANばす「鳥羽水族館」下車、またはかもめバス「鳥羽水族館」下車が便利です。

鳥羽水族館は、家族連れから大人まで幅広い層に愛されており、今後も多くの人々に海洋生物の魅力を伝え続けることでしょう。

Information

名称
鳥羽水族館
(とば すいぞくかん)
Toba Aquarium
リンク
公式サイト
住所
三重県鳥羽市鳥羽三丁目3-6
電話番号
0599-25-2555
営業時間

9:00~17:00
(7/20〜8/31 8:30~17:30)

定休日

年中無休

料金

大人料金 2,800円
子供料金 1,600円(小・中学生)
3歳以上 800円

アクセス

鳥羽駅から徒歩で5分

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